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僕の従兄が双子のように僕にそっくりなんだ!

作者: 七瀬




僕は、人見知りで根暗で地味な男なんだ、、、!

極力、、、目立たずこっそりと人に迷惑をかけないように、、、。

生きようと心掛けている、、、!


僕は、実家暮らしで、僕の下に2つ違いの弟がいるのだけど、、、?

弟は、僕に全く似ていないんだ、、、!



それどころか、、、!

僕の従兄が、僕と瓜二つなぐらいそっくりで、、、。

その、従兄と僕が一緒に歩いているだけで、、、?


周りの人からは、、、?


『ぼくたち、双子なの? 物凄く、そっくりね!』

『どっちが、お兄ちゃんで、どっちが弟なの、、、?』

『一卵性双生なの、、、? 本当に、そっくりねぇ~』




親戚同士が集まると、、、?

何時も、こんな感じで言われるし、、、!

外に行ってもそうだ、、、!



しかも、、、?

お互いの親同士ですら、、、?

僕たちのどちらが、自分の子供なのか、、、?

見分けがつかないらしい、、、。


確かに、、、?

僕から見ても、従兄は僕にそっくりで、、、。

まるで、鏡を見ているような感覚なんだ、、、!



僕の名前は『勝又 明利』24歳、仕事はレンタカーのバイトの仕事をしている!


僕は、地味で目立たないタイプの男だからなかなか、、、?

僕から、話しかけるのも勇気がいって、、、!


このバイトをして、1年以上になるのに、、、職場の雰囲気や職場の人にも慣れな

いでいるんだ、、、!




・・・それに比べて。

従兄の『真田 勝貴』25歳、一流企業で働いている。

昔から、勉強もスポーツも出来る人でね、、、!


しかも、誰とでも仲良くなれる人だから、、、!

クラスでも、人気者だったらしい、、、!


見た目も僕にそっくりなのに、めちゃめちゃカッコイイし、、、!

バスケ部のキャプテンもやってたんだよ!

バスケの実力も凄かったんだって、、、!



今、従兄と付き合っている彼女も、、、!

相当な美人で、従兄の会社の受付の仕事をしているんだって、、、!


やっぱり、綺麗な女性なんだろうな~!



しかも、、、!?


僕と従兄は、、、?

いつも比べられる事が多いんだ、、、!


特に、僕の親は、、、?

しょっちゅうだよ!


『なんで、こうも! 勝貴君とうちの明利は違うのか? 見た目は、そっくり

なのに、、、! 中身は、完全に負けてるし! もう少し、勝貴君みたいに

性格が明るかったら? 違うのにねぇ~』

『・・・そんな事言っても! 歳だって! 向こうの方が上だし、、、!』

『たった、1つでしょ! そう変わらないじゃない! 明利が頼りないし、、、! 

比べてしまうから、余計に頼りなく感じるのよ!』

『・・・そんな、いい方しなくても、、、。』

『そうだよ! 兄貴だって! 頑張ってんだから、そんないい方しなくても!』

『正利は、お兄ちゃんより勉強もスポーツも出来たでしょ! だから、そう言え

るのよ、、、!』

『・・・母さん、言い過ぎだよ!』

『別に、明利をイジメてる訳じゃないのよ~! もう少し、しっかりしてほしい

だけなのよ!』

『・・・分かってるよ!』

『もう、ご飯いいの?』

『・・・あぁ、』

『・・・母さん、』

『・・・・・・』




僕は、自分の部屋に戻ってベットの上で考えていたんだ、、、!

僕だって、分かってるんだよ!


従兄みたいになれるわけじゃないけど、、、?

少しぐらい、僕もしっかりしないといけないという事を、、、!


でも、元からそういう人間でもないし、、、!

急に、変われる訳がないと、、、諦めていたんだ、、、!




でも数日後、、、。

従兄から、【僕に大切な話があるから!】1人で家に来てほしいと言われ

たんだ、、、!


正直、びっくりしたよ!

子供の頃から、僕たちはそんなに仲がイイ訳でもないし、、、!

大人になってからは、余計に会う機会も減っていたから、、、。


まさか!?

向こうから、僕に会いたいなんて! なんの話なんだろう、、、?





僕は、仕事帰りに従兄の独り暮らしの家に寄ったんだ、、、!


【ピーポーン】


『僕だけど、、、。』

『おう! ごめん、急に呼び出したりなんかして! さあさあ~入って!』

『・・・あぁ、ううん。』



高層マンションの一番上にある! 広い部屋が従兄の部屋なんだ、、、!


しかも、、、?

ココの部屋を一括で買ったらしい、、、!

どんだけ~! 金持ってんだよ!


『・・・僕に、話って、、、?』

『話す前に、、、この事は、誰にも言わないと約束してくれ!』

『・・・えぇ!?』

『約束できるよな、明利!』

『・・・なに? ややこしい話なら、僕は聞く気がないし、、、。』

『そうじゃないんだ! あのな、ぼくは、あんまり時間がないんだよ!』

『えぇ!? どういう事?』

『・・・病気なんだ! もう長くない!』

『・・・・・・どうして、そんな事、僕に言うの?』

『ぼくに、成りすましてほしい!』

『えぇ!?』

『絶対にバレないよ! ぼくらの親だって! 見ても気づかれなかっただろう?』

『・・・でも、ずっとはバレるよ!』

『大丈夫! ぼくの取扱説明書を作ってある!』

『・・・な.なんで!』

『病気の事は、誰にも話してないんだ、、、!』

『・・・で.でも?』

『明利だって! ぼくみたいになりたかったんじゃないのか?』

『・・・まあ、そうだけど、、、?』

『だから! ぼくのモノを全部! 明利にやるよ! この部屋も仕事も彼女も

何もかも全て、、、!』

『・・・・・・』

『・・・大丈夫! バレないから! そう、心配するな!』

『本当に、バレないの、、、?』

『あぁ! 約束するよ!』

『・・・分かった! じゃ、どうしたらいい、、、?』

『今から、入れ替わる! 今日から、お前が真田 勝貴だ! ぼくは勝又 明利

になる! ぼくは車にぶつかって死ぬよ! それなら、怪しまれないだろう!』

『・・・ううん。』

『じゃ~後は、、、頼んだぞ!』

『・・・あぁ、分かったよ!』




こうして! 僕たちは入れ替わったんだ、、、!


僕になった従兄は、、、?

その日の晩に、、、。

従兄が言った通り、車に轢かれて救急車に運ばれて入院したんだ、、、!


死ぬことは出来なかったけど、、、?

脳死と判断された、、、。


僕の両親と弟は、、、?

毎日、病院に行って話しかけているらしい、、、!



僕はと言うと、、、?

従兄に成りすまして、いい生活をしているよ!


仕事もお金も彼女も最高だーーーーーー!!!

こんな生活、初めてだよ!


しかも、、、?

誰にもバレていない、、、!

従兄の言った通りだ、、、!





こんな生活が、1年続いた、、、。

未だに、従兄は脳死状態が続いている...。


僕もたまに、1人でお見舞いに行くよ。


『なあ、なんだかな? 今の生活は、とってもいいよ! でも、なんだか?

僕じゃない感じもするんだ、、、! 本当に、これでいいのかな、、、?』


・・・眠ったまま、目も開ける事のない従兄に僕は話しかけているんだよ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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