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愛の庭と呼ばれる街の物語  作者: 黒うさロボの「ブー」
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*◇ 医療うさぎと黒うさロボの「ブー」 ◇*


「《お疲れ様でございました。どうぞもてなされて下さいませ》」


 アヤナとザットは、1回目の『回収』を終えたあとお茶に呼ばれた。


 出されたのは数種類のサンドイッチと、本格的なお口直しの弁当。


 正確には、『お弁当お菓子』だ。


 弁当箱にスポンジケーキをはめて、生クリームを塗って、梅干しの代わりに逆さの苺。


 甘い卵焼きに、ヨモギのパスタ横に白玉ぜんざい少々、市販のチョコミニキノコ。


 それはアヤナとザットのかなりツボをついたもので、案外と楽しくお茶会をした。



「《そう言えば紹介がまだでしたね。白いほうのわたくしめは医療うさぎです》」


「ロボ?」


「《はい。ぬいぐるみに意思が宿った者でございます。シェリンの命によって》」


「なるほど・・・その包帯と眼帯はなに?」


「《なんとなく、雰囲気ものでございます》」


「どこか痛かったりとかじゃないってこと?」とザット。


「《はい。そうでございます》」


「なんだ、まぁ、いい。甘い卵焼きがお菓子かどうか今悩んでいる・・・」


「《自分には対応できません》」


「うん、まぁ、いい」とザットはふたつめの甘い厚焼きたまごを食べた。



「そう言えば、シェリンの『愛庭獣』って、どんな姿をしているの?」とアヤナ。


「《と・・・》」



「「ん?」」



 黒いぬいぐるみロボが喋ろうとすると、よろけて転げた。


 そしてそのぬいぐるみの名前すら知らなかったことに気づくアヤナ。


 回線状態が混雑してのエラーだったらしく、アヤナはのちに名前をたずねた。


 黒いうさぎのロボットは、「《名前を「ブー」と言います》」と言った。


 なんだか可愛い名前だな、とアヤナは本心から思った。

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