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【6】育成と和

【6】


2018.04.09


昨日もバイトでした。最近は新人さんの育成なども携わらせて頂いております。その度に、不思議なほど、感じるものがあります。それは「育成する側も、育成させて頂いている」という感覚です。これは、なにか、ジャンルの垣根を超えて、根底に流れます、共通のものが、あるのではないでしょうか…。また、新人さんが新しい仕事を覚え、成長するにつれて、こちら側も喜びが生まれるものです。教える側が、教えながら、新たな発見があり、新たな感受性や知恵が生まれ、教わり、その内容が深まっていく。少し、強引かも知れませんが、親子関係にもこのようなことがあるように、思えるのです。親が子供を育てながら、親も子供から見習い、子供から学び、吸収して、親子共々育成されていく。「育成」ということにおきましては、この相互的な営みが、生じやすいように、感じるのです。まさに、共存共栄といったところでしょう。また、僕が、人様をご指導するときは、逆に頭を下げたくなる気持ちが強くなるのです。礼拝の心が、生まれてきます。なんていうのでしょうか…、大袈裟なように聞こえてしまうかも知れませんが、「生命の尊厳や柔和さ、生命の無限性に触れる」という感覚が確かに芽生えまして、こちら側が、畏れ多い、気持ちでいっぱいになるのです。「育成」させて頂くという機会が少しずつ、これからも増えていく予感がしておりますが、このように、僕のなかの心の鐘、「礼拝の鐘」は、ずうっと、鳴り響いて止むことはないでしょう。


「和」や「輪」というものは、このように、それぞれを尊び、分かち合い、支え合い、補い合い、引き立て合い、助け合うなかで、自然と営まれていくことのように僕は感じるのです。この心情をもう少し、進展させて頂きますと、日本は「和」や「わびさび」の文化を持つ国として、これからも発展していくことを大切にしてもらいたいと、思っております。やはり、このような日本の精神的土壌にあるものは、四季折々の閑雅(かんが)な自然が、静淑(しお)らしく息づいているからではないでしょうか。花は散っては、また新たな命を素直に宿す、枯淡(こたん)の美がそこにはあります。このような中で、初めて日本人の性質や骨格が育成されてくるように、感じるのです。昔から「黄金の国、日本」と言われておりますのも、その根幹を成すものは、このような精神性や自然、またその背後には、神様の働きかけがあってこそです。僕達が自然や神様と共生していくことが出来ましたら、それこそ「黄金の国」として、ふさわしい生きざまや品格を世界に、啓示し、一石を投じていくことが出来るのではないでしょうか。


それには、先ず、日本人の一人一人の「和の心」を取り戻すことからだと、僕は思うのです。 「和の心」や心掛けが取り戻されたときに、自然と行いや所作も変わり、一人一人の生活習慣が改善されていき、古来から流れている、日本人が持つ、素朴な質感や味わいが取り戻されていくのではないでしょうか。それこそが、日本の現代人、一人一人に託されている共通の使命であると、僕は思います。


あれ?もうこんな時間。

そろそろ仕度を!

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