プロローグ
この小説を読んでくれようと思ってくれた方、心より感謝申し上げます。
一つ、警告です。私はカップアイスより、ソフトクリームが好きです。・・・っていうのは、嘘ではないですが本当の警告は、楽しんで読んで頂けたら嬉しいです。(笑)
高校2年の1学期最後の日。
暑い体育館の中、これから長い話が続く終業式が始まる。
一学期はどんどんといい調子でテストの点数を下げていったが、今はそんなこと頭にはなかった。きっと俺の含め、皆が100パーセント『校長の話なげーよ』と思っているだろう。だって、この日が終れば楽しい楽しい、夏休み、だ。
校長は何やらこの暑さのせいか、何故か話している内容もやたらと熱が入っていてうざい。なんで最後の日ぐらいさらっと帰れないんだろうか。誰もお前の話なんて聞いてないっつの。
それよりも俺は早くギターの練習をしたい。
やっと終業式が終り、皆はクラスに戻り一学期最後のホームルームをする。教室の中も蒸し暑く、ただ止まってるだけでも汗が吹き出てくる。配られていたプリントでパタパタと風邪を送る、そんなんじゃ全く汗は止まりそうにないけれど。
先生が教室に入って、そこでは、夏休みの宿題と夏休みの過ごし方について話された。
「それでは、夏休みを悔いのないように考えて過ごして下さいね。」
先生の表情は明るく見えたが、その言葉はまるで『勉強するための休暇だぞ』と言っているようだった。
起立の合礼がかかり、これから夏休みが始まろうとしている。・・・と、そんな時先生が言う。
「あ、京吾君。武田先生が放課後職員室に来なさい。って言ってましたよ」
俺?え、なんか悪いことしたっけ。なんて考えていたら、いつの間にかあいさつが終っていた。
「失礼しまーす。武田先生に用があって来ました。」
職員室には冷房が利いていて涼しかった。俺は職員室のドアを閉めて武田先生の元へ駆け寄った。
「あ、相沢君」
武田先生は声低くして俺に話かける。
「あの・・・話があるみたいなんで来たんスけど・・・なんスか?」
俺は軽音部に所属している。武田先生はその顧問だ。
「相沢君。この学校、運藤部以外は4人以上で活動するっていうのは覚えてるかしら?」
「えぇ、まぁ一応。」
この学校は運動部は6人以上で、それ以外の総合文化部でくくられている部活は4人以上での部活動で成り立っている。それがなんだろうか。
「軽音部には今、5人よね?」
「なんスか、先生。そんなこと分かりきってることじゃないスか。」
「そうなんだけどね・・・」
いつも、明るい武田先生が今日はなんだかテンションが低い。先生の態度からして、たぶんいい話ではないことは察知できる。それでも、まだ俺は分かっていなかったんだ。事の大変さを。
先生は、俺にゆっくりと話始めた。
目が疲れたら、目薬が一番です。