私とあなた
あの子が次に奏でる物語をここであなたと見る幸せ
ぴちゃん…
ぴちゃん…
暖かいお湯の中
「目が覚めたかい?」
後ろから優しい声が聞こえてくる
「無茶をしたね」
ちょっと怒った声であなたは私に声をかけた
「ごめんなさい」
あなたの腕の中で私は答えた
「あの子の魂を救うにはああするしかなかったの
私の地上最後の魂の願いは必ずかなえられるのでしょう?」
「それともあの世界の人族をたくさん殺めた私は何か罪を償うべきかしら?」
「それは大丈夫だよ。あの人族達はあの世界の神になるはずの龍神を殺したのだから、神殺しの罪は重いんだ。
本来なら神の雷で、全ての人族を貫くところだったのだから」
そう言って彼は微笑んだまま私を後ろからそっと抱きしめた
私の魂の輪廻は今回が最後で
私の魂はもう元の世界の生き物にはならない
何千回と繰り返した輪廻の最後の回の
強い願いは必ず叶えられるという約束ごとがあって
代償なしに願いがかなうのを夢渡りで知った私は
それをあの子に使うことにしたの
大切な大切なあの子に
そして今期のこの白い箱の管理者が
わたしの番なのを思い出したのは
あの窓の外で出会った時
輪廻転生を終わらせてここに来るのを
ずっとずっと待っていてくれた貴方
2つの300日祈願の願いを
叶えてくれたのもあなたでした。
あの時全てを終えてここに帰る約束をして
そうして元の世界にもどったの
彼女達はいつ生まれ変わるのかしら
その物語をこれからは
ここで一緒に見られるのね
次の管理者がここにきて
この箱から自由になっても
ずっとずっと貴方と一緒
魂さえ溶け合って
幸せになれるとわかってしまったから
大好きなあの子も
同じ様に幸せになって欲しかったの
嬉しい楽しい幸せ
私の感情はもうそれしかないの
悲しい苦しいつらいは
地上に置き去りにしてきたから
管理者は番には甘いので…
本来こんなにすぐに2回も願いは叶えないのですが特別にあの世界を救うと言う名目で叶えちゃったのです
あと、ただいま魂の禊中です
本当は冷水のはずなのですが
番が寒い思いしてほしくなくて
温泉にしちゃってます
そしてちゃっかり自分も一緒に入ると言う…
バックハグ状態で番充電中です
それから
物語はここで一旦終わりです
ストックがここまでしか書けてないので…
続きはあの子と彼が生まれ変わったところからの予定ですが、プライベートでちょっと忙しいので1ヶ月くらい先かなぁと思っています