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鎌と短剣  作者: アリクイ
異世界生活(序章)
15/16

迷宮探索

四連休最高ですね。

 迷宮(ダンジョン)とは、この世界各地に唐突に出現する構造物の総称で基本的には地下に広がっており下りながら攻略することになる中は時空が歪んでいるらしく実際の大きさより大きいだけじゃなく地上の

 の環境を再現している階層などもある上周りの地面を掘ってもダンジョンにたどり着くことはない。

 神の試練の一種であるとされ中は魔物がどこからともなく現れる。

 周囲の魔力を活性化させるようで人種に限らず魔物も強化されるので迷宮(ダンジョン)が発見されるといち早く城壁が築かれそのまま迷宮(ダンジョン)の利益によって迷宮都市になることが多い。

 そんな迷宮(ダンジョン)の中は広い空間だった。

 壁は剥き出しの岩で、所々淡く光っているようで周りは明るい。


 「思ったより明るいんだな。しかし、坑道型って聞いてたがずいぶん広いな。

 奥に見える通路も天井が高そうだ。」


 もらった地図を開き、道を確認する。


 「第三階層の鉱脈の密集地ねぇ。確かに厄介なとこに出たもんだ。どれだけ簡単に行けるか分からんが

 良い稼ぎ場だったろうに...うだうだ言ってねぇでさっさと行くか。」


 入り口の広い空間から伸びる坑道を進んでいくと、鉱脈を掘っているであろう甲高い音とともに何かの鳴き声が聞こえる。


 「何かいるな、あれは...。」


 そこにいたのは小さい体躯に手足は細いが腹は出て、鷲鼻に大きく開いた口、飢えた目をした醜悪な人のようなものが三体そこにいた。


 「ゴブリン...見たまんまゴブリンっぽいな。いや、地図に書いてたがゴブリンマイナーって亜種みたいだな。」


 名前の通りゴブリンたちは厚手の手袋やつるはしなどで武装して鉱脈を掘っているようだ。


 「とりあえず腕試しって感じだな。先手必勝、卑怯上等の投石を食らえ!」


 道の隅に無数に転がる屑鉱石を握りしめ、鉱脈に夢中なゴブリンマイナーに投げつける。

 骨肉の砕ける音があたりに響きゴブリンマイナーの一体が血煙をまといながら消し飛ぶ。


 「ギャギャッ!ギャッ!」


 しばらく呆然としていたが仲間が殺されたのを認識すると耳障りな濁声を出して、手に持ったつるはしを構えるゴブリンマイナーたち。


 「対応が遅いぜッ!シッ!」


 その間に駆け寄っていたタダシが拳を振り抜き頭を砕く。


 「ギッ!」


 三体目がその隙をついてつるはしを振りかぶる。


 「ちょっち迫力が足んねぇな。それに攻撃も軽いと言わざるを得ねぇぜ。」


 簡単につるはしを弾き、同じように頭を殴り砕く、するとそれぞれの死体から光る泡のようなものが湧き出て死体が消えてしまう。

 死体があった場所に何かの原石のようなものと魔晶石らしきものが残されていた。


 「これが、ドロップか。まんまゲームみたいだな。」


 これこそが迷宮(ダンジョン)が神の試練と呼ばれる所以で殺した魔物が、魔晶石と確率でその魔物に関連する素材を残して光る泡となり消えるドロップと呼ばれる現象が起こるのだ。

 本来、魔核を適切な方法で浄化しないと手に入らない魔晶石をそのまま手にできることで莫大な利益を生んでいる。

 しかし、穴はあり迷宮(ダンジョン)でとれる魔晶石は魔核を精練した魔晶石より魔力を内包できる容量が同じ大きさでもかなり低く、取引では魔物産と迷宮産では価格が大きく変わってくる。


 「これが魔晶石か...魔核の嫌な感じはしないな。しかし、低ランク迷宮はこんなものか。油断は対的なのは分かるが少し拍子抜けだな。」


 その後も階層をまたぐ階段を探し探索を続ける。


 「地図にはここら辺に階段があるな。そろそろか。」


 しばらく歩いていると、視線の先に木製の宝箱が見える。


 「おっ!宝箱か!幸先言いな。」


 迷宮(ダンジョン)に現れる宝箱。

 神の祝福とされているそれは様々な物が入っており迷宮(ダンジョン)の特徴に合わせたものが出る。

 傷を治すポーションから武具や道具、果ては魔道具まであり、その品質は外装によって変わってきて木製・鉄製・銅製・銀製・金製の順で品質が高くなっている。

 宝箱が現れる確率は品質が高い宝箱ほど下層に出やすく下層の宝箱ほど品質が高い。

 世界最大級の幾つかの迷宮(ダンジョン)には金箱の上の金剛石製の宝箱が出るとされるが見たことがあるものがいないので眉唾物とされている。


 「さて中身は何だろなっと。」


 鍵のかかっていない木箱を無造作に開ける。


 「あ、この手の宝箱には罠があるんだ。今回は運よくなかったみたいだが、気をつけなきゃならんな。

 お、これは...宝石の原石?高く売れればいいが、木製だしまだ一階層だし期待できんな。」


 宝箱を後にし階段を見つける。


 「あったな。次は二階層か、行きますかっと。」



続きは明日

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