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『この滅び行く世界に祝福を』  作者: 早稲農家
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~康夫(魔族)編Prologue~

最初30秒ぐらいは全く変化がなかったのだが、45秒ぐらいに榎本の体が肥大し始めた。その5秒後に榎本の頭から髪の毛が抜け落ち、トカゲのような形になり、緑色に変色し始めた。そのあたりに船橋の両手が鳥の羽のように変化し始め、足の形が変わり始めていた。榎本が二色歩行のトカゲに代わり、カプセルが開くと栗林が悲鳴を上げてパニックを起こした。モルガンダンテスは不満そうな口調で『下級一般兵に送っておけ』というとすぐこちらを見た。


「さて。そのやかましい奴をこっちに連れてこい!」


 栗林がリザードマンに髪を引っ張られた状態で連れてこられ、カプセルに放り込まれた。その頃、森本のカプセルが開いた。森本は自分の足でカプセルから出た瞬間、肥大化し、自分たちの3倍は縦にも横にもあるモンスターになった。その結果にものすごく満足していた。森本は自我が残っているようで『上位隊長』としてここに残ることになった。

そのすぐ後に出てきた船橋は自我を失ったようだが、特殊条件で使えるモンスターになったのだろう。『特殊工作兵におくるように』と言われていた。


「次はどいつかな?」

「こいつだ。こいつにしてくれ。」


僕が野村弥彦に突き出されたが、それを一蹴したモルガンダンテスは野村の首を掴み、真ん中のカプセルに投げ入れた。そして、震えながら、十字架を握っていた間宮ほのかをお姫様抱っこで抱えてカプセルに運び、満足げにそれらを閉じた。


「で、彼らのデータは?ほう。これはこれは。『X-003』を3つだ。」


骸骨兵からそれを受け取ったモルガンはそれをそれぞれのカプセルに挿入した。


「そうそう。あれは我々の血液なんですよ。それを貧弱な人間に入れて魔物になるかを調べているんですよ。効率的に有能な魔物をそろえるためにね。あと、ひーふーみー・・・うーん。10人ですか。いいですね。さて。どんな結果になるかな?」


モルガンダンテスが振り向いた時にはもう栗林はどろどろの液体になっていた。奴はため息とともに中の液体を廃棄してしまった。その廃棄が完了した時点で野村弥彦がカプセルの中から出てきた。その瞬間、顔面の左側が滑り落ち、腐臭を漂わせ始めたのだ。モルガンは何も言わずに杖から業火を放ち、なかったことにしてしまった。間宮はどうやら適合したようだったが、彼女は出た瞬間に光に怯えてしまい、「これは使えないな…」とぼやいた後、何らかの魔法陣で彼女を転移させてしまった。


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