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親和的な言葉

 それらしくすらもない言葉たちが溢れている。貧しさとはそれを自覚しないことで恥となる。言葉への飢えを見つけた時、求めに沿ってそれは与えられる。物質の豊かさとは異なるものが。

 述べるではなく。勿論語るでもなく。声として。響きとして。意味は黄昏に溶ける陽のように。詩とは。わたしたちとは。問いはいつもはぐらかされる。

 ばらばらになったわたしたちに。それぞれのネットワークを隔てているのは。声?色?匂い?手触りは不確かな確かさとして。わたしたちをつなげていると信じたいのだ。

 本当の評価とは。或いは己を評価する正しさの不在を。ずっと風邪気味なのだ。扁桃腺肥大のままで、腫れがひかない。処方箋を服用し続けることの真面目さをわたしたちは持たないから。偉大な先人たちは知っていた。常に期待に沿う言葉などないことを。

 探し、求める時、出会っている。それぞれの深みに応じた巨大なものに。静かに見つめる大魚のような。それは遠慮なく近づく。そうしてわたしたちへと入ってくる。それは必ずリズムの整えられた歩調で。読み飛ばすことのできない複雑な、しかし驚くほどに親和的な言葉だ。

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