二話 街の能力者
フランメは街道を歩きながら、ミロワールの声を思い返していた。(仲間、か……俺は面白いやつとか強いやつ、目標があるやつを仲間にしたいな)「どこで探せばいいんだ?」とフランメはボソッと呟き、考えながら歩いていると、遠くに大きな街が見えてきた。「あれが、都市リベル。」(噂には、聞いていた。この国で三指に入る都市。能力者が集まる都市。)フランメの胸が高鳴る。「よし、行くか!」足を速め、新しい冒険が、始まろうとしていた。
都市に入ると、人の多さに圧倒された。
村とは比べ物にならない。たくさんの商店が連なり、道は広く、行き交う人は活気に満ち溢れている。
フランメが「すげぇなぁ…」とキョロキョロしながら歩いていると「やめてください」と小さな声だが路地裏から声が聞こえた。フランメがその声を聞いて足を止める。(…誰かが困っている?)路地を覗き込むと、二人の男が一人の少年を壁に押しつけていた。
少年は少し弱気で細身のフランメと同い年くらいだ。
怯えながらも必死に抵抗している。「おい、金よこせよ」一人の男が笑いながら言う。そして、その腕が大きく膨れ上がりガチガチになっている。(能力者…!)
フランメの表情が険しくなり、(能力を悪用している……やってることはモンスターと同じじゃねぇか!)
フランメは村のことを思い出す。(また……あん時と同じなのか)拳を握りしめ「おい」フランメがその路地に入る。(このチンピラのように能力者の中でモンスターほどではないが能力を悪用する人も増えている)
「お前ら、何やってる」フランメの声は低く、顔が怒りに満ち溢れている。二人の男が振り返る。「あん?なんだガキ」一人が舌打ちをして言う。「失せろ、てめぇに関係ないだろ」フランメは二人の反応関係なく
「その子から離れろ」もう一人の男が笑った。「おいおい、正義のヒーロー気取りか?」「雑魚が一匹増えただけじゃん」二人の腕が膨れ上がる。筋肉が盛り上がり、血管が浮き出ている。「俺らの能力は筋肉硬化だ。お前みたいなガキの拳なんて、蚊に刺されるようなもんだぜ」少年が小さく呟いた。「早く逃げて…君まで怪我するよ…」でも、フランメは笑った。「心配すんな」手に炎が宿る。「俺も能力者だ」二人の顔が少し引きつる。
「能力者だと?ナメんな!」一人が殴りかかってきた。硬化した拳が、フランメの顔に迫る。フランメは身を伏せて避けた。(遅い)ミロワールの訓練を思い出す。相手の動きを読め。気配を感じろ。炎拳!」フランメの拳が、男の腹に叩き込まれる。
「ぐわっ⁉︎」男が一歩下がるが、「へっ、効いてねぇよ」男が笑う。「言っただろ?俺たちは筋肉硬化だって」もう一人がフランメの背後から襲いかかる。少年が「後ろ!」と叫ぶ。「筋肉効果!」硬化した腕がフランメの背中に……「!」フランメは振り向きざまに腕をガードする。だが、衝撃で数メートル吹き飛ばされる。「ぐっ……!」腕が痺れている。(硬い……!前のモンスターほどじゃないけど、こいつらもなかなかやる)二人が同時に襲いかかってきた。二人が同時に「終わりだぁ!」(まずい……!)その時、フランメの目に炎が灯る。(今度は負けられない、ミロワールは来ない、もっと、もっと強く!)「炎拳・連撃ッ!」右、左連続で拳を打ち込む。二人とも地面に倒れ込んだ。
フランメは息を整え「はぁ…はぁ…結構能力量使ったけど勝てた。」
(能力量とは能力者が持っている能力の源 言わば、体力みたいなもの 能力量は人によって限界が違う。)
少年が恐る恐る近づいてくる。「ありがとうございます、助けていただいて」少年は深々と頭を下げる。
「ああ、別に……」フランメは照れくさそうに頭を掻いた。少年が顔を上げ、「あなた、すごく強いんですね……僕なんてなにも出来なくて……」フランメは首を横に振る。「強くなんかねぇよ。まだまだだ。」
「それより、名前は?」「僕の名前はブロンテです」「俺の名前はフランメだ。よろしくな、ブロンテ」
二人は笑顔で握手した。
その時、「グゥゥゥゥ……」フランメのお腹が盛大に鳴る。ブロンテが小さく笑った。「お腹減ってるんですか?」フランメが少し顔を赤くして「まぁな、朝からなんも食ってないから」ブロンテが「あの、よろしければ……助けてくれたお礼に、ご飯を奢らせてください。」「え、いいのか?」「はい!僕この辺には詳しいですから」フランメは笑う。「じゃあ、遠慮なく!」二人は食堂へと向かった。
食堂に着くと、店内は昼時なのか混んでいた。
そして隅のテーブルにはミロワールのような酔っ払いたちが多くいる。二人は席につき、料理を注文する。
「いただきます!」フランメが勢いよく食べ始める。
二人が食べ進めると、食べるのを一瞬止めて
ブロンテが眉間にシワを寄せて悩んだような表情を見せ、明らか無理な笑いを見せた。
フランメが「おまえ、なんかあったんか?」
フランメの言葉を聞いたブロンテは「え……⁉︎」と顔を上げる。「なんか、浮かない顔してる」「まぁ、無理にツッコミはしないけど」ブロンテは少し躊躇して、口を開いた「実は僕は…」その時だった。
ドゴォォォーン‼︎爆音が響き、食堂が揺れる。
「な、なんだ!?」客が立ち上がる。
「きゃああああぁモンスターだ!」店の外から悲鳴が聞こえる。フランメ、ブロンテが外を見ると男が通りで暴れている。「てめぇら、ぶち壊す」男の手からは、巨大な木の幹が伸びている。その樹木が建物を叩き壊していく。ブロンテが「あれって、み、見た……ことがある……しっシルバー級モンスター…あ、アルボル」「シルバー級?」
(〜級とはモンスター、モンスターハンターの位
下から順にウッド級、ブロンズ級、シルバー級
ゴールド級、エメラルド級、ダイヤモンド級
マスター級、レジェンド級、王 がある。
モンスターがシルバー級だった場合同じ位のモンスターハンターもしくはそれ以上の階級のモンスターハンターが相手をする。)
ブロンテがフランメに答える「階級はそこまで、だけど実力はシルバー級上位だとか」その時、アルボルが
客を掴む。「たすけっ、…」客が抗っている。
フランメが立ち上がった。「ブロンテ、お店の人とお客さんを避難させて!」「えっ!、でも…」「ブロンテ頼む!」そしてフランメはモンスターへの方へ向かう。
「なにやってるんだ!」「その手を離せ!」フランメが叫ぶ。アルボルがゆっくり振り返る。「なんだ、このガキは?」客を投げ捨て「あっ、!」フランメが足に炎を宿し、「お前、能力者か」「炎蹴り!」フランメがアルボルに蹴りかかる。だが、「樹壁」アルボルの前に分厚い木の壁が現れ、フランメの蹴りが壁に阻まれる。「⁉︎」「甘ぇぞ!」アルボルが笑った。「俺の能力は、見ての通り樹木操作だ、でも
お前は炎、普通に考えてお前が有利だ。だが、木の密度を高めりゃ別だ」壁は消え、アルボルが拳を振るう。フランメは避けるが、次の攻撃が当たる。
「樹短剣」地面から木の短剣が突き出す。「うわっ!」フランメは横に避けるが、次々と地面から生えてくる。(くっそ、次々と攻撃する暇がない)
「炎拳」フランメが手に炎を纏い、アルボルを殴る。だが、またもや、アルボルが「樹壁」壁を作って防ぐ。フランメが「残念、炎拳・二連撃だぁ!」フランメがもう一回「炎拳」を放つ。そしてアルボルに命中する。アルボルが
「なかなかやるな。たが、今までのは遊びだ。50%だすよ」(こいつ、今までのは、遊びっていうのか……)
「樹短剣」木の短剣が波状に生えフランメを攻撃する。
フランメは避けている。だが、左肩に掠り攻撃をくらう。(クソ痛ぇ、一発で左肩が……これがミロワールが言ってたモンスターの恐ろしさか)
アルボルが「今のをその程度で済むのは褒めるが、どうだ俺の攻撃クソ痛ぇだろ」
「そういやガキ、おまえなんて名だ?」とアルボルが聞く。フランメが「俺の名前はフランメだ!」「よく覚えとけ!」と答える。「お前は名乗らなくても分かる」「シルバー級 モンスター アルボルだろ」
「俺も有名になったもんだな」
ブロンテが「フランメ!お客さんの避難、終わったよ」ブロンテが出てきた。「ブロンテ、離れろ」そう叫んだ瞬間「樹籠」アルボルの手から木の枝が伸び、ブロンテのまわりを木で囲む。「え…!?」
檻のように、ブロンテを閉じ込める。「はははっ、おまえは人質だ!」アルボルが笑った。「動いたら、こいつを殺す」フランメの拳が震えた。「お前ら、みたいな正義感が強い奴みたいな奴らは可哀想だな」「これだけで、動けなくなる」
ゴロゴロォォォォ!激しい雷が鳴り響く。
アルボルを直撃する。「ぐぁっ!」今まで余裕そうなアルボルに緊張が走る。檻が消え、ブロンテが解放される。「な、何が……」フランメが空を見上げると、
屋根に一人の男が立っていた。
「大丈夫だったか?」その男は屋根から降りる。
それは、若い男だった。服にはダイヤモンド級のモンスターハンターの紋章。アルボルは「分が悪い」木で体を覆い隠して逃げ去った。
そしてそのモンスターハンターは少しブロンテの方を見て「あれ、ブロじゃない?」と言う。
ブロンテ紹介
ちなみにフランメと同い年
なんか、いろんな葛藤を持ってるかも……
後々にブロンテの話をやってきたいと思います。




