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未来の月から

作者: 蛇いちご

時は30世紀、人類は環境破壊の激しい地球に住めなくなり月へと移住をした。そこで科学主義による楽園の様な生活をし、地上の事は殆どが忘れていた。1人の少女を除き…


「 あーあーやっぱり地球は綺麗だなぁ」サファイアの様に美しい地球を見ながら私はそう呟いた。


私の名前は月見かぐや。この名前は父が付けてくれた名前だ。


父は考古学者だった。しかし遺跡調査の名目で禁忌である地球は降り立とうとした為に冷凍刑の憂き目に遭ってしまった。冷凍刑が溶けるまでまだ100年、30世紀の寿命でもかなり長い年月だ。


かぐやという名前は父が付けてくれた。昔あった地球上の日本という国の昔話からだ。そんな名前を付けて貰い、そんな父に育てられた私はすっかり地上への憧れが強い女になってしまっていた。


確かに月は平均寿命は200歳もあるし、整形のおかげでみんな美男美女だし、医療が発達してるおかげで病気知らずだし楽園の様だろう。でも私には物足りず空虚に思えていた。


しかし父の様に冷凍刑を受けるのも嫌なので考古学者として、古代の書物に思いを馳せるしか無かった。


私の考古学者としての姿勢はフィールドワークだ。遺跡もない月で何故フィールドワークと思われるかもしれないけど、私が父から受け継いだのは名前と地上への憧れだけでは無かった。古代月文字が読めるという技能だ。古代月文字とは古代に建てられた月の遺跡に書かれた文字で政府は隠して居るが、私と父はその正体を信じているし、実際古代の月の文字が書かれた本を読んだ事もある。

個人的に古代に月に文明があった証拠とも思ってる。


「行くわよラッピー」「カシコマリマシタカグヤサマ」私のうさぎロボのラッピーだ。うさぎロボは1人につき 1機は居るペット兼雑用ロボットだ。私のラッピーは秘書としての仕事もこなしている。

私は特製の車に乗り、月の遺跡探しを開始した。


「シカシカグヤサマイセキハコンカイハミツカルンデスカ」

「大丈夫よ。今日はついに何処に遺跡があるかを見つけたの。今日こそついに見つけてやるわ。」


そう私は今まで遺跡を見つける事は出来なかったのだが本を読みに読み漁った結果、遺跡の目処がついたのだ。


車から降りる超技術のおかげで人間が居住してない地域でも空気が存在している。


「ここね遺跡は」


目の前には焦がれに焦がれた遺跡があった。


シカシ私は考古学者。あくまでも冷静を保ちつつ遺跡の中へ入っていった。


遺跡の中には大量の古代月文字が書かれていた。


流石の私も冷静さを忘れてしまった。「これはニュースよ!もしも私がこれを解いたら月の歴史の解明に繋がるは!もしかしたらお父さんも助かるかもしれない」


私は月文字の解読を始めた。しかしそこに書かれていたのは驚きの内容だった。


「え…何これ元々先住民の住んでいた月を攻め込んで先住民を奴隷化したなんて聞いてないんだけど…」


「手を上げろ!」


私はいつの間にか警察に囲まれてしまっていた。「カグヤサマ、モーシワケアリマセン。モーシワケアリマセン。」「ラッピー…あんたなのね。」


私は驚いてる暇も無く手錠をかけられた拘置所へ入れられてしまった。


「私はこれからどうなるのかしら?」しかしくよくよしたってしょうがない。


私は私なりに戦かうだけだ。


私は最高裁判所に連行されていた。


「私をどうするの?処刑?それとも父の様に冷凍刑?」

「月上かぐや、貴様を8世紀地球の日本へ飛ばす。それが貴様への罰だ。貴様の憧れる地上とやらを見て幻滅するといい」


まさかの回答に私は驚いた。そして同時に嬉しさも込み上げてきた。やっと地上それも過去の世界へと行ける。考古学者としても嬉しかった。


私は20年間地球に飛ばされるらしい。全然大した事の無い期間だ。何故月の歴史を解くという大罪を犯した私にそんな軽い罰なのかはわからない。


でも良い地球は行けるのだから、私はとにかく楽しみで仕方が無かった。




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― 新着の感想 ―
[一言] ラストまで読んで、成る程! と思いました。 ネオかぐや姫、すごく面白かったです。 ラッピーはずっと彼女を監視していたのでしょうか。こちらの月のストーリーもあまり語られていませんが、重厚な設定…
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