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愛の庭と呼ばれる街の物語  作者: 黒うさロボの「ブー」
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*◇ 夜明け ◇*


「もうすぐ朝が照らすね」とアヤナが言う。


しらんできた、のこと?」とザットが返す。


「ははは。古風こふうな言い方。住んでる所が違うと言葉が違うって面白い」


「たしかに。『ヴィジョン』ではまだ、なまりを特に聞いたことがない」


「うんうん」


 そのあとしばらく、崖の端で朝日が昇る街並みを見渡していたふたり。


 ザットが「そう言えば、さ・・・」と切り出す。


「ん?」


「アヤナ、って名前、漢字でどう書くんだ?」


「ああ、私、混乱してる時期にどうしても『アヤナ』だと思ったって、カタカナだよ」


「名前の意味聞いていいか?」


「『豊満』」


「なるほど、良い名前だな」


「うん。結局、キャベツかレタスか選べなくて、どっちがどっちか分からなかったって」


「最近は統一されてるよな?『彩る菜っぱ』がキャベツで、『歴史の史の字』がレタス」


「当たり」


「うんうん・・・案外と夜明けって綺麗だな・・・」


「そうだね」


 茜色がおもむろに差す様に見入って、ふたりは並び立ち、呆然としていた。


 もうこのまま、世界に溶けるんじゃないかっていう暗闇から輪郭を取り戻す。


「自分がいる・・・」


「そろそろ『人間臭』消しのサプリがきれるぜ?」


「うーん・・・ここにいたら、愛庭獣の欠片、出会えると思ったんだけどなぁ」


「目と鼻と耳が、勘でここらへんだとは言ってるってことだよな?」


「そう。クレーンのは回収したけど・・・ん?」


「ん?ああ、いた。この町に残るあと1個」


 朝日の光とは別に建設途中の街の重機の間接部分に欠片を発見して、回収した。


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