霊魂マナと星幽体、治癒の法について
霊魂マナとは、生命エネルギー。
霊魂は増えたり減ったりするものではなく、生命エネルギーを充填する事のできる『器』である。
その器にエネルギーが満ちている状態=霊魂に霊魂マナが満ちている状態が、生きているという事であり、残量が零になればそれが即ち死である。
霊魂マナは、日々生きていくだけで少しずつ減っていくものであり、寿命と置き換えても差し支えない。
人間に限らず、凡そ生きとし生けるもの総てにおいて、霊魂マナを回復させる方法はない。
元大天使サリエルであるメイだけが、神の加護により与えられた不滅の肉体を持ち、霊魂マナを自然回復する事が出来る。
これは実は逆説的であり、不滅の肉体がこれを維持する為に、不滅の霊魂を必要とすることの応用なのだ。
分かり易く言うと『健全な精神は、健全な肉体に宿る』のである。
つまり、健全な精神が有る限り健全な肉体があり、健全な肉体が有る限り健全な精神が有るのだ。
サリエルの治癒の法は、彼女の不滅の転輪エネルギーを他者に分け与えるものである。
たとえ他者に転輪エネルギー=生命エネルギー=霊魂マナを分け与えたとしても、彼女自身は時間経過と共に自然回復する為、肉体が消滅でもしない限り、基本的に死ぬ事はない。
しかし治癒の法直後は、不滅の肉体を維持するだけのエネルギーが霊魂に満ちていない為、疲労感が激しく、尚且つオーバーキル級のダメージを喰らうと回復出来ずに死ぬ。
生命エネルギーである霊魂マナが満ちている状態の霊魂は、肉体から離れると、星幽体を形成する。
異世界リリスや擬似リリス界では、基本的に肉体から脱け出た霊魂=星幽体で行動する。