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虹のアイリス  作者: Athla
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友の言葉

 この世界は、 一つの燃料を軸としてバランスがとれている。


 赤い国が掘り出すことで生み出し 青き国が運ぶ。  そして黄の国が、 加工を行うことで、 使えるようになる。


どれか一つが欠けると、燃料が使えなくなる。 故に、三国の関係は、良好である ーー 良好でないといけないので、 半強制的にそうなっているとも言える。


誰かがいつか言っていた。 あの紅い宝は、世界の平和に必須なのだ、と。


では、あれが無くなれば、戦になるか?

否。友好関係は続くだろう。ただ、真っ先に置いていかれるのは、我が国だ。 よって、私は、これを確立させねばならない。


確かに、禁忌だろう。 だが、それがどうした。


あいつの言うとおり、煉獄に行くには十分だろう。

望むところだ。 笑顔で、地獄の火に焼かれようとも。


「愛しき者を犠牲にして国をとるか、故郷から謗りを受けてなお、愛しき者をとるか、安心を引き換えに、何者にも縛られぬ自由をとるか。私が、選ぶのは、一つ目だ」




こんな言葉がある。二人の友が、よく口にしていたものだ。


『責任を負う覚悟がないのなら、何もなすべきではない』


『自分に持ちうる全て以上を用いてから、資格が与えられるべきだ』



私には、覚悟がある。 世界全てに否定されることを背負う覚悟が。 それは、責任ではなく、受けるべき義務だと、怒鳴られるだろうが。


私は、全力を出したつもりだ。 できないであろうこともやり遂げたと感じている。 こんなものでは足りぬから、やめろと、止められに来そうだが。


 あいつらは、バカだと言って、 泣くだろうか。 怒るだろうか。 笑うかもしれない。


あいつらが、自分の信念と嫌悪するものをああやって語る際、私も続けてこう言ったから。


「その者と同じ事をできず、なそうとしもしない傍観者が、同情や妬みを行うな。 せめて、笑って讃えろ」


聞こえていたら良いとありえない夢想に笑いながら、紅い液体に、身を委ねた。





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