表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛の庭と呼ばれる街の物語  作者: 黒うさロボの「ブー」
8/27

*◇ 夜の騎士ザット ◇*


 『ヴィジョン』では、個体の潜在能力に合わせて、想像力でそれがアップする。


 ゲーム大好きなザットと、空想大好きなアヤナは、建設途中の夜の街を走っていた。


「あっち、かもっ」


「こっちにもあるっ」


 その街には、小さな小さなものだが、愛庭獣の欠片がいくつもある。


 閉店したショーウインドウに飾られた車の玩具、その中に『欠片』を見つける。


 欠片回収には、ある程度距離が近くないといけない。


 アヤナは魔法石指輪『藏之助』を向けて手をかざした。


 すると淡い光が玩具から出てきて、尾を引くような軌道でゆっくりと回収される。


 吸い込まれた『欠片』は、藏之助の蔵の中に保存される、というわけだ。


「おい、回収できたか?」


 少しぼうっとしていたアヤナが、急いでそちらに振り向く。


「こっちオーケー、そっちは?」


「猫の首輪の鈴の中にあった」


「なんでなんだろう?」


「知らねぇ。散らばった欠片の気配は少なくなって来てるな」


「夜明けまでには間に合うかな?」


「うーん・・・ぎりぎりかもしれないな」


「うーん、ふたてに別れようか?」


「落ち合う場所は?」


「おそらく、あの崖の上。登るために両側に階段あるみたい」


「あの崖の上から回収できると思うか?」


「微妙なところ。だからって、クレーンのところ見張りがいるしなぁ・・・」


「事情は通じなさそうだ」


「強行突破か、崖の上に登ってみる・・・崖の上でとりあえず落ち合おうっ。じゃっ」


「・・・やべぇ、女を夜にひとりで行動させてる、俺っ。やべぇっ」


 そう言うとザットは、アヤナとは反対方向に走りだした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ