鍛錬
5話目です。
鍛錬
「さて、アイン今夜はもう寝るか?」
「ううん、まりょくじゅんかん」
「魔力循環をするんだな。アイン、今のお前の魔力循環スキルはレベルいくつだ?」
「2」
「え!?ボクより高いの!?なんで!?」
「まいにち、やってた」
そりゃ寝てる以外はずっと暇だからね、こちとら赤ちゃんは。
「アイン、ちょっとオレと手を繋いで魔力循環してみてくれ」
「わかた」
オレは団長の手を握って魔力循環してみせた。
「おお、大分滑らかだな。だが、まだ甘いな。こういうのは出来るか?」
団長はそういうと、オレの手を握りながら魔力循環しはじめた。最初は右手全体が暖かいと思っていたら、暖かさが右手親指だけ次に人差し指、中指と次々変わっていった。
なんだこれ!?すげー!!
年甲斐もなくはしゃいでしまいそうになったが、オレ今赤ちゃんだったっけ、はしゃいでもいいのか。
「魔力を手じゃなく指先に集めるんだ。可能な限り手早くな」
「だ、団長。それ、ボクにもまだ教えてないことでしょう!?」
オレがウンウン唸りながら、指先に魔力を集めてみると少しづつゆっくりだが指先に魔力が集まり出してきた。
「やた、できた」
「え!?アイン本当!?早すぎるよー!!」
「おー、マジで出来てやがる。今度はその魔力をだな指先じゃない手のひらとかに集めてみたり任意のところに集めてみるんだ。他には10本の指先全部に魔力を各々同時に集めてみたりな」
「むう・・・むずかちい」
「ははは、これもすぐやられちゃあ今度はヨハンじゃなくオレが取り乱しちまうぜ。まぁ、今夜はもう遅いから寝な」
「わかた、おやすみだんちょ、よはん」
オレがそう言うと2人は部屋から出ていった。
すると、気疲れからなのかオレはすぐに意識を手放した。
オレは翌朝から、団長に教わった魔力循環を試していた。
なかなか上手くいかないが、時間はたっぷりある。
団長に教わった通り、身体のピンポイントに魔力を集める方法、そしてそれを同時に複数箇所集める方法を会得するころ、オレは1才になっていた。
団長、ピンポイント魔力循環が出来たことを報告すると。
「なにい、ホントに出来てやがるな・・・数年は掛かると思ったのに。アイン、自分のステータスをみたか?」
おれは見てないのでステータスを出すことにした。
「すてえたちゅ」
名前 アイン
年齢 1才
クラス 銃神
スキル 銃神lv1
言語理解
魔力循環lv6 new!
肉体強化lv4 new!
称号 銃神
グランフィル伯爵家の捨て子
邪神認定の子
おお!ひさびさにステータス画面を見ると魔力循環がレベル6になっている!
これは嬉しい。オレは団長に魔力循環が6になっていることを伝えると
「ついにアインに魔力循環のレベル越されたか。あとは毎日魔力循環をやってより早くスムーズに魔力を動かせる様になれ」
「わかた」
「次は剣術だな。おーいカーラちょっとこい」
「はーい、団長。なにか御用ですか?」
青髪の若い女性団員がやってくる。
「アインに素振りの仕方を教えてやってくれ」
「え!?わたしがですか!?」
「オレの次に剣術レベルが高いのはお前だろう?オレはこれから仕事だ。アイン、カーラの言うことをちゃんと聞いてれば今度オレが剣術教えてやるからな。それまでこれを使って素振りをしていろ」
「あい」
オレがそう言うと団長は、小さな木剣をオレに渡して部屋から出ていった。
「では、アイン。さっそく素振りをしましょう。さ、外に出ますよ」
オレはカーラが部屋から出ていく時にカーラに神眼を使った。
名前 カーラ
年齢 20才
クラス 剣士
スキル 剣術lv6
魔力循環lv5
肉体強化lv4
称号 黒翼の団の団員
結構強い。当初の目的を決めた、カーラを追い越す。