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クリがた迷惑

作者: 辛口カレー

メリークリスマス!


現在進行形で付き合っている彼氏彼女がいる人たちにとって、クリスマスはお互いの愛を深める上で、またと無いチャンスに違いない。


この季節は、至る所でイルミネーションがキラキラと輝いている。そして誰もがクリスマスシーズンである事を意識する。


そんな中、ロマンチックなムードに酔いながら恋人と一緒に過ごし、夜には一つのベッドで繋がっていたいと思う気持ちは僕にもよく分かる。


素敵なクリスマスイブを恋人と二人で過ごしている全てのカップルに、僕は心から言いたい。


「メリークリスマス!」


二人とも、どうかお幸せに。

……ていうか、死ねばいいのに。


聞くところによると、一部の有名なホテルでは、クリスマスイブの予約が何年も前から埋まっているのだそうだ。

この日に賭ける意気込みと、必死さが伝わってくる。


僕はクリスマスイブを彼女と過ごすためにそこまで必死にはなれないから、何年も前から予約を入れるような人に対しては、尊敬の念を抱かずにはいられない。


と同時に、それを遥かに凌ぐ勢いで、軽蔑の念を抱かずにはいられない。

まぁ、本人がそれを良しとしているであれば、僕がとやかく言う筋合いは無いけれど。


クリスマスを楽しみにしている人が居る一方で、クリスマスを迷惑に思っている人も意外に多いんじゃないかと思う。


特に、普段から二股や三股をかけているモテ男にとっては、この日は腹をくくって最後の審判を下さなければならない日でもある。


例えば、クリスマスイブが平日だったら「仕事が忙しくて帰れないから」なんてベタな言い訳も出来るのだろうが、今年のようにクリスマスイブが日曜だったりすると、うまい言い訳が見つからずに苦しまなくてはならない。


本命の彼女ではない女性から、

「仕事が休みなのに、どうして会ってくれないの?」

とか、

「クリスマスイブなんだから一緒に過ごそうよ」

などと言われて、しどろもどろに苦しい言い訳をしている色男の姿が目に浮かぶ。


お気の毒さま。

モテる男はツラいですね。

僕にもそんな時期がありました。


もちろん彼女がいない男にとっては、この日はツラい現実を突きつけられる日である。

ブルーな気持ちでクリスマスを過ごす人も、きっと多いことだろう。


お気の毒さま。

モテない男はツラいですね。

僕にもそんな時期がありました。


いつからか知らないが、クリスマスを一人で過ごすことを「クリぼっち」と言うようになった。


クリスマスを一人ぼっちで過ごすから

「クリぼっち」


なかなかセンスがある言い回しで面白い。

(一瞬、卑猥な発想をしてしまうのはご愛嬌だ)


もしかすると、これを読んでいる女性の中にも、

「私、今年はクリぼっちだー」なんて嘆いている人がいるかも知れない。


でも大丈夫。

全く問題ない。


クリスマスを一人で過ごす事に耐えられず、なりふり構わず男と寝てしまう「クリビッチ」に比べれば、貴女の方が遥かにまともで素敵な女性であることを、この僕が保証する。


いいじゃないですか。

クリスマスを一人で過ごしたって。


「クリビッチより、クリぼっち」

若い女性には、是非この言葉を胸に刻んでもらいたい。


一人で過ごすかどうかはともかく、僕はクリスマスの雰囲気自体は結構好きで、キラキラしたイルミネーションを見るとそれだけでテンションが上がってしまう。


そういう意味では僕にとってクリスマスというイベントはありがたいのだが、クリスマスを一人で過ごす事に対してネガティブなイメージを持たれてしまう昨今の風潮については、正直、迷惑だなと感じている。


ありがたいけど迷惑なクリスマス。

ありがた迷惑なクリスマスだから、

「クリがた迷惑」


自分では結構気に入っていて、最近、面白がってよく使っている。

貴方も使ってみてはどうか。


ともかく、今日はクリスマスイブ。

僕は普通に仕事をしていました。

もちろん、明日も普通に仕事。

あぁダルい。


クリスマスなんてクソくらえ!

クリがた迷惑だ!

読んで頂き、ありがとうございました。

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