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白い箱の部屋の中

あの子のところに行きたいの

実は私の先祖には

異世界に渡って冒険して

何かを倒してその対価で願いを叶えたと

言われる人がいて  


その人が夢を渡ることの出来る人だったらしく 

そのせいか親族の中にはときどき夢を渡るといっている人もいて


そんな今時のライトノベルみたいなことが昔におこったなんて誰も信じてないのですが

それでも楽しい明晰夢なら観る人も結構いて

親族が集まるときにたまにそんな話で盛り上がる 


そんな程度のことでした

わたしもたまに見たい夢がみれたり

夢の続きが見れたりする程度なので

気にしたことはなかったのです


あの子がきえてしまうまでは


あの子が今どこにいるか

何日も何日も何日も

気が遠くなるほど願って願って願って…

やっと

遥か彼方の夢の中に

怒りに震える彼女をみつけました


あの世界に行くにはどうすればいいのか

あの世界に繋がる道を教えてほしい

今度はそれをねがいました


何日も何日も何日も

そんな風に願った日々が300日になったくらいでしょうか

その日私は昔話で聞いていた白い部屋の

窓の外にたっていました


わたし達の一族は子供の頃

一族のみ伝えられる伝承みたいな話を

子供の頃に寝る前のお伽話で聞かされるので

この部屋の中の人がどういった存在かなんとなくわかるのですが、

中の人はこちらには見向きもしてくれません。

でも一度繋がった夢なら

また来れますし

そのままその窓の外から部屋の中をみていました


そうしたらその人は一つのモニターの様なものをじっと見つめていいました

「ここはもうだめかな、リセットの準備しないと」

そのモニターには彼女が映っていました

「ダメです。やめてください」

私の声に振り向くこともなく

その人はいいました

「でもこのままでも、この子にこの世界は壊されてしまうからなぁ…せっかく龍族が番を連れてきてこの世界は安定してたってのに…この世界の人族はおろかだよね」

そしてなにかのプラグの様なものをそのモニターに挿そうとしています


「それは何です?それであの世界が壊れてしまったら彼女は消えてしまうのでは?」

私は叫びます

「壊れるのならその前に私をあそこに送ってください」


初めてその人はこちらをむいて

「本気なのかい?」

といいました


「はい本気です。お願いします

彼女のそばにいたいのです」

「一応きくけど、今あちらにいったら帰ってこられるかはわからないよ

あの世界がこのままなら時間切れでもう戻れないどころか一緒に消えてしまうだろう

きみがまた「300日の願い」祈願をしようとしてもあの世界はもう300日も持たないからね」


「はい それでもよいので彼女のそばにいきたいのです」 

そして私は彼女の下に行く方法をおしえてもらったのです

今年の12月31日23時59分59秒に

ある地点にいくと

月の光で作られた特別な階段が降りるとのこと


そして全ての時間が0になるとき

0時0分0秒に 私はそれに足をかけたのです













300日の間願い続けるとごく稀に叶えてもらえる

過去に管理者の願いを叶えてた者の子孫に伝わるおまじない 


夢渡りは血族の能力なので願いとは別もの


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