第十四話
先週はすみません。投稿するのを忘れていました。ちゃんと来週から普通に週一のペースを崩さないよう投稿したいと思います。何卒よろしくお願いします。
「何事だ!近衛騎士団長!何があった!……ちょっと待て、その鎧はどうした?」
「い、いえ、な、何でもありません。お客人のブリッツ殿を連れてまいりました」
「あ、どうも」
適当に椅子に座る。全員が絶句している。
「き、貴様!」
「次は無いと言ったはずだが?」
そろそろブチ切れてもいいかな?何かもう面倒なんだけど。
「貴様がブリッツという輩だと言うのか?」
「あんたが王?なぁ、部下の管理ぐらいちゃんとしろよな。あんまり腹立ったからちょっと遊ん待ったじゃねぇか」
そう言って俺は、近衛騎士団長の凹んだ鎧を指差す。
「先程の大きな音は、貴様がやったのか?」
「貴様……ねぇ、まぁいいや。まぁ、その通りだ。俺みたいな平民は王には会わせられないんだと。だからちょっと指で弾いてやっただけ。何か問題あった?俺さ、権力でなんとかなるって思ってる輩。大嫌いなんだよね。手紙に書いてなかった?」
王は言葉に詰まったようだ。
「なぁ、とりあえず、此の国に力貸してやるって言ってんだから、素直にうなずいとけ?戦争負けたくねぇだろ?力の一端も見せたわけだし。これで満足しろ?な?」
「き、貴様!儂を誰だと思っておる!此の物をここからつまみ出せ!」
「ふ~ん、ま、それならそれで別にいいけど。とりあえず、俺も不義理はしたくないからとりあえず、これだけは渡しとく」
そう言うと最後の手紙を取り出し、王に投げる。
「あー、そう言えば王が読むまで居てくれって言われてたんだっけ?面倒くせぇな」
「貴様!どこまで無礼を働けば気が済むのだ!」
「それは死にたいってことか?近衛騎士団長?」
「う、ぐぅ」
「ほら、早く読めよ。グズグズするな。此処に居る全員を皆殺しにしてなかったことにしても構わないんだぞ?」
と、俺が言うと、周りに居た近衛や大臣であろう者たちが騒ぎ出した。あーだこーだうるさいから、俺は威圧した。
「ぴーぴーうるせぇよ。良いから早く読め。読み終わったら俺はリュカの街に戻って、あのクソアマに文句言ってくる。だから早く読め。な?」
更に威圧する。王は真っ青な顔をしながらも、手紙を読む。最初から青かった顔が変な色になっていく。あいつ、一体何を書いたんだ?
「し、失礼した。ブリッツ殿、いや、閣下」
「おい、俺は貴族とかには興味ないぞ?此の国にいるのは戦闘ができるかも知れないってだけだからな。別に呼び方はブリッツでいい」
「いや、では、ブリッツ殿。先程の非礼は詫びさせていただきたい」
「ああ、許す」
周りがざわめく。
「だからうるせぇよ!」
周りが黙る。
「で?何書いてあったのか知らないけど、俺は帰っても良いのか?」
「い、いや、我が国は今戦争をしている。それの手伝いをしていただきたい」
「……ふーん、まぁ、良いけど?何をどうすればいい?あと、その戦争がつまんなかったら普通に止めるけど、構わないよな?」
「は、はい!も、勿論でございます」
「ん、じゃあ、とりあえず戦争、やってやろうじゃないか。お前は詳しく知ってるのか?それとも作戦に関しては別なやつが取り仕切ってるのか?」
「作戦参謀、前に出て説明し給え!」
デブが脂汗を垂らしながら、前に出てきた。
「現在此の国はリュージャ帝国と小競り合いを起こしている現状である。貴殿には第十三歩兵団を預けたいと思う」
「……おい、デブ、てめぇは何を勘違いしている?状況を説明しろって言ってんだろ?戦争してんのはわかってんだよ。地図出せよ。具体的にどこで戦闘が起こってて、敵と味方の区別をつけるようなものが何かあるのか、それさえ知れれば別に構わねょ」
「……貴様、先程から無礼千万な発言、陛下をなんと心得る!」
「あぁん?」
「作戦参謀! 無礼は貴様だ!謝罪しろ!これは王命だ!」
「な!お待ち下さい!陛下!これでは此の小僧に此の国が乗っ取られてしまいますぞ!」
「いや、国に興味はねぇよ。いや、戦争が面白ければ話は別だが……でも興味ないな」
「王命だ!謝罪をしろ!」
「陛下!……も、申し訳ない」
「別に謝る必要はねぇよ。戦争に勝てるんだったらご自由に。別に俺は帝国の方に行って、そっちの味方して此の国滅ぼしたっていいわけだし」
周りの人間が再度絶句。いや、王だけは苦々しい顔をしている。
「わ、わかっておる。申し訳なかった」
「何いってんだ?王が謝る必要ねぇだろ?それに、お前らがちゃんと俺に説明すればそれで終わる話だろ?いい加減此の無駄な時間を有意義な時間にしたくないわけ?」
「……申し訳ない。作戦参謀、説明をせよ」
「……は、わ、わかりました。陛下」
その後、どの場所で戦闘が行われており、どれくらいの規模か、話を聞いた。
「成る程。了解した。とりあえず、此の地点の制圧をしてくる。ちょうど、巨大なペットがいるから、そいつのデビュー戦をしたかったんだ。人間相手だとどれだけレベルが上がるのか楽しみでな。とりあえず、行ってくる」
俺はそう言うと、テレポートをした。
残されたものは、今見た光景が信じられなかった。一瞬でその場から消えたのだ。人間が。ありえない。
「ブリッツ殿は、此の様な力を持っておる。誰も逆らうでない。これは王命だ。これは王である儂より、敬うようにしろという意味じゃ。理解したか?」
「陛下!それは!」
「王命だ。と言ったはずだが」
「陛下!」
周りからも陛下と叫ぶ声が聞こえる。
「陛下、一体何をお読みになられたのですか?」
「近衛騎士団長。お主は戦ったのじゃな?」
近衛騎士団長は苦々しい顔をした。
「え、ええ。戦いました」
「で、勿論破れたと」
「くっ、は、はい」
「当たり前じゃ。リュカの街の冒険者ギルド、其処のギルドマスターであり、リュカの街の領主、此の国最強の戦士、リア・マルク・ザムス・リュカが自分のステータスを破られ、逆にブリッツ殿のステータスを見れなかったという。しかも、面倒だといいながらマルク卿のレベルアップを手伝ったという。リュカの街のAランクのダンジョンを最下層まで連れて行ってもらえたという。久しぶりにレベルが数十単位で上がったと言っておった。これがどういう意味か分からぬとは言わせぬぞ!マルク卿は自分と同じ力を持つものが此の国民全てを合わせた数が居たとしてもブリッツ殿には勝てないと言っておる」
周りの人間は黙った。
「良いな。ブリッツ殿がどれほどの強さを持つのかは未知数だ。だが、此の国の手伝いをしてくれるという。ブリッツ殿の気が変わらぬよう、儂より敬うように命令する。これは王命じゃ。何度も言うが、儂より敬うように!ブリッツ殿の言葉は儂より優先される。これは此処にいる全員が肝に銘じておくように!それと、他の大臣、此の城のものに徹底するよう命令しておけ!」
周りの人間は黙ったままだ。
「良いな!」
『は、はっ!仰せのままに』
と言った瞬間、此の場が発光する。そして、光の中からブリッツが出てきた。
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