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すみません、長らくお待たせしました。
私、戦闘シーンの描写が下手過ぎて……
次回も戦闘の予定なので、思いっきり時間がかかるかと……
どうか見捨てないでくださいm(_ _)m
あらすじ
ボス部屋を発見!
ボスが襲いかかってきた!
※人によっては微グロに感じる方がいらっしゃるかもしれません
戦い始めて、どれ程の時間がたっただろう。俺のMPが二回尽きて、その度に回復薬を使った。梓の液体バージョンだと飲み過ぎると動けなくなるから、先生の持ってきた固体バージョンだ。拓武のスキル回数はそうそうに尽きたから、余計にエンチャントする必要があった。
このままだとじり貧だ。回復薬が尽きた時、俺たちは負ける。ステータスダウン系のエンチャントと梓の毒を重ねまくってなんとか互角な状態なのだ。そんなとき、
ボトッ
「「「え?」」」
「ギ?」
いきなり、ゴブリンの右腕が付け根から落ちたのだ。比喩ではなく、腐った部分が千切れるように、ボトッと。
急過ぎる展開に俺たちが固まっていると、隻腕になって戸惑っていたゴブリンが殴りかかってきた。片腕では剣を振れないと思ったのか、左手は硬く握りこまれている。しかし、
ボトッ
その左腕さえも落ちていった。拓武の攻撃でも浅い傷しか負わなかったのに、いとも簡単に両腕が無くなった。しかも、腕が千切れた箇所からは血が出ていない。それでも、大怪我であること。ゴブリンに攻撃手段が無くなったことは明確だった。
「ッ拓武! 今よ!」
「う、うおおおぉぉぉぁあ!」
何度も何度も刀を叩き付ける。両腕が無くなってバランスがとれなくなったのか、後ろに倒れた後も叩き続ける。
「ガッ!? グガッ! グゴッ!」
こうなると、高すぎる防御力は苦しみを長引かせるだけだ。しかし次第にゴブリンの声が無くなっていく。そうやってしばらくして、ようやく俺たちはゴブリンの討伐に成功した。
「皆様大丈夫ですか!?」
俺たちが疲れきって動けないでいると、駆け込んできたのはアルレナさんだった。後ろには先生とバルザさんもいる。
「すいません。私たちは皆様が危険な状況になって初めて戦闘に介入することが出来るのです」
このダンジョンに来ている目的が、俺たちの成長のためだからだろう。それよりも俺は、先生の言葉が気になった。
「五階層のボスがここまで強い筈がない……。それにこのドロップアイテムの数……誰かがボスに殺させていた……?」
「そのとおりだ。もっと強くなれば我が軍団に入れてやったのだがな。あの程度で体が限界を迎えるとは、所詮ゴブリンだったな」
「!? 誰だ!」
初めて聞くバルザさんの切羽詰まった声。それは誰も居なかったはずの部屋の隅に向けられていた。
「我が答えてやる義理は無いのだが……。ゴブリンを殺した褒美に教えてやろう」
そういって部屋の隅の暗がりから一歩出てきたのは、短い赤髪を逆立てた、顔に薄い笑みを張り付けた男だった。
「我こそは、序列51にして王の称号を持つ魔神が一柱。40の軍団を従える、バラムなり」




