24.レッカとアキラ
「ガロイさん、賭けに勝ちました、レッカさん下さい」
「どっちみち連れて行くんだろ、本人が良ければいいさ」
「ありがとうございます」
「星の破壊者たちはどうします?」
「やつらも被害者のようなものだ、こちらで預かるよ」
「そうですか、希望者が居たらこちらでも引き取りますよ。
お礼に何か食料を持ってきます」
「ありがたい」
結局、レッカと破壊者リーダーのアキラを連れて行くことになった。
代償として?星の破壊者の船にあった大量の食料と物資をあげた。懐は傷まない。
「さて、アルファ3に戻ろう」
帰る途中でレッカとアキラにはこちらの事情を話した。
5000年前に何が起こったか、そしてなぜ起こったのか、
主に精霊と妖精と自然の関係、龍脈と精霊の関係とダンジョンコアの話。
アキラはかなり反省している様だ、もう間違いは起こすまい。
ただ、この宇宙戦艦に興味津々、転生時の特典で得た力で作ったと言っておいた。嘘ではない。
レッカも火山活動と龍脈の関係そして惑星コアに対して、更に地下世界に関しても興味を保った様だ。
アキラは、「バウンティハンター・ロイはお前だったのか!」と凄まれたが、色々話すうちにもうどうでもよくなった様だ。
それよりも新しい環境でやり直せるのを喜んだ。
あのままだったら、アルファ5で野垂れ死にだったろう、捕縛に向かったというより救助に向かったと言うのが正しいだろう。他の逃亡研究員はアルファ4で頑張るそうだ。
二人とも新しい研究施設に採用する事にした。
アキラは宇宙船を作れるぐらいなので、宇宙航空研究部門を新たに作り、所長を任命した。
まず飛行技術の製造技術の確立を目指してもらい次に宇宙開発に関わってもらう。
レッカは地熱発電・地質学研究の専門家のため、発電所、龍脈研究、地下世界研究をしてもらう事にした。
アルファ4には精霊・妖精などはおらず、研究の対象にすらなって居なかった。だからそれぞれの関係が分からぬまま、制御に失敗してしまったのだ、コアの制御を精霊に任せれば成功したかもしれない。
それにしてもまだまだ人材は欲しい。簡易コンピュータが実現出来たのでソフトウェア開発部門とか、通信技術部門とかはアルファ4でもまだ未熟のため誰かに担当させたい。アルファ3よりもアルファ4の方がそういう人材は多いだろうから、落ち着いたらスカウトに行こうかな。俺のマイワールドに住んでいるんだから俺のものだよね? 食料として極新鮮乾燥野菜シリーズをたっぷり持って行けば何人か都合してくれるだろう。




