表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死屍柴ヒルイの後継者  作者: 也麻田麻也
第一回戦 虐殺愛好会ブルーローズ 掃討作戦 後編
38/153

ブルーローズ掃討作戦 八王寺8

 それから一時間以上の時間をかけ、私達は学校に戻ってきました。


「それじゃあ、これから宿泊棟に向います。まあ、宿泊棟と言っても、隣の体育館なんだけれどな」


 百鬼先生を先頭に、私達は体育館を目指しました。教室である六年一組の前を通り過ぎ、廊下の突き当たりにある扉を開けると、渡り廊下があり、その先には円形の体育館がありました。


「それじゃあ、開けますね」

 腰に下げた鍵の束から、一本の鍵を外し、鍵穴に差込扉を開けた。

「ここが宿泊棟です」


 その言葉通り、体育館に一歩踏み入ると、そこは宿泊施設にしか思えない見た目でした。壁には絵画が飾られ、足元にはふわふわの絨毯が敷かれています。


「ホテルみたいだねー」


 二ノ宮さんの言うとおり、ホテルの通路のようでした。


「ここは十五部屋用意されています。手前から二部屋は会議室と、備蓄庫になっていて、その先から一号室、二号室と並んでいます。一階は五号室まであります。二階は六号室から十三号室になります。部屋番号は自分の名前と同じ数字の部屋になります。もちろん外部との連絡手段は部屋にはありませんが、もし、何か必用なものがあれば、俺が最後の十三号室にいるので、内線で電話してください。それじゃあ、部屋の鍵を渡します」


 体育館の入り口は鍵で開けたが、部屋はカードキー式でした。


「部屋には変えの制服と寝巻きがありますので着替えて結構です。あっ、それと一番大事な事を伝え忘れていました。明日の八時に俺が訪ねるまで、部屋を出る事を禁止します。その理由は言わなくても分かるよな」


 誰の反論もないようだったので、百鬼先生は説明の締めに入った。


「それじゃあ、食事などは部屋に用意してあるし、もし足りないなどあったら電話で言ってください。それじゃあ……解散」


 各々の部屋に入っていく。私もカードキー片手に階段を上り部屋に向かい、八号室に入ると……言葉を失った。


 山百合学園に舞い込む仕事の為に遠出し、ホテルに泊まることもあり、ホテルには慣れていましたが、この部屋は私の頭の中にあったホテルの部屋とはかけ離れていました。

 二十畳はあろうかと言う広い部屋の天井にはシャンデリアが備え付けられ、足元は土足で踏んで良いのかどうか迷うような深雪のように真っ白な絨毯が敷かれていた。

 ベットはキングスサイズと言うのでしょうか? 大人二人でも広々使えそうな大きなベッドでした。家具も落ち着いた色合いのウッド製で、見るからに高級そうです。

 そして、バスルーム。百鬼先生はシャワーもバスタブもあると言っていましたが、バスタブが大きく、そして……ガラス張りになっていた。うわー。お風呂場の照明が赤いライトだ。高級そうではありますが、なんでしょう、ちょっとエッチな感じですね。


 初めての高級な部屋に心躍らせながら、私は部屋の隅から隅までを探索しました。テレビは五十インチはありますね。こんな部屋、山百合学園の用意したビジネスホテルにありませんよ。


 クローゼットの中には地味な下着や変えの制服、寝巻きのフリルの付いたレースのネグリジェと小さなアタッシュケースが入っていました。

 なんだろうと開けて見ると、中にはヤスリと砥石が入っていました。それを見て、一瞬で観光気分が消え、死屍柴ヒルイ様の後継者争いできているんだという現実に引き戻されました。


 明日に備えて、まずやらなくてはならないこと、それは武器の血を洗い流し、手入れすることだ。


 私はその場で服を脱ぎ裸になると、ゴルフバックから血で汚れた鎌を取り出し、赤い照明のお風呂場に向った。血を洗い流し、明日も命を刈り取れるようにするために。


「十……いいえ、桔梗さん。あなたは私が……退学させてあげるわ」


 山吹学園にあって良いのは死亡退学だけですから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ