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第四話

「くそっ、あの幼女いつか泣かしたる」


 人型の状態で愚痴る。ちなみに現在目の前には街が見えている。もひとつちなみに、俺の今の格好は全裸に刀だ。ただの変態だ。急いで防具をつける。これから街に入るなら服とか日用品も揃えないとな……冒険者とかなんとか言ってたからテンプレ通り、冒険者のギルドか何かがあるだろう。ってことはそこで魔物を売っぱらって、金にしよう。いい加減イベントリの肥やしにしとくのはもったいないと思ってたところだ。

 

 現在の装備は両手剣になってしまったため、クラウ・ソラスは仕舞って、武器は天羽々斬、防具は特殊超合金シリーズ(プレートアーマー)を装備している。とりあえず、刀に全裸はやめた。


「お金ないけど、街に入れるんだろうか?……その前にステータスの隠蔽もしておかないと……スキルも隠して……これでよし!」


【ステータス】

名前:ブリッツ

性別:男

職業:サモナー

種族:人族


職業レベル:12

種族レベル:12


HP:2,200/2,200

MP:2,200/2,200

攻撃力:220

防御力:220

魔力:220

幸運:100


【種族スキル】


【魔法スキル】

サモンLv1

生活魔法Lv5


【通常スキル】

索敵Lv5

鑑定Lv2

気配遮断Lv3

罠解除Lv1

刀術Lv10

 一閃

  鉄鋼


【特殊スキル】

自動翻訳



「これなら問題ないだろう」


 ああ、俺はその時そう思っていた。


「君、この数値はなんだ?隠蔽していますって言っているようなものだぞ?」


 何がいけなかったのだろうか。


「あ、あの隠蔽ってなんですか?」

「ここで罪を重ねていいのか?お前がつかっているスキルだよ。わざとステータスをごまかすんだ。常識のないやつだな。こんなステータスにしたら一発で隠蔽だってバレるだろ」

「あの、確かに隠蔽しています。事情があって。それは誰であろうと開示する気はありません。その上でお伺いしますが、何がまずいんですか?」

「……はぁ、お前って本当に……まぁ、いいだろう。まずそのHPとMPだ。そんなに多くてどうして他のステータスがそんなに低い…………」


 そして、色々教えてもらった。そして、親身になってこの門番さんは丁寧におしえてくれた。そして、完成したステータスがこちらだ。


【ステータス】

名前:ブリッツ

性別:男

職業:サモナー

種族:人族


職業レベル:25

種族レベル:25


HP:250/250

MP:250/250

攻撃力:250

防御力:250

魔力:250

幸運:20


【種族スキル】


【魔法スキル】

サモンLv1

生活魔法Lv17


【通常スキル】

索敵Lv12

鑑定Lv7

気配遮断Lv10

罠解除Lv8

刀術Lv15

 一閃

  鉄鋼



 これでもステータスが揃いすぎていておかしいとは言われたが、そこには目をつむってくれるそうな。この門番さんと俺はなんとも言えない不思議な達成感を味わいながら、余韻に浸る。


「完成ですね」

「ああ、苦労したな……」

「ちなみに装備品を装備したときのステータスとかもごまかさないと行けないんですよね?」

「そうだな。それも必要だろう。とは言え、その装備、どうごまかす?」


 そう、それが問題だ。何が問題か。装備品が派手なのだ。プレートアーマーに至っては光沢のあるチェリー・ブロッサム色(わからなかったら調べてみてね)をしている。問題は光沢のあるというところだろう。つや消し用のなにかないか探さないといけないかもしれない。ガチャにそういうのあったっけか?装備品の染色……あったよ……だけど説明を読む限りじゃ無理だ。これには使えない。どんな説明か?ただ単に、染色すると装備の能力値が変わるというものだ。しかも、元の色から離れれば離れるほど弱くなる。銀色とか金色、白、黒にしたら能力値は90%カット。この運営ふざけてるよね。てか、これも運営の仕業なのか?あの幼女は確かシステムは同じだって言ってたからな……。まぁ、どうなるかわからんからやめとこう。


「普通につかってたんじゃまずいですかね?」

「目立ちすぎる。新種の魔物が現れたのかと思ったぞ」

「このピンク色でテラテラした感じのやつ?十中八九内蔵とかのグロ系じゃないですか」

「それは、そうなのだが……とりあえず、鎧はなんとかしたほうがいいと思う」

「そうですか……」


 とは言え、イベントリに入っているガチャで出た残りもあまり良さげなのは無い。ちなみに、防具は少しお高いが、セット装備ガチャがある。それの10連を俺はやって当てた。というか6割はこれだった。残りは某魔戒騎士の装備っぽい感じのやつだ。


「はぁ、ガチャるか」

「ガチャる?」

「いや、なんでもない。とりあえず、指摘していただいてありがとう」

「いや、どういたしまして」

「それじゃ」

「それじゃあな……ってちょっと待て。お前はそもそもステータス偽造しているから入れないって」

「あっ、その問題忘れてた……なんとかならないですか?」

「はぁ、一応お偉いさんの中に強い冒険者を隠したいがために隠蔽を宣言して、真実の宝珠を使うことは可能だ。だが、大金がかかるぞ?魔石を使わないといけないからな」

「手持ちの魔石じゃ駄目?」

「持っているのか?」

「一応。というかどれくらいのサイズ?」

「中級魔石だ」

「だから、その中級ってのがどれくらいなの?」

「……本当に何も知らないのだな」

「ああ、で?」

「握りこぶしより一回り小さいくらいの魔石だ」


 俺はイベントリを見てみる。魔石をサイズごとにカテゴライズして、まとめる。その中で一番合っているであろう魔石を取り出す。


「これでいいか?」

「……お前、本当に一体何者だ?……これほどの魔石を持っているということはさっきのステータスはやめたほうがいいぞ。もっとレベルを上げて、ステータスを上げとかないとまずいぞ。このレベルの魔石を持っている魔物を狩ることができるやつがそんなに低いステータスなわけがない」

「ん、じゃあこんな感じでどう?」



【ステータス】

名前:ブリッツ

性別:男

職業:サモナー

種族:人族


職業レベル:75

種族レベル:75


HP:4,500/4,500

MP:4,500/4,500

攻撃力:750

防御力:750

魔力:750

幸運:20



「いや、これでも弱すぎるかも知れない。Cランクですら時折レベル100を超える者が居るらしいからな。そういうのを考えるともっと上げてもいい」

「攻撃力と防御力はこの装備品でごまかそうとは思っているから大丈夫じゃない?」

「いや、攻撃力と防御力はそれでいいかも知れないが、他がちょっとな……」

「そもそもステータスって提示しないといけないの?」

「いや、提示はしなくていいんだが、冒険者ギルドに加入してギルドカードを入手するならその時に勝手に見られる。どれだけ隠そうとしてもな」

「それって、素の状態の俺のステータスがバレるってことか?」

「そう思ってかまわないと思うぞ」

「隠蔽のレベルが高くても?」

「……そうだな、聞いた話によると、スキルレベルが50を超えるとごまかせるという話は時折聞くが、そこまで隠蔽のレベルがあるやつなんかいないだろ」

「なるほど……だったら大丈夫そうだな」

「……本当にお前は一体何者なんだよ……それから、ギルドではスキルを見られる心配無いけど、隠蔽つかってるときはもっとスキルレベル上げとけよ。じゃないとこんな魔石を持っている魔物を狩れるくらいの実力者じゃない。ってところから隠蔽しているのがバレるからな」

「なるほど。わかった。ありがとう。で、話を戻すが、通っていいのか?」

「ちょっと待て、この魔道具に手を載せろ」

「ああ」


 乗せると白い光が放たれた。


「犯罪歴はなし。大丈夫だ。これで通ってかまわないが、金は持ってるのか?」

「あっ、やっぱりお金必要?」

「当たり前だろ!」

「冒険者ギルドで冒険者になってさっきの魔物の素材売ってきたらお金持って来るとかじゃ駄目?」

「ああ、それならかまわない。よく、貧相な村から出てきた少年が同じようにしているからな。そういうのを入れないとそれこそ顰蹙を買うからな」

「なるほど。じゃあ、とりあえず、冒険者ギルドで換金してきます」

「ちょっと待て。これを持っておけ。なくすなよ」


 そう言って木札を渡された。


「これは?」

「仮の通行証だ。3日以内に返却しないと犯罪者だからな。それと、3日以内にこの街から出る場合は通行料が発生するからな。気をつけろ。ちなみにその木札、紛失したら罰金だから。かなり高いからよろしくな。まぁ、それ盗むやつなんで恨みのあるやつぐらいだろうがな」

「何故に高いの?」

「一応それも魔道具だから」

「魔道具?」

「そうだ。これは条件を満たさない者が、街から出ようとした場合にアラームが鳴る」

「条件ってなんだ?」

「さっき言った、3日以内にお金持って返却する。もしくは、3日以内に街の外に出る場合、通行料を規定額払っているか。これが条件だ」

「なるほど。ちなみにこれ、壊したりした場合はどうなるんだ?」

「問答無用で犯罪者。一応それ相応の金があれば免除されるが……かなり高額だぞ?さっきの魔石程度じゃ済まない額になる」

「わかった。とりあえず、冒険者ギルドで登録して売ったらすぐに戻ってくる」

「そうした方がいい」

「ありがとな、おっちゃん」

「おう、お前さんも気をつけていきなよ。ギルドはあの建物だ。ひときわ大きい建物な」

「ああ、あれか。ありがとう」

「それじゃあ気をつけてな」

「ああ、ありがとう」


 さてと、それじゃあ冒険者ギルドにいこうか。



「本当にあいつは一体何者なんだ?中級魔石をぽんと出すし、サモナーとか言う割には召喚石がなくて、召喚できないとか……わけが分からなすぎる……まぁ、いいや。これ以上考えたって仕方がないことだからな……にしても門番はやっぱり暇だ」



 こうして、俺は冒険者ギルドに向かった。

お読みいただきありがとうございます。

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