母さんに能力を教えて貰う
すると生徒会室に誰かが入ってきた。
「会長どうでしたか?」
「はあ、君達に言ったはずだよね魔法科の校舎にはくるなと」
「だって会長が試合をするって聞いたから居てもたってもいられず」
入ってきたのは私が居た能力科の生徒会役員達だった、私は魔法科の生徒会長をしているが元々は
能力科の影の会長として居たんだ。
「それでこいつが今度入る予定の後輩ですか?」
「そうだねじゃあ行こうか」
私は倒れているユート君を背負い能力科に戻る支度をする。
「よう、リヒト」
「あ、カクス先生」
私は戻る時にカクス先生に会った。
「本当にそいつを連れて行くのか?」
「はい二年間お世話になりました」
私は頭を下げてユート君を能力科に連れて行った。
俺が目を覚ますと椅子に縛り付けられていた、どうやらここには俺しか居ないようだ、すると誰かの足音が聞こえ見てみるとリヒトさんが立っていた。
「やっと目を覚ましたんだねもう起きてくれないかと思ったよ」
「俺は貴女に負けたんですか?」
「そうだねユート君は私に負けたんだよ」
「で負けた俺を今からどうするんですか」
「ユート君にはこれから能力科の生徒になって貰うよ」
俺はリヒトさんの話を聞いていた。
「まさか魔法科に能力と魔法を使える人が居るなんてね私ビックリしちゃったよ」
リヒトさんが言っているのは俺とエリの事だろう、それにこの人が言っているのは俺を能力科に入
れる事だと言っているそれならなんで俺は椅子に縛り付けられているんだ。
「今なんで椅子に縛り付けられた理由を聞こうとしたでしょ。」
「何故わかったんですか?」
「私の能力はどんな力でも使えるんだよだからユート君が考える事がわかるのさ、それに椅子に縛り
付けた理由はすぐにわかるよ」
リヒトさんが言うと明るくなった、すると目の前に俺と同じく椅子に縛り付けられ寝ているエリが
居た。
「さあ楽しい実験ショーだ」
リヒトさんが大きな声で言うとエリに近づいていた。
「ユート君は普通なら能力科には入ってくれないだろう、だからこの子を使うのさ」
リヒトさんが言うとエリの体に何かを注射していた。
「これはねさっきユート君に使った毒をエリちゃんに注入したんだこの子ならそうだねあと十五分も
すれば毒で死ぬかもね」
「エリを助けたければ俺に能力科に入れと?」
「そうだねまあ能力科の生徒会役員に入って欲しいんだよね」
「だったら入りますよだからエリは」
「君なら言うと思ってたよ」
リヒトさんが言った時エリが起き上がっていた。
「ユート今の言葉嘘じゃないよね」
俺は何故エリが起きれるのか不思議に思っていた、リヒトさんが俺に毒を打ってきた時は俺は立ち上がれず気絶していたはずなのにエリは起き上がった。
「まさかエリちゃんを選んでくれるとはね私嬉しくて泣いちゃうよ」
「ごめんねユート貴方の事を騙したんだ」
エリが言った事に気付いた俺はどうなっているかに気付いた。
「まさかエリは俺の事をずっと騙してたのか?」
「ずっとじゃないよ本心を話した時もあったよ私は元々能力科に入る予定をリヒトさんに誘われて魔法科に潜入してたんだよ」
「あの時に私が君を見つけてよかったよそうじゃなきゃユート君とは会って居なかったかもしれない
からね」
リヒトさんはエリの頭を撫でていた、エリは嬉しそうな顔になっていた、これじゃあ俺がバカみた
いだ、母さんの言いつけを守らないで能力の事をリヒトさんに話したから、多分母さんは気づいていたんだろエリが能力科の生徒だとだからエリには話すなと言っていたんだろう。
「それじゃあエリちゃん皆を呼んできてくれる」
「はい、リヒト会長」
リヒトさんに言われ部屋からエリが出て行く、エリが出て行く時に彼女が悲しい顔をしている事に
気付いた。
「皆が来るまで二人で待ってようか」
リヒトさんは俺の隣に座ると俺を見てきた。
「やっぱりあの人の息子だけはあるね」
「あの人?」
俺はリヒトさんに聞き返していた。
「ギリシアマヨだよユート君のお母さんの」
「なんで俺の母さんの事を知っているんだ」
「そりゃあね能力者の世界で彼女は有名だからねでもまさか魔法者が多く住んでいる所に居たとは彼
女も考えたもんだ」
リヒトさんがなにかを喋ろうとした時にエリが戻ってきた。
「あ、お疲れそろそろユート君の縄も解いてあげるよ」
リヒトさんは俺を縛り付けていた縄を解くと部屋には数名の人が入ってきた。
「皆に紹介するね今日から能力科の生徒会役員になって貰うユート君だよ、仲良くしてあげてね」
「まさか魔法科にこんな人が居たとわな」
「あの人の息子なんだってさ」
「でも父親は魔法者だったんだろ」
俺が紹介されると皆は怪しんでいた。
「会長俺は反対ですこんな奴が能力科に入ってはいけません」
すると反対の声があがり見ると入学式で見た会長だった。
「なにフクリは私の言った事が聞けないの?」
リヒトさんが怖い顔をしていた。
「そんな滅相もない」
「そんな事を言ってももう遅いよ」
するとリヒトさんが近づくとその人に向かって俺が受けた闇の物体を体に当てていた。
「そんな許して下さいリヒト会長」
その人は叫びながらお願いしているがリヒトさんは聞く耳を持たなかった。
「それじゃあ明日からは貴女が会長になってね」
俺はリヒトさんの事が怖くなっていたまさか躊躇なく人を殺せる人がいた、それにすぐに新しい人
を会長に選んでいた。
「ほらエリちゃんはユート君と話す事があるんでしょ私は魔法科に戻るから二人仲良く話しなさい」
リヒトさんはエリの背中を押すと、エリが俺の所に飛び込んできた。
「うわわわわ」
エリが声を出すと俺はエリの体を受け止めた。
「それじゃあ後はゆっくりしててね二人とも後で様子を見に来るから」
するとリヒトさんが出て行くとさっきまで居た人達までもう居なくなっていた、俺はエリの体を離
すとエリは俺から距離を取っていた。
「ごめんなさい」
エリは俺から距離を取ると謝ってきた。
「何故エリが謝るんだ」
「だってユートの事を騙していたから」
「それに関したら気づけなかった俺の方が悪いんだそれだけだ」
「それにユートのお母さんに会った時も家に行った時も私は嘘ばかりついてた」
「まあ母さんはエリの事に気づいていたんだろ俺は気づかなかったがだけど俺は楽しかったぞエリが
魔法を使っているときは本当に楽しそうにしていた」
「私もユートと一緒に居る時は楽しかったよ」
エリは俺を騙していただろうけどもう関係なかった俺は能力科に入る事が決まったのだから。
「それじゃあまた友達から始めましょ」
「ああ、俺からもよろしく頼む」
それから俺はリヒトさん達に解放され家に帰った、家に帰ると母さんに今日のことを全部話した。
「そう、それじゃあユートはこれからは能力科の寮に住むのね」
「そうだね一応学校に隣接されてるし万が一にもばれたら大変だからね」
「そっか、もうユートも自分の事は自分で決めるのねなら母さんは反対しないは好きにしなさい」
「ありがと母さん」
俺は全て話し母さんから許可を得た、その夜は疲れたので俺は早めに寝た、朝になると俺は準備を
始めた。
「それじゃあねユート母さんも寮に様子を見に行ったりするけど体には気を付けてね」
「わかった母さんを一人にしてごめんね」
「いいのよそれにすぐに会えるかもしれないわよ」
俺は母さんが言った事が気になったがもうすぐ出て行く時間なのですぐに荷物を持ち家から出て行
った。
「おはよユート」
家から出て歩いているとエリが居て声を掛けてきた。
「今日は能力科に初めて行くんだから私も付いていくわよ」
「そっかエリありがとな」
俺はエリに案内されながら能力科に行った行くとリヒトさんの所に案内された。
「おはようユート君今日からエリちゃんと能力科の授業を受けるんだね」
「おはようございますリヒトさんまあそうですね」
「授業を受ける前に先生達に紹介しないといけないからねエリちゃん職員室に連れて行ってあげて
ね」
「わかりましたリヒト会長」
エリはリヒトさんに頭を下げて俺はエリに案内され職員室に向かった。
「ここが職員室だよユート」
エリに言われ職員室に着くとエリはドアを開けた。
「失礼しますギリシアユート君を連れてきました」
エリが声を出すと先生達全員が俺達の方を向いた、するとある人が俺達に近づいてきたその人は母
さんだった。
「えっなんで母さんがこんな所に?」
「それはね昨日ユートからお願いされた時にすぐに能力科の偉い人にお願いしたのよそうしたらオッケーされたの」
「そっかそれなら言ってくれても良かったのに」
「ごめんなさいね驚かせたくて」
母さんが朝言った意味をやっと理解した。
「あのお母さん」
「エリちゃんも何故か久しぶりねついこの間会ったのに」
次に母さんはエリと話していた。
「その説はお世話になりました」
エリは母さんに頭を下げていた。
「君がマヨさんの息子か」
すると若い男性がこちらに近づいてきた。
「お久しぶりですあの戦争以来ですかね」
「そうだなまさか君が息子を授かっていたとはな」
若い男性は母さんと話していた、俺にはわからない話だろう。
「まあ君とはまたゆっくり話すとして」
すると男性がこちらを向いてきた。
「君のクラスはマヨさんが担任になるからなこれからよろしくたのむよ」
男性は俺に握手を求めてきた、俺も握手をした、そうすると男性はどこかに行ってしまった。
「それじゃあ今からクラスに行くので付いてきてください」
母さんは丁寧な口調になり俺とエリをクラスに連れて行った。
「私も今日から担任になるから緊張するわね」
母さんも緊張しているようで教室の前に着き全然入ろうとしなかった。
「さあ入るわよ」
やっと決心がついたのかドアを開けると教室中の人が見てきた、確かに全然知らない人が入ってき
たらこんな反応だろ。
「今日からこのクラスの担任になったギリシアマヨです皆さんよろしくお願いします」
母さんは勢いよく頭を下げると教壇の机に頭をぶつけていた、母さんは頭を抑えると俺の名前を呼んだ.
「この子は私の息子でユートなの私と同じく今日からこのクラスに入ってきたんだ仲良くしてあげて
ね」
母さんは俺の頭を撫でてきた俺は恥ずかしくなり教室から出て行きたいと思った。
「ほらユートちゃんと挨拶しなさい」
母さんに言われると俺も頭を下げた。
「じゃあ自己紹介もすんだ事だしこれから授業を始めるわね」
そうして俺は母さんの授業を聞き始めた、授業が終わるとクラスの皆が集まってきた。
「ユート君よね私ルーラ言うんだこれからよろしくね」
クラスの女の子が笑顔で言ってきた俺も苦笑いだが挨拶をした。
「うんよろしく」
そうして話しているとエリが来た。
「ねえユートあっちで私と話しましょ」
俺はエリに手を取られ連れて行かれた、エリが廊下に出ると足を止めてこちらに振り返ってきた。
「ユート女の子と話さないで」
エリが振り返るとそんな事を言ってきた。
「なんでそんな事を言うんだよ」
俺はエリに聞き返していた、まさかエリがそんな事を言ってくるとは予想外だった。
「なんでだろユートが私以外の子と話してるのがすごく嫌で、ううんなんでもな今の話は忘れて」
エリが言うと教室に戻っていった、俺も教室に戻ると母さんがドアの前に立っていた。
「ユートさっきエリちゃんとなにか話してたみたいだけどどうかしたの?」
「いやなんでもないよ」
俺は母さんに言うと教室に入った入るとエリが座っていてさっきのルーラって言う子が俺に手を振
ってきた、俺が席に着くと母さんが教室に入ってきた。
「さあ授業を始めるわよ」
母さんに言われ授業が始まるといい勉強になった母さんは俺に能力の事は教えてくれたのだがあまり詳しくは教えてもらってなかったので俺は初めて母さんから能力の事を教えてもらった気がした。