12
あらすじ
主人公たちは初めてのダンジョンに苦戦している!
三日後、俺たちは三階層にたどり着いた。ここに着く前、二階層の最後に、俺たちはアルレナさんから注意を受けていた。
「三階層からは、より敵が手強くなります。ダンジョンは、階層を重ねる毎に邪気が濃くなり、その分魔物も強化されるのです。一度邪気で強化されると、邪気の薄い所では生きられないので浅い階層には来ませんが、これからはどんどん強い敵と戦うことになります。それに、構造も複雑化するので、戦闘中でも周りから離れないようにしてください」
「ギシャー!」
「ぐぅっ!」
敵ーゴブリンが進化したボブゴブリンの一撃を受け止めた拓武が歯を食い縛った。ボブゴブリンはゴブリンに比べて、見るからに体が大きいし筋肉もある。
「《エンチャント・パワーダウン・ディフェンスダウン・スピードダウン》! 《エンチャント・パワーアップ・ディフェンスアップ・スピードアップ》!」
それに、俺のMPの消費も加速してきた。黒魔術で相手のステータスを下げるだけではきつくなったのだ。白魔術で拓武のステータスを上げて、やっと善戦できている。それに、梓の新しいスキルも活躍している。二階層の途中で、《裂傷》というスキルを覚えたのだ。これは、少しでも触れた相手に、浅い切り傷をつけるスキルだが、梓はその傷に自分で作った毒を入れている。お陰で、敵が動けば動くほど、身体中に毒が回って動きが鈍るようになった。
「《一刀両断》!!」
それでも一度の戦闘に刀技スキルを一回は使うし、一度の戦闘の度に休憩しなくてはならない。その間は先生達が周りの敵を倒してくれる。
[サクマ 白魔導士/黒魔導士 Lv42
HP 1822/2113
MP 557/8589(+2150)
SP 46/1004
力 74
耐久 71
敏捷 79
器用 99
魔力 256(+52)
ステータスポイント<0>
《スキル》
白魔術 黒魔術 聖属性 闇属性 魔方陣作成 成長 不死鳥の加護 魔道]
レベルが40になった時、黒魔術師が黒魔導士になった。この~魔導士で獲得できるスキル《属性》は、その属性からのダメージが減って、反対属性に与えるダメージや効果が増えるスキルだった。魔物は闇属性だから、今の俺は魔物からのダメージが減って、魔物への魔術の効果が増えている状態だ。
もう一つの《魔道》は、魔術を使った後で使ったMPが数%返ってくるスキルだった。今の俺の魔道だと、返ってくるのは3~5%だが、ダリアン先生の場合は一割ほど返ってくるらしい。このスキルのおかげで、かなりMPに余裕が出てきた。




