~康夫(魔族)編第ニ章~
今回から康夫編ですが…康夫じゃないです。
今回は少し短いので、2話投稿です。
「よくやった。モルガンダンテスは死んだんだな。」
「わかりません。しかし、奴の研究所は自爆機能が働いて焼け落ちました。」
「奴が起動したんだろう。こいつを持ってきただけでも十分だ。」
俺、小峰太一は奴の研究所を襲撃した米山をほめた。俺と同じ『屍族』で同族を増やそうとする同志だ。俺が昨年、王を殺害し、王に着任した際、米山には『魔族の屍族化』を研究してもらおうと思っていたのだ。しかし、それをあいつは許さなかった。『その研究に着手したいなら、私を殺しなさい。私がいる間はそんなことさせない。』なんて言うから、殺した。
「これで改めて研究を任せられるよ。頼まれてくれるよな?」
「もちろん。いい加減飽きてたんだよ、脆い人間から屍族を作成するの。」
「…で、最初の研究は?」
「決まってる。ターゲットは間宮だ。あいつの光過敏症を改善するついでに残虐な性格にしてやる。貴重な戦力だろ?」
「…いいだろう。それが成功したら、ぜひ教えてくれ。」
米山は下がった。これが成功したら、もっと面白くなる。
その前に俺から逃げる彼女を追い詰め、同族に変えてあげなければ。
俺は明石たちに魔導通信をつなげた。
「明石、3人で『風の峡谷』に向かってくれ。」
「なんで、俺たちなんだよ。」
「キミたちは機動力がある。しかも、ちょうど、あそこ近くの村を襲撃した後だろ?」
「褒美は?」
「船越。そこに八神と一緒にいるはずなんだ。彼女を好きにしていい。」
「へえ。殺しちゃまずいよな?」
「そこは踏み越えちゃだめだよ。俺たちの仲間になるんだからさ。」
「へいへい。じゃ、楽しんでくるわ。」
『人狼』連中があの場所に向かった。これであいつらを追い詰められる。
そう。この時はまさかそこにあのチビがいるなんて思っていなかった。




