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ガルド

「クラウスさんと、少年、こんばんは。」

ガルドだ。

前に会ったことのある人だな。

やっぱり身長高いなー。

「おうガルド、最近よく会うなー。」

「はい!・・・・でも今回はクラウスさんに会いに来たんですよ・・・・ちょっと相談したい事があるんですよ。」

「相談?俺が答えられる事ならいいが・・・・まあとりあえず座れ。」

「はい、ありがとうございます。失礼します!・・・あ、少年は・・・・」


「俺はアレスだ。」

「アレス君ね!ありがとう。アレス君も話聞いといてね。」

「はい。」

相変わらず元気な人だな。

クラウスもさっきまでは暗い顔していたけど、もうそんな様子もない。

前回会った時パーティーのメンバーとも仲良さそうだったし、どこか人懐っこい所が好かれるんだろうか。


「まずですね。クラウスさんは僕がダンジョンに潜っている事は知ってますよね?」

「ああ、知ってるぞ。お前はダンジョン目的でこの街に来たんだったな。」

「はい、そうです。・・・・ですが、今少し問題が起きたんですよね。」

「どうしたんだ?何があった?」

「実は、リーナ達が一緒にダンジョンに潜ってたパーティーと揉めたんですよ。そうなると僕達のパーティーだけじゃダンジョンの深い所まで潜れないんですよ。」


「なるほど。だから彼らとの関係が回復するまで、俺に臨時でパーティーに入って欲しいと?」

「流石っすね。クラウスさんには全部お見通してですか。そうです。手伝ってくれませんか?」

ガルドさんのパーティーと他のパーティーで組んでダンジョンに潜る。

そういうのもあるんだな。

・・・・ってかダンジョンってのはどんなのだろう。

そういえばダンジョンについてはこの酒場に居ると偶に耳にする言葉だが・・・・・後でクラウスに聞いてみるか。


「・・・・・・・まあいいぞ。その代わり条件がある。」

「条件、ですか?・・・・なんでしょう。」

「アレスも連れていく。」

「え!?」

いやいやいや、それは俺が聞いてないってクラウス!

ほら見ろガルドさんも困惑して・・・・

「もちろん!」

してなかったわ。

何で驚きもしないんだよ。

もう少し嫌そうな顔してよ。


「元々アレス君も誘うつもりでしたので、それなら全然大丈夫です!」

「お、そうか。じゃあいいぞ。日程は・・・・」

「ちょ、ちょっと待って!俺抜きでどんどん話進めないでくれ!」

「ん?どうしたんだアレス?」

「どうしたんだじゃないでしょ!BランクパーティーやクラウスみたいなAランクの冒険者が行くような所に行っても俺死んじゃうって!!」

「大丈夫だろ。今日も魔物倒したじゃねぇか。楽勝だったろ?」


冗談じゃない!

確かにゴブリンは楽勝だったけどダンジョンはまた別だろ!

あんたらのような高ランクの人が行くところにFランクを連れて行こうとするな!

「いや今日戦ったのはゴブリンじゃん!」

「はっはっは!」

「いや笑い事じゃねぇだろ!それにガルドさんも!俺みたいなFランクの雑魚なんて連れて行っても邪魔になるだけですって!っていうか俺死んじゃいますよ!?」

「あははは、アレス君は元気だね。落ち着いて。」

何でこんなさわやかに笑ってんだこの人!

俺は命が掛かってんだ!

落ち着いてられっか!


「・・・・っていうかそもそもダンジョンってなんだよ。」

「え・・・・クラウスさん教えてなかったんですか?」

「ああ、教えてないな。ダンジョンに触れるのはもっと後だと思ってたからな。いい機会だし今教えるか。」

「そうですね、では僕から教えますね。まずダンジョンっていうのはね、モンスターの巣って考えてればいいよ。」


「モンスター??」

何故モンスターと呼ぶんだろう?

魔物では無いのか?

「はい、そうです。こう呼ばれる理由はダンジョンが攻略されるまで、無限に魔物を産み落とすからです。」

「産み落とすって・・・・」

「そのままの意味だよ。ダンジョンの壁や天井、あらゆる所から産まれてくる。」

「な、なるほど。じゃあそんなモンスターだらけの所をどうすれば攻略したって事になるんですか?」

「ダンジョンってのは大体10層〜20層の物が多い。そして、最終層にダンジョンコアという核がある。それを破壊すればダンジョンを攻略した事になってダンジョンは機能しなくなる。・・・・つまり死んだ事になるよ。」


「ダンジョンの核を壊すだけでダンジョンは死ぬんですか?それはちょっと守りが薄すくないですか....」

「そうだね。だから彼らは最終層に強い魔物を産み落とす空間を作ったんだ。僕達冒険者はそれをダンジョンボスと呼んでいるよ。」

「ダンジョンボス・・・・・それってどれくらい強いんですか?」

「う〜んそうだね、ダンジョンによるから説明しにくいかな。ごめんね?・・・・けど、ソロで倒せるような人は少ないよ。」


「・・・・クラウスでも無理ですか?」

「俺も今はもう1人じゃ無理だぞ。」

「そうですね。クラウスさんでもソロは大分厳しいと思います。・・・・ダンジョンはそもそも数が少ないですけど、弱い所は聞いた事ないですね。」

「そうだな。大体のダンジョンは複数のAランクパーティーとBランクパーティーが協力してダンジョンボスを倒すからな。」

ならなおさらなんで俺を連れていこうとするんだ。

Fランクだぞ!

「それ俺が行く意味あるの...?家で待っとくよ?」

「ある、冒険者をするならダンジョンは1度経験しとけばいい。」

うっ、そう言われると行かないと行けないって思ってしまうな。


行くしかないのか....

「それが良いと思います。それにあそこのダンジョンは最終層がまだ見つかってないですし、そこまで深く潜る予定はありませんよ。」

「あーもう!分かった分かった!分かりましたよ!行くよ!」

「お、ようやく行く気になったか。じゃあガルドダンジョン行く日は少し後にしてくれ。それまでにアレスが使えるように鍛えるよ。」

「分かりました。でが1ヶ月後はどうでしょう?」

「よし、決まりだな。アレス、聞きえてたよな?1ヶ月後にダンジョンに行く。それまでにもっと強くなるぞ。」

「・・・・・・・・・はあ。分かったよ。」

くそう。

結局ダンジョン行くことになってしまったか.....

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