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安倍晴明と安東総理のやり直し転生譚  作者: 坂崎文明
第二章 安土桃山時代編

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最強のふたり

「まあ、かわいい女の子が来たわね」


 魔導師アリス・テスラは黒いフードの奥からまるで月読波奈が見えるかのようにつぶやいた。

 波奈の乗る式鬼<銀鋼(シロガネ) (ゼロ)>が上昇していき、魔導師アリス・テスラと対峙する。


「五色龍の術! 炎龍召喚!」


 いきなり、神沢優の黄金の瞳が輝き、魔導師アリス・テスラに炎龍が襲いかかった。


雪嵐の盾(ブリーザードガード)!」


 魔導師アリス・テスラは雪嵐の盾を召喚し、炎龍を防御する。

 が、炎龍は雪嵐の盾をすり抜けて、魔導師アリス・テスラの黒フードを焼き払った。

 月読波奈の<時空眼>との合わせ技で、敵の防御を無効化したのだ。

 

「まさか! お前は!」

 

 メガネは驚愕の声を上げた。

 焼き払われた黒フードの下から白銀の装甲服のかわいこちゃんが現れたのだ。

 しかも、金髪碧眼の美少女だった。

 腰には黄金の鞘に収められた大剣が見える。


「何か文句あるの?」


 魔導師アリス・テスラはメガネを睨みつけた。


「───ジャンヌ・ダルクとか?」


「だから、アリス・テスラと言ってるでしょう!」


「すいません」


 メガネはうなだれた。

 むしろ、その突っ込みは当然であろう。


「それにしても、なかなかのコンビネーションね。ちょっと見直したわ」


 アリス・テスラはメガネを無視して、神沢優、月読波奈のふたりを見つめた。


「あなたも、相当、やるようね」


 神沢優は厄介な相手だと思い、凄い勢いで頭脳を回転させていた。

 相手が使った術の正体が全く分からなかったからだ。

 月読波奈は無言で銀色の双眸を輝かせていた。


「さて、そろそろ、雑魚は消えてもらおうかしら」


 アリス・ステラは左手の指でプラズマ球体をもて遊び始めた。

 誰を生け贄にするか、考えあぐねてる魔女の瞳はエメラルドの光を放ちはじめた。


「やっぱり、あなたから消えてもらうわ」


 アリス・ステラはメガネを馬鹿にするように嘲笑うと、プラズマ球体を巨大化させた。


 メガネを護ろうとして、<ボトムストライカー>隊全機、神沢優、月読波奈も立ち塞がる。


「仲がいいわね。それならみんなまとめて消えなさい!」


 <ボトムストライカー>隊全機を包み込むような巨大なプラズマ球体をアリス・ステラは左手から放った。

 

 神沢優は水龍を召喚して、ブラズマの球体の速度を緩める。

 雷は陰陽五行では木行に当たり、水に弱いからだ。


 そこに、月読波奈が<時空眼>を重ねて、球体をどこかに飛ばしてしまった。


 だが、アリス・ステラはその球体の後ろにもうひとつの小さな球体を隠していて、それがメガネたちに襲いかかった。


 だが、それも水龍剣の水龍により辛くも防御された。


 逆に、迷彩装甲(ステルス)で近づいていた夜桜機から放たれた<雷神斬>により足元から突き上げられて回避していた。


 そこにハネケの聖刀<オリハルコン>が炸裂して、半透明な防御シールドが浮かび上がった。

 いつのまにか復活したようだ。


(なかなか、手強い敵だな。だか、メガネたちも負けてはいない)


 信長が戦況を見極めていた。


(ですが、押され気味なのも確か。さっきの<時空魔法>を使われると厄介です)


 清明も<ブラックナイト>から<ボトムスストライカー>隊を転移させた<時空魔法>を気にしているようだった。

 しかも、<ブラックナイト>はアリス・ステラに戦いを任せ切って静観していた。


 もしもの時は清明も戦場にでる覚悟はしていた。


(清明殿、何か気がかりなことがあるのかな?)


 信長は清明の気配を感じてるようだった。


(私の予知夢では、ここで重大な決断をすることになります)


(それはどういう?)


(部隊を二手に分けて転移する必要があるかもしれません)


(やはり、天女の舞いの術式が解明できないか?)


(そうです。信長さまも気づいてましたか)


(まあ、舞いは好きでな。少しは知っている) 


(やはり、柿本人麻呂、猿丸丈夫に会う必要があります)


(ならば、清明殿は飛鳥に行く必要があるな)


(わしはこの時代で踏ん張ればよいのか?)


(かなりつらい戦いになります)


(わしはすでに死んだ身、余生だと思って楽しませてもらおう)


(ひかり姫と波奈殿は連れてゆけ。こちらは現地調達でなんとかなる)


(陰陽道、道術のマジックアイテムを置いて行きます)


(それは助かる)


 信長はいたずらっ子のように笑った。


 最近、何か吹っ切れたのか、伸びやかで朗らかな波動をまとうようになっている。

 この方ならやり遂げてくれると思い、清明は重大な決断を下そうとしていた。

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