生徒会長が決まる決定戦が始まる
「お腹いっぱい」
エリが言うとあれだけあったご飯も無くなっていた。
「母さん少し話があるんだけど」
俺はエリに話があるんだがそれには母さんの許可が必要だった。
「どうしたのユートここで話せる話じゃないの?」
普通ならここで話せる話だろうが俺の話はここじゃ話せなかった。
俺と母さんは一旦部屋から出て行き俺は少し声を下げて話した。
「母さんエリに俺の事を話してもいいかな?」
「ダメよ」
母さんはさっきとはうって変わってダメと言った。
「エリだけ話したのに俺が話さないのいけない気がするんだ」
「エリちゃんはエリちゃん貴方は貴方よ、それに貴方があの人の息子だって事がばれたら殺されるか
もしれないわ」
「わかった話さないよ」
母さんがこうなったら俺は言うことを聞くしかない、するとエリが気になったのか部屋から出てき
た。
「どうしたのユートもお母さんもなに話しているの?」
「今話が終わったからすぐに戻るよ」
俺がエリに言うと母さんもさっきの緊迫した表情から笑顔に戻っていった。
「そうね話も終わったしユート、エリちゃんを家まで送ってあげなさい」
「いいえそんな私なら大丈夫ですよ」
確かに母さんが言うのも頷ける暗い夜道に女の子一人歩かせるのは危険だ俺は母さんが言った言葉に従いエリを送って行こうとした
「わかったよそれじゃあエリ帰る支度をしてくれ」
俺はエリに言った、エリもさっきまで大丈夫だと言っていたがだんだんと不安になってきたようだ。
「それじゃあユートお願いするよ」
「そうやって甘えればいいんだよエリちゃん」
母さんがエリの頭を撫でていた、エリはそれを受け入れていた。
「お母さんお世話になりました」
エリは帰る支度を済ませて俺とエリは外に出た母さんも外に出ていたのでエリは今日のお礼を母さんに言っていた。
「そんなかしこまらなくていいのエリちゃんはまた家に来るんでしょ」
母さんはエリを気に入ったのでこれからも来ていいと言っていた。
「また来てもいいんですか?」
「いいに決まってるじゃないそれに私達二人暮らしだから今度は貴方のお母さんも入れてしましょうよ」
母さんが言うとエリは泣き出してしまった。
「どうしたのエリちゃん」
母さんも泣き出したエリに気がつき声を掛けた。
「私嬉しいんですこんな事を言ってくれる人が居たんだと」
エリが泣いているのは嬉し涙だったようだ、そうしてエリが泣き止むのを俺はエリの頭を撫でながら待っていた。
「ありがとユート」
エリが泣き止むと少し目が赤くなっていた。
「ごめんなさいねエリちゃん」
母さんもエリが泣き止むと謝った、母さんは謝る必要がないはずだが。
「どうしてお母さんが謝るんですか?」
エリが不思議に思ったのか母さんに聞いていた。
「ちょっとねそれじゃあエリちゃんまた来てね」
「はいまた来ます」
エリが母さんに言って俺とエリは家から離れた、エリを家に送っているとエリが俺の方に近づいてきていた。
「どうしたんだエリ?」
「ううんなんでもないよそれにしてもユートのお母さん優しかったな」
エリも母さんの事が好きになったようだ。
「エリが言ってくれて俺も嬉しいよ」
俺達が話しているとエリが足を止めた。
「あ、ユート私の家ここだから」
そこは能力者達が近くに住むといわれていた家のだった。
「エリが能力者だってのは本当なんだな」
エリが嘘をつくような人間には見えなかったが俺はあまり信じてはいなかったがこれを見たら信じ
てしまう。
「ユートは私が嘘をついてる人間に思うの?」
「いや、だけど能力と魔法を使えるなんてすごいじゃないか」
俺はエリを悲しませたと思いすぐに取り消した
「そんなにすごくないよ二つの力を持ったらダメなはずだって私は知ってるし」
「エリはどんな能力を持ってるんだ?」
俺はエリの能力が気になり聞いたエリに聞いてみた。
「私は合成の能力なんだよ」
「合成?」
「今から見せてあげるよ」
するとエリは足元にあった石ころを拾い能力を発動したみたいだ、エリは石ころを水色の鉱石に変化させていた。
「これが私の能力いろいろな物を合成させて変化させられるんだ」
「綺麗な色だな」
エリは俺にさっきまでの石ころを渡してきた、俺はそれを見ていた。
「すごいなエリはでもなんで俺に能力を持っている事を話してくれたんだ?」
「ユートには話さないといけない気がしたんだ」
「それって」
俺がエリに聞こうとした所エリは走り出した。
「送ってくれてありがとねユート、また明日学校でね」
エリは家に向かって走り出しこちらに振り返り言ってきた。
「ああ、また明日」
エリを送り届け俺も家に帰った、家に帰ると俺は風呂に入りベッドで寝た、寝て起きると朝になった、俺は目を覚まし下に降りた。
「おはよう、ユート朝ごはんできてるわよ」
母さんに言われ俺はご飯を食べた。
「あ、そうだ母さん一つ言いたいんだけど」
「なにかしら?」
俺は昨日の母さんの弁当を言うのを忘れ今言おうとした。
「昨日みたいな弁当やめてほしいんだ恥ずかしいから」
俺が母さんに言うと母さんが驚いた顔をした。
「まさかユート母さんの事が嫌いになったの」
「違うよ恥ずかしいだけだから」
「ならいいじゃないはいお弁当」
母さんは俺に弁当を渡してきた多分今日も昨日と一緒だなと俺は思い母さんから弁当を受け取った。
「それじゃ行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい」
俺は母さんに言って学校に向かった、向かう前にエリの家の近くを通ってから行くかと俺は考え
た。
「ん?あれは」
俺の前に青の髪の子が歩いていた俺はその子の横まで行きやっぱりエリだった。
「おはようエリ」
俺はエリに声を掛けエリも気付いた。
「えっおはようユートでもなんで貴方の家は逆方向じゃない」
「そんなの別にいいじゃんそれより一緒に行こう」
エリは俺がここに居る事にビックリしたようだ、俺はエリと一緒に学校に向かうため歩いた。
「それにしてもエリは早いな」
エリがこんなに早くから学校に向かっている事に驚いた。
「早く出ないと能力科の生徒にばれるからね」
「ああそうか」
そりゃそうだエリは魔法科だからここで顔がばれたらいけないのか。
「私もそうだけどユートも早いのね」
「俺は早く学校に行って自習をするんだよ」
「ユートは偉いのねそれじゃあ学校に着いたら昨日の続きを教えて」
「そうだな時間もあるし少し教えようか」
俺達が話していると学校に着いた俺達は教室に入り一度外に出た。
「それじゃあ昨日の続きだが、次は氷を作らないといけない」
俺はエリに教えていた、エリは水魔法が得意だからこれはすぐに作れるだろう。
「まず水魔法を凍らせるんだが出来るかエリ?」
「一度やってみるわ」
エリは頑張って水を凍らせようとしていた。
「・・・・・無理」
エリは頑張って水を小さくする所まではいけたのだがそこから氷を作るのは無理だった。
「それじゃあ俺の方を見てくれ」
エリは俺の方を見て、俺はまず水魔法を極度に冷やした極度に冷やすには想像して作ればいけるのでこれをエリはさっきしていなかった、そうして俺は氷を作った。
「こうして極度に冷やさなければ氷は作れないいんだ」
俺はエリに作り方を説明した。
「それ難しすぎないユート」
「そうかな?」
エリは難しい顔をしながら悩んでいた、すると誰かが声を掛けてきた。
「あれ?二人とも早いね」
俺は振り返るとそこにはリヒトさんが居た。
「リヒトさんおはようございます」
俺はリヒトさんに挨拶をした。
「おはよう、それで二人は今なにしてるの?」
「少しエリに魔法を教えてたんです」
「そうなの私も見てもいいかな?」
どうやらリヒトさんも俺が魔法を教えている事が気になったらしく見てもいいかと聞いてきた。
「邪魔をしなければいいですよ」
「ありがとう、それでなにを教えてるの?」
「火魔法の応用を教えていました」
「私にも見せて」
リヒトさんが言ったので俺はファイヤボールを作りそこにさっき作った氷を加え地面に投げて煙幕を出した。
「すごいねユートくんこれは本当は次の学年で教えるはずなのに」
「えっそうなんですか」
母さんそれなら教えてよ俺が思っているとリヒトさんが話し掛けてきた。
「うんいい物も見られたし私も教えてあげる」
するとリヒトさんは立ち上がりアイスボールを作り出し風魔法で切り刻んだ、するとそれが空高くから落ちてきた。
「ユートくんならこれをどうにかするでしょ」
リヒトさんは俺に当たるように落としてきたどうやらエリには当たらないようにしてくれたらしい、俺は火魔法を作り竜を出した、竜は切り刻んだ氷を飲み込んだ。
「さすがだねユート君」
リヒトさんは俺に近づいてきた。
「ちょっとエリさん今のわなんですか」
「少しユートくんの力を見せて貰いたくてねさっきのがカクス先生が言っていた火の竜だね」
リヒトさんが言うと俺もリヒトさんの真意に気付いた。
「今のを見て確信したよユートくん生徒会に入ってくれ」
「昨日も言いましたが断ります」
俺はリヒトさんが言ったことを断った。
そうしていると学校にぞくぞくと生徒が入ってきた。
「私は諦めないからね、今日は君には驚く事があるからねユート君」
リヒトさんはそう言い教室に向かっていた。
「大丈夫ユート?」
エリも俺を心配して近づいてきた。
「俺なら大丈夫だよ、それよりそろそろ教室に行こうか」
俺はエリに言って教室に向かった。
教室に入るとすでに皆集まっていた、俺はエリと席に座りチャイムが鳴るのを待っていた、チャイ
ムが鳴りカクス先生が教室に入ってきた。
「えーでは今日の授業を始める前にギリシアユート前に出て来い」
俺はカクス先生に言われ前に出ると。
「今日からお前にはリヒトと一緒に授業を受けて貰う、入って来いリヒト」
カクス先生が言うと教室にリヒトさんが入ってきた。
「よろしくねユートくん」
リヒトさんが俺に近づいてきた、リヒトさんが言っていたのはこの事だったんだろう、リヒトさん
は俺に笑顔を向け言ってきた。
「ユート君の席はどこ」
リヒトさんが俺に聞いてくるが俺の席は空いているのでリヒトさんはすぐに気付き俺の席へと向か
っていた。
「エリちゃんだっけ席変わって貰える?」
リヒトさんはエリに声を掛けていた。
「嫌です私は変わりませんから他の席の子に頼んで下さい」
エリはむっとした声でリヒトさんに言っていた。
「私嫌われる事したかな」
リヒトさんはエリに言っていたがエリは答えなかった、リヒトさんは諦めて他の子に頼むと他の子
はすぐに変わっていた。
「それじゃあリヒトが来たので授業を始めるぞ」
席も決まり授業が始まった。
「今日はお前らにはバトルをして貰う」
「バトルですか?」
「ああ、まずはペアを組んで貰うので各自好きなやつと組め」
カクス先生が言い終わるともうすでにペアを組んでいるやつらが居た、俺はエリと組もうとしたがリヒトさんが俺の所にきた。
「ユート君私と一緒に組もうよ」
「ちょっと待って下さいユートは私とペアを組むんです」
リヒトさんが言うとエリが反抗した。
「別にユート君は君とペアの話をしてないし今は私が彼にお願いしてるんだよ」
「ああ、ちょっと待てクリスエリ、ギリシアユートにはリヒトと組んで貰う」
エリが反抗しているとカクス先生がエリに言っていた。
「ほら、先生もああ言ってるんだし君は他の子とペアを組みなよ」
「エリ先生が言うんなら仕方ないまた別の機会にしよう」
俺がエリに言うとエリはしぶしぶクラスの女子と組んでいた。
「クリスさんよろしくね」
女子はエリに声を掛けたがエリは俺達の方向をずっと見て聞いていなかった、俺がエリの方を見ているとリヒトさんが話し掛けてきた。
「ちょっとユート君」
リヒトさんに気付くとリヒトさんはじーっと俺の方を見ていた。
「なんですか」
「私が話し掛けてるのになんで気付かないの」
「ごめんなさい少し考え事をしてました」
「それにしては君はあの子の方を見ていた気がするんだけど」
俺達が話しているとカクス先生が話し始めた。
「それではペアも組んで貰ったので始めるか」
そうして始まった授業のバトルは残りは俺とエリのペアが残っていた。
「あの子すごいね私はすぐに負けると思ってたよ」
リヒトさんはエリが負けると思っていたようだ俺もエリはいい所まで行くと思っていたがまさか全
員を倒すとは。
「では最後にギリシアユートペアとクリスエリのバトルを始める両者前へ」
カクス先生に呼ばれ俺とリヒトさんは前に出た、エリはまだペアとは連携が取れていなくエリが一
人で倒していた、だがエリはこのバトルでは一人で俺達には勝てないだろう。
「あの、クリスさん私はなにをすればいい?」
「貴女はなにもしないで私一人でするから」
「ユートくんこのバトルでは私に任せてくれないかな?」
「いいですけど」
リヒトさんが俺に聞いてくると俺はいいと言った、リヒトさんは一人であの二人を倒すらしい。
「よしそれでは始め」
カクス先生の合図で始まったエリは真正面からリヒトさんに俺が教えたファイヤボールを投げてい
た、リヒトさんはそれを避けずにアイスボールをファイヤボールに投げつけた、その間にリヒトさんはダークボールを作ってエリのペアの子に投げつけるとその子は当たる前に気絶した。
「ほら、君のペアは気絶したよ」
リヒトさんはエリに言うとリヒトさんはダークボールを作りその中に何か入れエリに投げ飛ばし
た。
「ほら」
リヒトさんが言うとエリに当たりエリは飛ばされていた。
「そこまで勝者ユートリヒトペア」
「エリ立てるか?」
俺はバトルが終わるとエリに近づいた、するとエリは立てそうになかった。
「あれなんでだろう立てそうにないや」
「君は今立てないよ私の魔法で今足が骨折してるから」
「えっ」
俺はエリの体に触れると確かに足が骨折していた、俺はエリの体をゆっくりと持ち上げた。
「エリ今すぐに治して貰うから肩に掴まってろ」
俺はエリに言ってカクス先生に話した。
「すみませんエリを保健室に連れて行くので席を外してもよろしいですか」
「ああ、わかった」
カクス先生に許可を貰うと俺はエリを連れて保健室に向かった、保健室に向かっている時にリヒト
さんが追ってきていた。
「待って私のせいだし私も行くよ」
リヒトさんはエリの肩を持つとエリはすぐに肩から手を離した。
「貴女には触れたくありません」
エリが言っていると保健室前に着いた。
「失礼します」
俺はそう言うと保健室に入った。
「どうかしたの?」
保健室の先生が俺達に気がつき俺が説明した。
「この子が授業で骨折して診てもらいたいんです」
「それは大変すぐにベッドで寝かせて」
先生に言われ俺はエリをベッドに寝かせると、すぐに先生がエリを診てくれた。
「これなら魔法で治せるわ貴方達は授業に戻りなさい」
保健の先生に言われ俺とリヒトさんは保健室から出た。
「あの、ユート君彼女の事はごめんなさい」
リヒトさんは保健室から出ると俺に謝ってきた。
「すみません、今は話掛けないで下さい」
俺はそんな事を聞かずに教室に戻った、教室に戻るとすでに次の授業が始まっていた俺が席に座るとカクス先生が話し掛けてきた。
「それでクリスエリは大丈夫なのか?」
「一応保健の先生が言ったときは大丈夫だと言われましたそれで保健の先生に言われ授業に戻ってきました」
「そうか一応昼休みに様子を見に行ってくれるか?」
「はい」
そうして俺は授業を聞いた、授業が終わったので昼休みになると俺は弁当を持ち保健室に向かった。
「失礼します」
俺が保健室に入ると保険の先生が気付いた。
「ああ、君ねあの子なら今は眠っているはよ」
「そうですか、それでエリはどうですか?」
「ちゃんと治したけどどうしたら骨折になったの?」
「授業中にリヒトさんの魔法に当たってしまったんです」
「そう、私少し出るから彼女を見ていてもらえる?」
「任せてください」
俺は言って保健の先生は出て行った、俺はエリのベッドに近づきエリを見た、そしてエリが目を覚ますの待っていると昼休みが終わった。
「まだ眠ったままか放課後にまたくるよエリ」
俺はエリに言っていると保健の先生が戻ってきた。
「あら、ちゃんと見てくれていたのね、ありがとう」
「それじゃあ俺は戻りますね」
俺は保健の先生に言って保健室を出るとリヒトさんが居た。
「あのユート君」
「すみませんリヒトさん急いでいるので」
俺はリヒトさんに言って教室に戻った、戻るとまだ授業は始まっていなかったので俺はすぐに席に着くとリヒトさんが教室に入ってきた、そのすぐ後にカクス先生が来た。
「それでは授業を始めるぞ、全員外に出ろ」
カクス先生に言われ外に出るとそこには魔法科の生徒が全員居た。
「なんだなんだ」
「わからないけどなんか急に決まったらしいよ」
外に出ると魔法科の生徒で溢れていたので全員がなにをするのか知らなかったようだ。
「これより生徒会からお知らせがある」
すると急に誰かの声が聞こえてきて見ると前にはリヒトさんが立っていた。
「皆に話があって今日は授業を無しにしてもらった」
リヒトさんが喋りだすと皆静かになった。
「皆に集まってもらった理由はある子に謝りたいからだ」
リヒトさんが言っているのは俺の事だと思うが俺は違うといいたかった。
「私が謝りたいのはクリスエリだ」
リヒトさんが言うと俺はリヒトさんを見た。
「私は彼女に魔法を使い傷つけただからこの場を借りて謝る、ごめんなさい」
そうしてリヒトさんは頭を下げた、そしてリヒトさんが頭を上げると喋り出した。
「これが私が言いたかった事の一つもう一つは私は生徒会長から降りる」
「えっ」
この場に居る全員が驚く事をリヒトさんは言い出した。
「そして新たに生徒会長を決める魔法最強決定戦をしたいと思う、これに優勝した人物を新たな会長
として迎え入れる」
リヒトさんが言い終わると先生が言い始めた。
「リヒトさんが言ったとおり始めるのだがリヒトさんにもこれには参加して貰うのだが彼女は特別枠
として最後の試合に出て貰う、彼女に勝った者こそが真の生徒会長だ」
先生の話が終わると俺達は教室に戻った、教室に戻るとさっきの話しで皆が盛り上がっていた。
「なあさっきの話本当だと思うか?」
「そんなわけないでしょリヒトさんが会長だって事はみんな認めてるんだし」
「まあ今こんな話しても意味がないな先生が戻ってくるまで待とう」
そんな話をしているとカクス先生とリヒトさんがきた。
「えー皆さっきの話だが本当だリヒトには生徒会長を降りて貰う」
カクス先生はさっきの話は本当だとクラスで説明した。
「だが言ったとおりリヒトに勝たなければ生徒会長にはなれないリヒトが勝てばそのままリヒトには
生徒会長のままだが勝てばお前たちの誰かが会長だ」
「だから皆頑張ってね」
リヒトさんはウィンクをしてきた。
「今日はこれで終わりだが明日からは今日言った通り魔法の試合が始まるので授業は一旦無しだ試合
は三日間あるので全員参加するようにでは解散」
そうして学校が終わり俺は保健室に向かった。
「失礼します」
俺が入ると保健の先生とエリが話していた。
「えっ先生ってそうなんですか」
二人が話していると俺には気づかなかったようだ、俺はもう一度声を掛けた。
「あの先生」
「そうねふふ、あら貴方だったのね」
「はい、それでエリが起きているって事はもう大丈夫なんですか?」
「ええもう大丈夫よ」
「あっユート迎えに来てくれたの?」
「ああ、送っていくからほら」
俺はエリに教室から持ってきた荷物を渡した。
「ありがと、そう言えばさっき先生から聞いたんだけどリヒトさんが生徒会長から降りるんだっ
て?」
「その話は送りながら話すよ足の方は大丈夫?」
「うんもう平気だよ」
エリは立ち上がり歩いた。
「すごいですねどんな魔法を使ったらこんなすぐに治るんですか?」
俺はそんな魔法を知らないので教えてもらいたっかた。
「秘密よ、さあ治ったんだし今日はもう帰りなさい」
保健の先生はそう言って俺達は保健室から出た。
「今日はありがとうございました」
エリは頭を下げて保健室から出て俺達は学校から出た。
「それで何であの人は会長から降りるなんて言い出したの?」
エリは学校を出ると俺に聞いてきた、俺もエリにさっきのリヒトさんの話をした。
「へーじゃあユートも頑張ろうよ」
俺が話をするとエリが言ってきた。
「俺は別に会長なんて興味ないしそれならエリがいいだろう」
「ううん私はあの人に勝てる自身がないしどうせ強い人には負けるよユートならあの人に勝てるよ」
「エリが言うんなら俺も少し頑張ってみるよ」
「じゃあ一緒に頑張ろうね」
「ああ」
俺とエリは握手をしたそうして俺達の一日が終わった。
「なあリヒト本当に良かったのか?」
全員が帰ると私はカクス先生と話していた。
「なにがですか先生?」
「会長だよお前が会長から降りたら新しい会長になりたい奴等がわんさか出てくるぞ」
「そうでしょうね」
「お前が決めたんなら文句はないが」
「大丈夫ですよ先生私と試合をするのは決まったも同然ですから」
「本当にお前が言うんならあいつは相当凄い奴だよ」
「ええ本当にユート君は凄いです」
私も会長の座を賭けるんだから本気でいくよユート君と心の中で思っていた。
「おはよ母さん」
「ユート朝ごはんならもう出来てるわよ」
俺が起きると母さんが朝ご飯の準備が出来ていた。
「そういえばユート昨日のお弁当食べなかったみたいね」
昨日は母さんが家に帰って来なかったので俺は弁当を洗い場に置き一人でご飯を食べ寝た。
「ちょっと昨日いろいろ合って食べられなかったんだ」
「いいのよはいお弁当」
すると母さんは俺にお弁当を渡してきた。
「あの母さん怒ってる?」
「なんで私が怒ってるかわかるのユート?」
そりゃ渡してきた弁当が特大サイズの入れ物になっていれば誰でもそう思うだろう。
「ほらユート受け取りなさい」
母さんは無理やり俺に弁当を渡してきた俺はそれを受け取った。
「今日はちゃんと食べてねユート」
ご飯も食べ終わり俺は特大サイズの弁当を持って外に出た。
「いってらしゃいユート」
母さんは手を振りながら俺に言ってくるので俺は母さんの機嫌を戻すために俺も振り返した、学校に行く前にエリの様子が気になり俺は今日もエリの家の方向を歩いていた、歩いているとエリが家の前で立っていた。
「あっユートやっぱり来たのね」
エリは俺が来ることを予想していたらしい
「エリは俺が来るのがわかってたのか?」
「うんユートなら私の事が気になって来るかなって」
「だったらこれからは一緒に登校するか」
「私は嬉しいけどユートはいいの家が遠いのに」
「俺は別に構わないよ」
俺達は話ながら歩き出した。
「今日から試合なんだっけ?」
「そうだなまあ魔法科の全生徒が試合をするんだしもう決まってるだろ」
「最初にユートとは当たりたくないな」
「俺もエリとは最後に戦いたいよ」
俺達が話していると学校に着いた、教室に入ると何かが張り出されていた。
「ユート君おはよう」
もうすでに教室にはリヒトさんが居た。
「あ、おはようございます」
俺は朝の挨拶をしてリヒトさんに聞いた。
「これはなんですか?」
「これは試合のトーナメント表だよ魔法科だけでこんなにいるからね」
「そうなんですね」
俺がトーナメント表を見ていると自分の名前を見つけた、そしてエリの名前も見つかった。
「私とユートが当たるには三回勝たないとだめだね」
「そうだなエリなら勝ち上がってくるだろ」
「そりゃユートと戦いたいからねユートも途中で負けたりしないでよ?」
「ああ、まかせろ」
「いいな私も君達みたいになりたいよ」
俺達が話しているとリヒトさんが話し掛けてきた。
「どういうことですかそれ」
「だって君達はまだ学校に入って日が浅いはずなのにもう絆みたいなのが出来てるじゃないか」
「確かに俺とエリにはなにかがあるんだろうな」
俺は知っているがこれはエリには内緒だ。
「そうだエリちゃん昨日はごめんねあんな怪我をさせて」
「もういいですよ保健の先生に治してもらえましたから」
「そうかお詫びに私の魔法を教えてあげるよ」
「本当ですか」
「うん、放課後に生徒会室においでそこで教えてあげるユート君は来たらだめだよ」
「俺は行ったらダメなんですか?」
「だって私がお詫びをしなきゃいけないのはこの子だしねだからユート君は帰ってもいいんだよ?」
「いいえ俺はエリと一緒に帰るので待ってますよ」
俺がリヒトさんに言うとリヒトさんはわかったと言って席に座った、少ししてクラスには生徒が集
まり出すとチャイムが鳴ってカクス先生が来た。
「じゃあ今日から最強魔法決定戦を始めるがまず最初にリヒトから挨拶がある」
カクス先生はカメラを持って立ってリヒトさんを映していた。
「今日から三日間の試合がありますが皆さん正々堂々と魔法で勝負しましょう」
リヒトさんが言い終わると放送からなにか聞こえてきた。
「この放送で呼ばれた者は外に出て試合をして貰う残った者は観戦に行くなり魔法の練習をするなり
好きにしろ」
先生が言い終わると最強魔法決定戦が始まった。
「ユートはどうする?」
「俺は観戦に行くよ」
「それなら私もユートに付いていくよ」
「そうか?なら行くか」
俺はエリと一緒に観戦に行った、着くともうすでに試合が始まっていた。
「そこまで勝者マサ」
俺達が来るともうすでに試合が終わった後のようだ。
「きゃーマサ様」
「こっち向いてー」
すると俺達の他にも観客が居たようだ。
「ありがと皆の応援があって勝てたよ」
「なんですかあの人」
エリはゴミを見るような目で勝った奴の事を見ていた。
「あの子達は彼の応援かなにかなんだろう」
「あんな人が勝てるのね」
「まあ強い奴が勝てるんだろうそれよりあの人はおそらく俺達の先輩だろう」
「対戦相手の子は私見た事があるは」
俺達が話していると放送が始まった。
「次の試合はユート、ファリス外に出て来い」
「次は俺の番のようだな」
「頑張ってきてねユート」
俺が行こうとするとエリが止めてきた。
「ああ、行ってくる」
「君が相手ね私は君の先輩のファリスですよろしく」
先輩を名乗る方が頭を下げてきたので俺も頭を下げた。
「よろしくお願いします」
「では両者正々堂々戦うように始め」
先生の合図で試合が始まった、俺はまず相手の先手を見るため警戒した。
「なんだ先にこないのねなら」
すると先輩は風魔法を打ってきた、俺はそれを避けた。
「避けるのが上手いのねならこれはどう」
先輩が次にしてきたのは風魔法と火魔法の合成魔法だろう。
「なるほど火の渦ですか」
「それだけじゃないわよ貴方がそこから出れば風で体がズタズタになるはよ」
「勉強になりますね」
俺は風魔法を使い薙ぎ払った。
「まさか私の魔法を払い退けたの」
「次は俺の番ですね」
俺は火魔法を使いファイヤーボールを作った相手に見えないように闇を加えた。
「なにただのファイヤーボールじゃない」
相手は油断しているのか俺が投げても避けずに受けてしまった、受けると彼女にだんだん黒い闇が飲み込んでいく。
「ちょっとなによこれ」
彼女が暴れて引き剥がそうとするが引き剥がせば剥がすほど彼女は闇に飲み込まれていく。
「それまで勝者ユート」
俺は先生の声を聞きすぐに闇魔法を解除した。
「大丈夫ですか?」
俺は先輩に手を貸した。
「貴方やるじゃない大抵の後輩はやられるのに」
「そんな事ないですよ先輩は強かったです」
「じゃあこの先も頑張ってね貴方ならいい線いくと思うから応援してるは」
「ありがとうございます」
俺は先輩と握手を交じはし俺の試合は終わった、さっきの場所に戻るとエリが居た。
「なんだエリ見てたのか」
「うんユートの試合だし見ていたかったから」
「そうかそれで俺の試合はどうだった?」
俺はさっきの試合の意見をエリに求めた。
「すごかったユートの魔法を見るときはいつも凄いものを見せられるよ」
「ありがとうそれでエリは次はどうするんだ?」
「私は試合が始まるまで魔法の練習をしておくよ」
「そうかなら俺も付き合うよ」
「いいの見ておかなくても?」
「次に勝ち上がる選手の試合を見たいだけだからそれまではエリに付き合うよ」
「・・・と・・ト」
「んなにか言ったかエリ?」
「ううんなんでもない」
俺はエリの魔法の練習を見ていた。
「どうかなユート自分で考えた魔法なんだけど」
「そうだな俺ならこうするな」
俺はさっき見せてくれた魔法にアレンジを加えてみた。
「ユートならそうするんだね、それなら私にも出来そうだよ」
「そうか、でも凄いなエリまさか自分で魔法を考えるとは」
「私なんてユートが見せてくれた魔法に頼ってばっかりだから」
「いいやこれはエリが考えた魔法だよ」
「そうなのかな」
俺とエリが喋っているとエリの名前が放送された。
「次はエリの番のようだな」
「うんさっきの魔法を使って頑張ってくるよユート」
「頑張って来い」
エリは走って試合まで行った。
「ではこれよりエリ、カミスの試合を始める両者前へ」
「お前が俺の相手か」
「貴方私と同じ新入生ね」
「それがどうしたお前なんか俺の魔法に手も足もでないぜ」
「始め」
先生の合図でエリの試合が始まった、先に仕掛けたのはエリだ。
「なんだそんなもんか」
相手も避けずにエリの魔法を受けた、次に仕掛けたのは相手だ。
「ほらお返しだ」
相手の方は闇魔法を使って辺りを暗くした。
「ちょっと卑怯じゃない暗くするなんて」
エリは叫んでいるがこれも戦法だ卑怯なんかじゃないと俺は思った。
「光魔法を使えばいい話だろ俺は光魔法と闇魔法どちらも使えるがな」
相手は笑っていたこれは勝負が決まって油断している時だやるなら今だぞエリ。
「そこか」
エリは暗闇の中相手の声を頼りにさっき見せた魔法を使った。
「な、な、何だよこれ」
エリが放ったのは水魔法と風魔法の合成魔法だこれは昨日リヒトさんがエリに使った魔法に似てい
た水の中に風を加えそれを相手に放てば相手は飲み込まれ風で体が切り刻まれる、この声から察するに相手は只の水魔法だと思い油断していたようだ今頃は水の中で体に傷があるだろう、先生が光を点けて明るくするとエリの相手は倒れていた。
「勝者エリ」
先生が言ってエリの勝ちが決まった、俺はエリの勝ちが決まるとエリに近づいた。
「やったなエリ」
俺はエリに声を掛けた。
「あっユート良かった」
「どうかしたのか?」
「私嬉しいんだ最近まで水魔法しか使えなかったからユートが教えてくれなかったら私勝てなかった
と思う」
「大げさだなエリは」
「それぐらい嬉しいんだありがとねユート」
「まだ一回勝っただけだこの次は強い奴らも居るから油断するなよ」
「わかってるてば後二回勝てばユートと戦えるんだから油断なんてしないよ」
「それならいいがそれじゃあちょうどいいしお昼にするか」
「勝手に食べてもいいの?」
「まあ一旦教室に戻るか」
俺とエリは教室に戻った。俺達が教室に戻るとカクス先生だけが残っていた。
「なんだお前ら来るのが遅いぞ全員昼休みに行ったぞ」
カクス先生は教室でお弁当を食べていた。
「さっきエリの試合が終わったんですちょうどいいから昼休みにしようとしたんですが遅かったです
か」
「そう言えば言うのを忘れてたな試合がある三日間は各自昼休みは勝手に食べていいんだだが自分の
試合が始まるのならすぐに行くんだぞ後は今日の試合は二回戦までだからそれが終わったら好きに帰っていいぞ」
「そうですか先生も居るしエリ違う所で食べよう」
「別に気にしないぞ」
「いいえ次の対戦相手も気になるので外で食べます」
「ちゃんと敵を観察するとは本当にやるなギリシアユート」
「そうですかね」
俺とエリは弁当を持ち教室から出て行った、外に出ると新しい試合が始まっていた、俺達はベンチを見つけ座りながら弁当の蓋を開けた。
「あの、ユート気になったんだけど」
エリは俺の弁当を見て聞いてきた、そうだろうなこんな弁当の大きさ見たことないよ。
「なんでそのお弁当そんなに大きいの?」
「まあなんだ少し母さんが怒ってな大きいお弁当になったらしい」
「そうなんだ貴方のお母さん怒るとお弁当大きくするんだね」
「欲しい物あるかこれだけ大きいと俺一人で食べきれないんだ」
「そうだねじゃあ卵焼き貰ってもいい?」
「ああいいぞどんどん取ってくれ」
俺はエリに弁当のおかずを分けた、すると誰かの手が俺の弁当のおかずを取っていった俺が振り向くとそこにリヒトさんが居た。
「あれダメだった?ユート君が言うから私も食べたくなちゃって」
リヒトさんは笑いながら取ったおかずを食べていた。
「うん美味しいよ」
「リヒトさん勝手に取らないでくださいよ」
「ごめんごめんでも本当に美味しかったよ」
そう言うとリヒトさんは走って行ってしまった。
「本当にあの人はユートに絡んでくるよね」
リヒトさんが行ってしまうとエリが話し掛けてきた。
「エリは放課後にリヒトさんの所に行くんだろう?」
「うん教えてくれるって言ってたしね」
「まあいい魔法だったら俺にも教えてくれよ」
「ダメユートには教えてあげない」
俺達が楽しく話しているとある放送が聞こえてきた。
「この対戦は次の俺の対戦相手が決まる試合だな」
「そっかじゃあ行ってみようよ」
エリが言ってくれたので俺達は弁当を片付け試合を見に行った。
「では始め」
着くと丁度試合が始まったようだ対戦はどちらも先輩だった。
「それまで勝者ヒョウ」
決着がついて俺の対戦相手が決まった、俺は試合を見て相手が強いことを知った。
「すごい試合だったねあれが先輩達の戦い方なんだね」
エリも試合を見てどちらも強かった事を知ったようで俺に話し掛けていた。
「ああそうだな本当に勉強になる」
「ユートは負けずに頑張ってね私も頑張るから」
「そのつもりだ」
「これで一回戦の試合は全て終わった次の試合に移りたいと思う」
放送が聞こえた。
「エリの次の対戦相手はもう決まっていたようだな」
どうやらエリの次の対戦相手の試合は見れなかったようだ。
「大丈夫だよさっき少し見てどちらも新入生だったから」
「なら勝てるかもしれないな」
「でもユートだけよく先輩に当たるよね?」
確かに俺は先輩と二回も当たっているまさかとおもうが俺だけ先輩と当たるように仕掛けられてる
のかと思った、俺達が待っているとエリの名前が放送された。
「じゃあ行ってくるよユート」
「ああ、行って勝ってこい」
「うんわかった」
エリを送り出しエリの観戦に行く、観戦に行くと俺一人だけだった。
「では両者前に」
二回戦になり先生が変わった。
「では始め」
先生の合図でエリの試合が始まった、エリはまず仕掛けずに様子を見て動いていた、すると相手の
方が先に仕掛けた、相手はエリの試合を見たんだろう少し距離をとって攻撃してきた、エリはそれを避けてファイヤーボールを作り攻撃するが相手は水で消した。
「くっ」
エリは声を出し攻撃するが相手は避けたり魔法で受けたりして効かなかった、すると今度は相手の
方が攻撃してきた。
「これでどうだ」
相手が声を出しライトボールを使い攻撃した、エリはファイヤーボールを使いライトボールに当てた、相手が使った時エリは相手が油断した時に魔法を使った。
「勝者エリ」
エリはあの魔法を使い対戦相手に勝った。
「よしっ」
俺はエリが勝った事に嬉しくて声を出した、エリも俺に気がつき近づいてきた。
「勝ったよユート」
「ああちゃんと見ていたよ」
俺達はハイタッチをした、次は俺が頑張る番だなと思っていると俺の名前が放送された。