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世界を渡る  作者: 呪樹 滅/ルイン・カーストウッド
1章 ダリス王国 冒険編
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5話 長い長い旅路

あー。暇だ暇だ。

ん?俺?アズリナ・ラウルバークだ。

違う?俺の名じゃない?

あぁ、この人ね。

商人やってるロゥ・グレイグってやつだ。

何を隠そう、俺はこの人のおかげで11月待たずして旅に出れたんだよ。

このロゥ・グレイグって商人はえげつねぇ体力の持ち主なんだ。前の商人は馬車に乗って来てたんだがこいつは馬に乗って荷物を背負って来たんだよ。

しかも魔猪に襲われた時、馬が逃げ出しちまって徒歩で逃げ回りながら来たんだってな。ほんとすげぇよ。



んあ?親のこと?次の大討伐までは一緒に居ると思ってたのにーってわめいてたよ。

だから俺はこう言ったんだ。

世界を知り、もう知ることが無くなったらまたここに戻ってくるとな。

こんなこと言うのは俺らしくないとは思うけど。


親は泣きながらも笑顔で送り出してくれたぜ。

だから俺は決して魔獣に殺されるなんて死に方はしないようにしねぇとな。親に見せる顔が無くなっちまう。言葉もそうだが物理的に無くなっちまうからな。ははは。


ってこんな青臭い話は良いんだよ。

そんなことより見てくれよこの景色。

なんにも無いんだぜ?しかも一面の草原。

これがまぁ長いんだ。

親がグレイグに馬車を譲ったお陰で俺まで徒歩で移動なんてことは無く、まったり移動してるんだがなんとも味気がねぇんだよ。

俺はな?旅ってのは移動中に色んな人と出会って一緒に同じ目的地まで他愛もない雑談しながら向かって、現地でまた合えたらなとか話ながら向かうもんだと思ってたんだよ。

なのによぉ。誰一人外の人がいねぇんだ。

それでも商人のグレイグが話し相手になってくれるからよっぽど暇にはならないんだけどよぉ。


思ってたより旅ってつまんないんだな。







........




よっ。この長い長い草原ももう終わりだぜ。

カルーラから見たときは狭そうだったけどいざ移動してみると馬鹿広いんだな。

確かこの先の林は結構長いらしくてその途中に狩人達の休憩所?があるらしい。そしてその林を抜けたらダリス王国の端にある村アダンに到着らしいんだ。

狩人達の休憩所には誰か居るんだろうか?

話してみてぇよな。


「グレイグ、その狩人達の休憩所ってやつに普段人はいるのか?」


「うーん。どうでしょう。秋でしたらカルーラの大討伐を見に行くために数人程度居られる事が多いですが今の時期ですとあまり居られないですね。」



え、マジ?

せっかく出会いを期待してたのにいない可能性が高いだと?


嘘だろぉ......

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