再戦②
「つれないねえ。ほら、さっさと始め」
「ふっ!」
男が話し終わるか否か、速攻で斬りつける!
が、男は完璧に防いでいた。
「はっ!中々いい腕してるじゃねえか!この俺に不意打ちとは、度胸があるな!」
「度胸?不意打ちなんて、チャンスがあれば誰でもするだろ。」
まだ会話を続けるつもりか。
早くガルド達の助けに入りたいんだが。
「ああ、強い人間はそうするだろうなあ。けどな、俺達の周りで戦って居るこの雑魚供も、国に居る殆どの雑魚も俺には不意打ちなんてして来ねえぜ?」
?
こいつは何を言ってるんだ?
仲間同士で不意打ちをしないなんて当たり前だろう。
というか、味方のことを雑魚とか言うなよ。
「味方に不意打ちする奴なんていねえだろ。」
「あまいな。考えが甘い。強くなるにはな、敵を殺し、味方も殺し、強い奴を殺し、全てを糧とし、成り上がる!最終的に勝った奴が正義だからな!!」
「イカれてるな。」
その考えも、その考えを許している国も、全てがイカれてる。
ブラッドヴァルドの人間とは仲良くなれそうにないな。
「ただよお、最近は雑魚ばかりと戦わされて、面白くなかったんだ。この俺、アヴァル・バルドに見合う奴が居なかった。だから、お前と会えて嬉しいよ。ガキ、名前はなんだ?」
「アレスだ。」
「アレス、アレスか。良い名だ。アレス!お前は俺の糧となってくれるか!?」
ドンッ!!
っと一気に踏み込んでくる!
早い!
キイイイン!!
「くっ!」
「おらおら!そんなもんじゃねえだろ!アレス!前はもっと打ち合えただろーが!!」
早い上に、重い!
受け流すので精一杯だ!
この男の、アヴァルの動きを観察しろ!
少しでも反撃の糸口を!
ダッ!
地面を思いっきり踏みつけ、前にでる!
受けるだけではダメだ!
クラウスとは違って、圧倒的な差があるわけじゃないんだ!
少しでも、こちらから攻めなければ!
「くくっ!いいねえ!楽しくなってきたなあ!!」
「どこがだよ!おらあ!!」
思いっきり斬りつけるも、簡単に受け流され、反撃される!
「くっ!痛えな。」
腕が軽く斬られた。
けど、まだ使える!
もっと攻めろ!
「うおおおおお!!!」
「その程度か!アレス!もっと俺を楽しませてくれよ!!」
ザシュッ!!ベチャッ!!!
よし!
アヴァルに傷を付けれた!
初めての俺の剣が届いた!
「おいおいやるなあ。俺に傷を付けるなんて、ブラッドヴァルドでもそうそう居ないぜ ? ガキ、少し本気を出してやるよ。おらあ!」
ドガアアアン!!
蹴りを入れられ、体勢を崩される!
不味いこのままじゃ捌ききれない!
シュシュシュン!!
「ぐうう!くっっそが!」
「避けてばかりだなあ!さっきみたいに反撃してこいよ!!」
ドオオン!
「ごふっ!!」




