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てんやわんやで異世界転生  作者: いんふぃ
第2章 コルカ王国
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てんやわんやなお買い物

 ガロルさんとの熱い第2ラウンドを終え、屋の補充の為ラドナさんに聞いた武器屋さんに向かう。


 大鹿とウサギのなめし皮は合計で銀貨5枚と大銅貨6枚になった。


 当分なめし皮を作るのはよそう…




 これまた大通りにある武器屋は無骨ながら品質の高さが目に付く。


 スキルを使わなくても見て分かるぐらいだからかなりのものだろう。


「少年は何をお探しかな?」


 渋い声で問い掛けれたので、声の聞こえた方を見ると、30前半くらいの物腰が柔らかそうな人がいる。


 今までアクの強いおっさんばかりだったのでちょっとほっこりしてしまう。


「狩を生業としているですが長弓用の矢が欲しくて」


  とりあえず希望を言い、物を見せてもらうとする。


 矢の種類も豊富で色々目移りしてしまう。


「長弓はどの程度の大きさなのかな?弦の強さも知りたいから此処にある弓で似たようなものがあれば教えてくれないかな」


  親切ながらも押しが強いな。


 グイグイと詰め寄ってくる。


 自分パーソナルスペース狭いんでそれ以上来ないでください。


「このくらいの弓を使っていますね」


 そう言って早く買い物を終わらせようとするが、今度は肩や背中を触りながら弓を引いてみるように言われる。


 また何かおかしい事したのだろうか?街に来てからはハラハラし通りである。


「ん。弓引いたまま、そのまま少しまってね。…うーん。まだまだ引く力に余裕があるよね?手加減してる?」


 この人も普通じゃなかった。


 …なんでこんな人達ばかり会うんだろう。


 やっばり人が多い所は色々危険だな。


「このくらいの余力がないと射撃の正確さに支障が出ちゃうんですよ。自分の狩りの仕方は独自の方法なので。」


 とりあえず自分の話しに納得してくれたのか矢を決めることが出来た。


 かなりの強度でそりもなくいい矢を手に入れることが出来た。


  30本で大銅貨18枚と中々な価格だが満足は出来た。


「今度は長弓を持って来てね。補修や調整して見たいから?もちろんタダでいいよ」


 これ以上ボロが出ないうちにこの街を出なくては…


  店主の見送りを受けながら今日の予定が終わった。あとは街を見ていこう。


  基本的に大きな街は、城壁に囲まれている。


 理由は魔獣である。


 昨日のように魔獣は人間を襲う。


 しかも唐突にだ。その為街を守ることを考えると周囲を壁で囲むのが一番確実だからだ。


  基本的に魔獣は人が多い所に発生しない。


 ただその周辺に発生する。集団が大きければ大きいほど頻発に発生する。



  地方都市ギードも古くからある都市で幾度となく魔獣の襲撃を受けている。


 それ故に都市ごとに軍隊がある。


 リデルさんは教わったがこの都市は6000人の軍人さんがおり周囲の警戒と訓練に日夜努力している。


  街の1番の外周が城壁であり、訓練所や軍人さん達の職場になっている。


 2番目に畑や農作物がある。


 3番目に農業をする農民さんが住む町。


 4番目に商業を行う商店街、職人街、宿泊街となっている。


 5番目に貴族や領主の館。


 基本的に都市はこのような形になっているので分かりやすい。


 なめし皮が売れたので何かお土産になるような物がないかぶらぶらしていると、とある商店街で目に付く物を発見した。


 魔導器か。珍しいな。


 魔導器とは魔獣の骨や皮で作られる製品で魔獣の核である


『魔石』によって発動する。


 ただ作れる者が【魔導※※】のように魔導の名前が付く上級職しか作れないのが問題である。


  他に[魔具]と呼ばれる物がありこちらは魔石を使った一般的な道具である。


【鑑定】してみるか。…なるほど周囲の景色を記憶してそれを幻影で映し出す物か。貴族とかに喜ばれそうだな


  「坊ちゃんはそれが何が分かるのかい?中々変わった品だろ」


  奥のカウンターから女性の声が聞こえる。


 薄暗い部屋なので表情までは分からないが若い女性のようだ。


 おっさん成分過多なのでうれしい。


 変わった品物ですね。魔具にしては何が違う気がするんですけど…」


  実際には性能は分かっているのだか、女性への気遣いは大切だ。


「これはねぇ。周囲の風景を記憶する魔導器というの物なのよ。魔導器というのは…」


  すごいニコニコしながら話し出す。


 いかん、この人解説好きな人だ。


「用事があるので」と言って逃げようとしたが、腕をとられてしまう。


 あかん。


 柔らかいものが当たってる。


 腕を組んでいるような状態で次々と製品を説明されるがままに3時間ほど経っていた。


「あら。ごめんなさいね。なかなか聞いてくれるお客さんいないから、つい張り切っちゃったよ」


  夕暮れ時のいい匂いがするようになった商店街でくたびれモードな状態な自分。

 流石に長居したので発火の魔具をいくつか買い店を出る。


  なんか地球にいた頃と変わらないなぁと思い、宿屋へと帰ることにした。


 人の世はどこも変わらぬということかな?


















 







個人商店では会話が多くなってしまいますよね?


次回はちょっとだけお話しがかわるかも?

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