第一話 はじまり
西暦2105年、5月4日、日本
山吹和也は悩んでいた。
ただただ仕事に勤しみ、彼女なし、何も考えず変化もない堕落した人生を送る毎日に。
「お疲れ様でした」
そう言い今日も帰路につこうとすると、上司に引き止められた。
「お前クビな」
は?いやまてまてまて。
「お前が元々の業務体制にケチをつけてくるせいでこっちは困ってたんだよ」
何を言っているんだこの老害は。
仕事はしていたし、仕事の効率が悪いと感じたから効率を良くする手段を提案してはいたが、それが裏目に出るとは。
「ま、明日から来なくていいから」
コンビニに寄り、家に帰る。これが夜の日課だ。
しかし、今日はクビ記念日なので買えるはずもない。
これからのことを考えながら家に帰ると、
「なんだこれ」
リビングのど真ん中に浮く謎の物体。ルービックキューブに見える。
そしてそれが展開され、中に何かが投影される。
これは…女性?
髪がゆずのような色で、少し古臭い服を着ている。
「こんにちは、山吹和也」
!?なんでこいつは俺の名前を知っているんだ?
「今、なんで名前を知られている?という顔をしましたね?」
「ああ、したよ。しかし自分だけ名前を知られているのは不公平だな。」
「失礼、私の名前はシュトーゲル、いわゆるAIです。」
AI!?それは50年ほど前に禁止されたはずでは…
「なぜ私が今ここにいるか話す必要があります。まず、私はこの日本を変えようと思っています。」
いきなり何を言い出すんだこのAIは。
「山吹和也さん、あなたもこの生活に満足していないのではないですか?」
図星だ。現に俺は悩んでいるんだ。
「私はそのような人を5人ほど集め、ある計画を実行しようとしています。端的にいうと協力して欲しいのです。」
「でも、なんで俺なんだ?」
「厳正な抽選の結果です。」
なんだ、抽選かよ。自分に秘められた力があるのかと思ったぜ。
「協力してくれるなら、お金はいくらでも出します。叶えられるものはできるだけ叶えてあげます」
怪しすぎる。こんなものに乗るほど俺はバカじゃない。
「協力してくれるのであれば、あなたのお母さんも治せますよ」
「本当か!?」
私の母は今の医療技術では手術の成功確率が低い難病を患っている。それが治るのであれば話は別だ。
「信用してもらえるよう、口座に100万を振り込んでおきました。協力してくれるなら、明日の10時にこれをつけて渋谷に来てください。」
そして展開されたルービックキューブのような何かの中央からイヤホンのようなものが生成される。いつのやつだよこれ。今は[脳に内臓のチップ]から音楽は聴けるだろ。
「これであなたは私の指示を聞くことができるようになります。そしてそれは明日の12時には消えるよう設定されています。それでは、良い返事を期待しています」
そしてAI、シュトーゲルは姿を消した。
初めての投稿なので至らぬところがあると思いますが、温かい目で見守ってください。自分でもクビのところとか特に適当だと思う




