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あらすじ
主人公たちはスキルについて説明を受けた!
「箱の、機能?」
拓武が戸惑った声を上げたが、俺も同じ思いだ。ステータスのくれたこの箱には、まだ何かあるのだろうか。
「先程と同じように、箱を叩いてください」
言われて箱を叩いてみると、
「これは、剣? ……刀?」
そう、拓武の箱が、(多分)刀に変わったのだ。拓武の箱だけじゃない。梓の箱は靴に、俺の箱は指輪に変わっていた。
「あの…私の箱、靴になったんですけど……これってなんですか?」
「それは、皆様が最も良いパフォーマンスをするために必要なものです。拓武様の刀は戦闘で使えば使うほど、梓様の靴は歩いたり走ったりするほど、咲真様の指輪はそれを使って魔術を使うほどに強くなる、皆様と共に成長する道具です。自分のステータスと同じように、それぞれのステータスも見えるはずですよ」
と言われた。どうやらこの指輪は、ゲームで言うところの杖的な役割を持つらしい。指輪のステータスを見てみると……
[※※※※の指輪
MP+50
魔力+10
<スキル>
????]
これは所謂あれだな。俺の力がまだ足りないとかそういうやつだ。それにしても魔力が+10はすごいな。普通15あればいいのに45越えるぞ。三倍とか人間辞めたんじゃないだろうな。
「それでは皆様の御部屋まで案内致しましょう。また、明日から少しずつ戦闘訓練を行いますので、そのつもりでお願いします」
どうやら俺がいろいろと考えている間に、明日のことまで話は進んだらしい。
次の日からは、確かに戦闘訓練が始まった。ただ、俺の訓練は魔術について知ることだと、座学がほとんどだったが。そんな俺だが、自分の訓練が一段落ついたこと、拓武と梓の訓練もある程度ついたということで、召喚されてから二週間後、ついに実践訓練に移っていた。