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第十六話

「おい、どうした?」

「い、いや、ブリッツ殿が来るまでに少し話し合いをしていてな」

「出直すか?」

「い、いや、構わない。大丈夫じゃ。それで、確認が取れた。巨大な龍が居たのだが、ブリッツ殿はその龍を操っておったのか?」

「ん、ああ、人間殺して経験値入手できるか実験したんだけど、結構割良いんだよね。また戦争があったら呼んでよ。効率良いんだわ」


 此の回答で、部屋に居た全員の顔色が真っ青になった。


「ブリッツ殿、失礼かもしれぬが、どの様に龍を手懐けたのじゃ?いや、能力を聞きたいわけではないので、いいたくなければ言わなくても良いのだが」

「ん?ああ、俺サモナーだから。召喚した。って言っても、まだまだ弱っちい、小さい龍だったけどな」


 確かに、ブリッツの手持ちの龍でカンストしているのはとてつもなく巨大だ。それに比べたら小さい。とは言え、人よりはるかに大きいのだ。


「さ、サモナー?ち、小さい?」

「ああ、俺の手持ちのアジ・ダハーカの中では一番小さい。とは言え、この間の殺戮で僅差だったドラゴンより強くなったから、今は一番小さいとは言わないがな」

「ちょ、ちょっとまってほしい!サモナーで、その様な龍を2体召喚できるのと言うのか!?」

「ん?試したこと無いけど、多分手持ちは全部一気に出せるんじゃねぇか?……やってみようか?」

「いやいやいや、それは敵が出てきた時にお願いしたい」

「ん~、それだと経験値がな~……まぁ、いいや。とりあえず、今度どっかに転移して実験してみる。もうそろそろ育成終了しちまいそうな勢いだから、またガチャ使って増やさないとな……あっ、でも、リヴァイアサン、使ってないから、暫くは海で籠ろうかな?」

「ちょ、ちょっとまってほしい!ブリッツ殿は一体何体の召喚獣がおるのじゃ!?」

「ん、今丁度100体かな?陸上育てられるの居なくなったらまた増やす予定だけど、まぁ、もう暫くはいいだろう」


 やはり馬鹿というのはどこにでも湧くものだ。


「う、嘘だ!そんなの嘘に決まっている!で、出鱈目を申すな!それに、陛下対するその態度、陛下が許そうとも我々が許すわけにはいかん!」


 言ってしまった。王は顔に手を当て天を仰ぎ見る。


「は?我々?何?お前ら全員経験値になりたいの?」


 俺は少し、本当に少しだけ殺気を漏らしながら言う。


「ぶ、無礼者!」

「了解。俺が殺しても経験値にならないから、とりあえずお前ら外に出ろや。俺のアジ・ダハーカの経験値にしてやるから」

「え、ええい!近衛騎士団長!近衛騎士団を連れて此奴をとっ捕まえろ!」

「何?またやるの?次は無いって言ったよね?てか、これが総意でいいって言うなら、お前ら全員殺して此の国去るけどいいの?」


 王は青ざめる。


「待ってほしい!それは総意ではない!其奴が勝手に言っていることだ!近衛騎士団長!此奴をつまみ出せ!」

「は!」


 そう言うと、ギャーギャー喚く豚が連れて行かれた。


「書紀。記録しろ。やつの爵位を剥奪。即刻後継者をつかせろ。これは王命じゃ!」

「へ~、過激だね」

「い、いや。これもブリッツ殿の事を思ってじゃ。儂らも殺されたくは無いのでな」

「ん~、まぁ、確かに。ああ、それと、いい忘れてた。軍縮だけはしとけよ。じゃないと困ったことになるぞ?」

「ぐ、軍縮ですか?」

「ああ。軍を縮小して勝てるかもって言う淡い期待を相手に持たせれば、戦争をふっかけてくるだろ。そしたら俺が全部片付けてやるからさ」

「わ、分かった。軍縮だな?書紀!記録せよ!」

「とにかくわかってくれたみたいで助かるよ。そうだな、俺はさっきまで忘れてたリヴァイアサンの育成のため、海の方に向かう予定だ。何かあったらすぐ駆けつける。場所は……そうだな、後でリアの家のやつに伝えとくわ」

「ちょ、ちょっとまっていただきたい!」

「ん?どうした?」

「ま、まだ戦争は終わっておらぬのじゃよ」

「ん?一部地域だったってこと?」

「あ、ああ。そうじゃ。作戦参謀」

「は、はっ!」


 この間のやつとは違うやつが出てきた。そして、現状を丁寧に説明してくれる。


「ん、分かった。まぁ、手順は同じだが、全部焼き殺しとく。それが終わったら、一応報告には来るけど、その後は普通にどっか出掛けて、リヴァイアサンを育ててくる。それまでに何か要件があれば言ってくれ。そう言えば何の会議か知らないが、途中だったんだろ?話進めとけ?今回は箇所が多いから、時間かかるだろうし。その間に俺にしてほしいことあれば考えといて」


 そう言うと俺は転移した。そして、その場に残った貴族たちは、ブリッツが消えたことにより解消された殺気。それがなくなり、やっと人心地つけるのだった。

お読みいただきありがとうございます。

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