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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

空から女の子が降ってきたお話し。

作者: 白山 和彦

私はいつも通り校舎の外にあるベンチに腰掛けて昼食を取る準備をしていた。

このベンチは真上にある屋根は夏は日差しを遮り、冬は日差しを通すと言う絶妙な配置をしている。

その為の、この屋根の下は非常に快適な空間である。

持って来た弁当の包みを開け、蓋を取る。

中に広がる散乱した具材。

その一つを箸で掴み、口元に運ぶ。


突如、真夏の青空から悲鳴が響き渡った。


急な事にびっくりして箸を落としてしまった。

ふと、悲鳴の理由を探るように弁当を手のとり立ち上がる。


前を向く。


暗く判別しにくい何かが空から降りてくる。

そして、降りて来た何かはは脆く砕け散り紅い華を大きく咲かせた。


束の間の静寂。


紅い花の破片は不幸にも近くにいた自分にも降りかかる。

あまりの事に弁当をとり落す。

弁当の中身が地面に散らばる。

その後、上からはいくつか悲鳴が上がってきた。

そしてその悲鳴が、自分を現実に引き戻してくれた。

改めて目の前のものに意識を向ける。

そしてそれを見た私は足から崩れ落ち、そして嘔吐した。

つい先刻までは広がっていた日常は流れてきた血の臭いが混ざった風に流され、消えて行った。

残ったのは今も残る血の臭いと、地面に咲いた大きな華だけだった。

しばらくして大きな音と共に、向かい側にある扉から教師達が現れる。

彼らは目の前の華に目を向ける。

ある人は泣き崩れ、ある人は救急車に、警察に電話をかける。

残りの教師達はすぐに扉を施錠し、野次馬の侵入を阻止する。

そして程なくして、学校より全校生徒を体育館に召集する旨の放送がなされた。

自分も向かおうとしたが、腕や足に力が入らず、立つことが出来ない。

それに吐瀉物で濡れた服のまま行くわけにもいかず、その場で止まっていた。

遠くからサイレンの音が聞こえて来る。

血生臭い風に吹かれつつゆっくりと意識を手放した。

初投稿です。

目の前で人が死なれて呆然とする女の子は可愛いと思います。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 白山 和彦様 余りにシュールで衝撃を受けました。 タイトル詐欺では無いけど、無いけど……斬新です。 強烈な意外感に打ちのめされました。 合掌
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