Wet works.
口から抜けた水蒸気が
ふわっと一瞬雲になって
白く眼の前で世界を閉じる
いつの間にか笑いながら
青い空と混ざり合って
紅葉の向こうへ消えていく
白と青と紅い色が
混ざり合った僕の瞳は
黒とも茶色とも何とも言えない
そんな虹彩を細する
まぶしい
そんな言葉も霧になる
散り散りになって
朝露の中に沈んでく
一滴ずつ汲み取れば
また光に出会えるのか
まだ夜露でいるうちに
汲み取ってはだめなのか
服の上から突き立てるナイフは
まだ形の悪い胸の上で
賑やかなダンスに誘う
ありがとうございました。