10月16日
悲しみのあまり目が覚めた。
自分の不甲斐なさもあるが、大きくは同情からだろう。
夢であるからどうしようもないのだが…。
PCで川を見ていた。
両サイドは石垣が大人の背丈の3倍程で、水深はそう深くない足の踝ぐらいの、特に水害は起きそうにない川の監視カメラの映像を見ていた。
なぜそんな映像を見ているのか疑問だったが、その中に1匹の犬が見え拡大し確認した。
「ジョン」
実家で飼っている犬が川の中にいた。
クゥーンとジョンは困ったように鳴いた。
「今迎えに行くからな。」
そう言うと、ワンと元気よく返事をした。
どこの川の映像を見ているのか分からず、近くに目印になる物は無いかと監視カメラの角度を変えるが、民家ばかりで目印になる物が無い。
もう一度監視カメラの角度を変えると、川の中に人が見えた。
ズームしてみるとあの少女だった。
少女は高校生ぐらいになっていた。
キョロキョロと辺りを伺う少女…いや彼女と呼ぼう。
彼女も川から上がれないでいるようだ。
その彼女にオレは、
「大丈夫?迎えに行くから目印になる物を教えて。」
そう言うと、彼女は口を動かすが声が届かない。
ジョンの鳴き声は聞こえたのに何故?
もう一度、
「目印になる物を教えて。」
そう言うと、目の前に靄がかかりそれが晴れると、川にいたはずの彼女が目の前に現れた。
だが彼女は、後ろにあるPCや机が透けて見える、そういう存在であった。
彼女は必死に口を動かすも声が無くオレに届かない。
「迎えに行くから…」
悲しみ苦しくもオレは声をかけ手を握ろうとして目が覚めた。
彼女はもうこの世の人ではないだろう…。
彼女を見つけてもオレに出来る事があるとは思えない。
でも、迎えに行きたい。
彼女の夢を見たことに意味があるだろうから…。
読んで頂きありがとうございました。




