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手品ショー

───さぁ!お客様の中で誰かお一人に手伝って頂きたいと思います!


スポットライトを浴びステージに立つ手品師が観客に向かって問いかける。


───勿論誰でも構いません!


ステージを取り囲むように設置された観客席をぐるりと見渡しながら自ら名乗り出る協力者を求める手品師。


ざわめく観客の反応は様々。


沈黙を極め込む者は確かに存在するが、自主的な挙手は憚られ友人からの後押しを期待する者、進んで参加する者がいなければ挙手しようと周りを探る者。

殆どは一様に挙手の頃合いを探っていた。


───いませんか?そちらのお嬢ちゃん如何かな?そちらご婦人は?助手は美人が似合いますからね。


ははは、と飽和しかけた観客から笑い声が漏れる。


そろそろ誰かしらが手を挙げだす頃だろう。


なんたってこれは観客参加型の手品ショーなのだから。

誰かが手伝ってくれないと始まらない。


手品師は焦ることなく再び観客席を見渡した。


───難しい事はありません、ご安心ください!


すべての演目が順調に進行している。

そしてこれもまた予定通り。


───さぁ!


ここにいる全員がサクラですから。




end

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