てんやわんやな説明回1
暗い、全く何も見えない。
…というか眼球が動いている感覚が全くない。
視線を前後左右に動かそうとしても全く動かない。
ただ目の前に広がる闇が見えるだけ。
…声も出ない、口がある感覚すらない。
例えて言うならば親知らずを抜く時に麻酔をかけれた時に似ている。
自分麻酔が効きにくいせいで大量の注射を打たれた記憶が…が、ががが…
耳も…あるんだろうか?
無いんだろうか? 何も聞こえない。
嗅覚…もないな。
触覚が無いせいで何も分からない。
閉所恐怖症なので狭さを感じないのだけが唯一の救いだがこれはキツイ。
…ザザッ………
「4番、霊体同期の準備を。18番、霊子再構成を急ぎなさい。24番、霊気圧を現状固定。2番、14番、82番霊体チャンネリングの発見を急ぎなさい。早くしないと[狂化]しますよ?」
ノイズの後に何か物騒な言葉が聞こえてきた。
どれだけ時間が経ったのか分からないが現状が良い雰囲気とは到底思えない。
死んじゃうの? 自分!
「霊気圧に変動あり。圧2,4%上昇」
「324chに反応ありました」
「良くやりました。4番。霊体同期を324chから繋いで。24番。霊気圧を±5%以内に維持。それを超えると[変化]します。18番、霊子が足りなくなる前に再構成を増やしなさい。2番、14番は霊体リラックスマッサージを。82番は[主人]を呼んで来なさい!」
なんか更に慌しくなってきたぞ?
あ、誰かが離れて行く気配が感じる!あ…コケた…
ん? なんか気持ち良くなってきた。
全身マッサージを受けてる気分。
体の内部まで揉まれいる感じ。
…これは…良い…
「霊体安定状態に入りました。感覚…聴覚、触覚OK。その他の感覚も後15秒で復旧します」
段々懐かしい感覚が戻って来た。
これ、助かったと思っていいのかな?
…でも普通に考えてさっきまで聞こえて来た会話には到底まともな状況だったとは思えないのだが。
…あ、光が見えて来た。
「おぉ。意識が戻って来たか。良かった。良かった…」
久しぶりの視覚に映ったのは涙塗れになったニット帽の老人でした。
…やっぱりあの世かな?
短いですがここで締めさせて頂きます。