双子の姉神
???「・・・・また、ダメだった・・・」
少女は真っ白な髪を腰近くまで伸ばしツインテールを結んでいる
目は少し釣り上がっていてなんだか睨んでいるよう・・・
その少女は洋服を・・・
透き通るような真っ白な洋服を着ていた
洋服の少女「もう借りてきた[ガジェット]も終わりか・・・」
洋服の少女「気は進まないけど・・・あいつに借りに行くか・・・」
少女は真っ白な部屋の隅に書かれた絵のドアに向かって手を合わせる・・・
本物のドアに変化したところで礼儀としてドアをノックする・・・
???「3つも貸したのにもう終わっちゃったの?もっと楽しんだらいいのに~」
ドアの向こうから気の抜けたような声が聞こえてきてイラッとしたが[ガジェット]は彼女から借りるしかない。
洋服の少女はドアを開け少女の部屋に入る。
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洋服の少女「・・・例の[ガジェット]は見つかった?」
少女「それがなかなか~♪」
悪いといった風な印象は取れない、そんな態度に怒りがこみ上げてくる。
洋服の少女「ふざけているのか!説明も無しに[ガジェット]なんて危険な物を私たちに配ったのはお前だろう!」
少女「あなた達が暇だ~暇だ~って言うから楽しみを分けてあげただけですよ♪」
洋服の少女「その代償があんなひどいものだとわかっていれば!・・・」
少女「代償なんてありました?」
ッダン!!!
箱を蹴り飛ばし少女につかみかかる洋服の少女・・・
その表情は怒りに歪んでいた・・・
ダメだ・・・今ここで怒りにまかせて言ってしまったら・・・
だけどあふれた心はもう止まらない、洋服の少女は怒鳴りつけた。
洋服の少女「あなたは代償なんてないですもんね![ガジェット]の持ち主なんですから!」
洋服の少女「知らなかったでは済まされない![ガジェット]の恐ろしさを!」
一呼吸おいて気持ちを落ち着ける。
目的のためにはこの少女と協力しなければならない・・・
洋服の少女はそう心に言い聞かせ話を続ける。
洋服の少女「あなたが[ガジェット]を配り始めてしばらくすると神の数が減り始めた。」
洋服の少女「[ガジェット]に何か問題があると噂になったさ。」
少女「そこでやめればよかったんですね♪」
洋服の少女「できるわけがない・・・・」
洋服の少女は悲しそうな顔をしながら語りだした・・・
洋服の少女「[ガジェット]を使わないと暇を持て余す・・・暇で暇でどうにかなってしまいそうだった。」
洋服の少女「何より恐ろしいのは[ガジェット]は使い続けないと中毒症状が出てくる・・・」
少女「人生って楽しいもんね♪」
少女「そして使いすぎた[神]は戻る方法も忘れ[ガジェット]の中で[死]を受け入れ消滅する。」
2人「・・・・・・・・」
洋服の少女「[神界]に戻ってくるには脳のどこかに残された[神]としてのイメージが残ってないといけない。」
少女「何度も[ガジェット]を使ってるうちに自分が[神]だということを忘れてしまう。」
洋服の少女「お前は[神]を、仲間を殺すつもりなのか?」
少女「・・・・・・」
少女は答えない・・・・
洋服の少女「・・・勝手に[ガジェット]いくつか借りていくから・・・」
洋服の少女「早く・・・見つけてね・・・・」
洋服の少女「ひどいことして・・・・ごめん」
全て言い終わる前にドアが閉まりただの絵に戻る。
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自分の部屋に戻ってくるとベッドに倒れこんだ。
洋服の少女「・・・必ず・・・必ず連れ戻してやる・・・」
そう言うと寝息を立て始めた。
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双子姉「おかあさん・・・どうなっちゃうの?・・・」
双子妹「私たち、殺されちゃうの?・・・」
母「大丈夫よ・・・おとなしくしてれば大丈夫だから・・・だから・・・」
強盗「逃げるために人質1人連れていくぞ早くしろ!」
強盗「やっぱ軽いほうがいいからなそこの双子の1人こっちこい!」
双子姉「やだ!やだ~~~!助けておかあさん!」
双子妹「おねいちゃん!連れてっちゃダメ!!」
双子が抵抗し強盗に殴りかかる・・・
強盗「めんどくせぇから殺せ・・・」
パーン・・・
銀行に渇いた銃声が響く。
少女達の目の前で妹が撃たれた・・・
双子姉「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!」
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洋服の少女「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
少女は飛び起きた。
洋服の少女「・・・夢・・・・。」
洋服の少女「・・・早く、助けなくちゃ。・・・」
洋服の少女は[ガジェット]の[世界]へ飛び込む。
最愛の妹を探して・・・