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20141013、放課後
「-----」
雨が好きだった。
「----り」
いろんな汚いモノを洗い流してくれるから。そんなモノからずっと私を守ってきてくれたから。こんなわたしでも許してくれるから。
そして、あの人が、傘を持たない人だったから、わたしは、
「明里っ」
「、、っ」
またやってしまった。雨の日には視覚も聴覚も鈍くなる、病気じゃなくて心の持ちようの問題だろうけど。
「聞いてる、俺の話」
まただ。聴いていたくなどない、聴きたくない、そんな雑音。君の声も雨に溶けて無くなってしまえばいい。君の声は私の心まで届かないんだよ、わかってよ。
「ごめん、なんか体調悪いからここから地下鉄乗って帰るね。」
数舜の間のあと、
「え、なに急に。」
「ごめん」
そう言い残して私は逃げた。
いつもこうだ、私はきっと彼を受け容れてないのだろう。
彼が、私を知らないように、私も、彼を何も知らない。彼に私のすべてを受け容れられるように見えない。でも私は人間だから、寒いから、人間の温かさを求めてしまう。
つまり、そんな関係だ。