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第十二話

復帰します。週一ペースにはなりますが、何卒ご理解頂けると幸いです。

今まで通り、金曜日18時に投稿していこうと思います。よろしくお願い致します。

 王都ランデルは、大きかった。だが、東京を見慣れている俺からすれば、鼻で笑える程度だが。


「とりあえず、貴族用の入り口があるんだっけ?」


 列から離れ、遠くを見ると、列の隣に馬車の列がある。


「あそこか」


 俺は、そこへ向かう。馬車の列に並ぶってのも何か変な感覚だが、しょうがない。飛んできたからな。


「おい、貴様。平民が何をしている」


 へー、平民も此処に並んだりするのか。


「おい、聞いているのか?私を誰だと思っておる」


 誰だか分からねぇけど可愛そうだから相手してやれよ。


「貴様!無礼だぞ」


 俺は流石にうるさいから注意しようと思ってそっちを見ると、こちらを見ている。目が合った。気色悪いデブだった。


「あぁ?俺に言ってたのか?」

「貴様以外にどこに平民がおるというのだ!」

「平民、ね?」


 殺意をむき出しにする。護衛と思われる奴らも腰を抜かす。


「お、おま、お前は何じゃ!何者じゃ!」

「そういう無礼なやつに名乗る名は無い。じゃあな」


 俺はそう言うと、進んでいた列に並んだ。とは言え、貴族用の入り口だ。簡単に門番のところまでたどり着いた。


「貴様、平民はあっちだぞ」

「皆して、平民、平民うるせぇな。とりあえず、ほら。これがリュカの街のリア・マルク・ザムス・リュカからの書状だ」


 門番は胡散臭そうな目でこちらを見ている。


「そんな偽物つかて入ろうったってそうは行かねぇよ。おととい来やがれ」

「あぁん?良いのか?貴族からの要件を承っているんだが、それにこれを預かっているんだが?」


 リュカの街を出る時、ギルマスが渡してくれた物が一つある。貴族の代理であることを示すための紋入りの装飾品だ。


「な……お、おい、その手紙をよこせ!」

「その手紙をどうか頂けないでしょうか?だろ?」

「はっ、失礼いたしました。どうかその手紙を頂けないでしょうか!」

「うむ、許す。ほれ」


 手紙を渡す。そして、門番は内容を確認すると扉を開けて中に入れてくれた。


「水戸黄門の印籠みたいで何かこれ良いな。悪用するなとか言われたけど、面倒になったらこれ使おう」


 次は確か、貴族街だったか?まぁ、適当に歩いて高級そうな方に向かえばいいだろう。

 そして、見つける富裕層が住んでるであろう豪邸が見えてくる。そして、そこの入り口に向かう。


「はい、これ」

「何だ?」

「頼まれものだよ」


 先程の装飾品を取り出す。


「む、失礼しました」

「はい、これ」

「拝見致します………………はい。どうぞお通りください」

「で、リュカの街のギルマスの家ってどこだか分かる?」

「ああ、それでしたら……」


 こうして、場所を教えてもらい家へと向かう。


「へ~、立派な屋敷だなおい」


 そこにはひときわ大きな豪邸が建っていた。


「あいつの爵位って一体どれくらい高いんだ?まぁ、そもそもギルマスなるくらいだし、相当なんだろうけどさ、他の家と比べ物にならないぞ。これ」


 とにかく、中に入る。玄関までのあまりの遠さにイラッとしたので、縮地を使って一瞬で玄関まで移動する。


「すみませーん、誰か居ますかー?」


 すると、扉が開き、老人が出てきた。


「当家に何か御用でしょうか?」

「あんたの雇い主から。手紙」

「ほぅ、貴方はリュカの街から来たのですか?」

「ああ」

「……ギルドカードを見せて頂けますか?」

「ほい」

「……なるほど。少々お時間をいただきたいのですがよろしいでしょうか?」

「構わねぇよ」

「では、応接室へご案内致します」


 そして、案内された部屋には立派なソファーとテーブルがあり、テーブルの上には果物が乗っていた。


「これ、食っていいの?」

「ご自由に」

「じゃあ、いただきます」


 俺は普通にうまそうだから手をつけた。これが結構病みつきになって時間を忘れた。


「大変お待たせいたしました。本日の王城への立ち入りは出来ませんでした。明日、王城へ向かう手はずを整えました」

「おお、ありがとうな」

「それと、此処に居るメイドや執事達に顔をお見せ頂けないでしょうか?」

「構わないけど、どうして?」

「貴方様のお顔を最優先で覚えないといけないからでございます」

「なるほど。良いよ。もう集まってるの?」

「はい。ご案内致します」


 そして、先程の玄関へたどり着くと一列に並んだメイドと執事が居た。


「うわ~、こんなに居るの?」

「左様でございます」

「ま、とりあえず、此処にいる間はお世話になるからよろしく」


『かしこまりました。ブリッツ様』


 一斉に声を揃えて、礼をする。どこぞの軍隊並みに綺麗に礼をする。


「まぁ、そういうかしこまったのは良いから、適当に適当に。とりあえず、風呂はあるか?」

「勿論ございます。さあ、皆さん、仕事に取り掛かって下さい」


『はい、畏まりました』


 そう言うと、メイドと執事たちは散り散りになる。


「で?浴場は?」

「ご案内致します」


 こうして、俺は風呂を浴び、食事を撮ろうと思ったが、案外、果物で満足したため、断った。そして、凄いゴージャスな部屋で、天蓋付きのベットで寝ることになった。


「何か、面倒くさい一日だった。とりあえず、まだ手紙はあるわけだし、これから王城に乗り込むわけだ……まぁ、面倒くさいけど、まぁ、あのギルマスの顔を立てて、1丁話をしてきますかね」


 俺はその日は久々に爆睡した。

お読みいただきありがとうございます。

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