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『この滅び行く世界に祝福を』  作者: 早稲農家
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~克己(竜騎士)編第二章~

 「それでも、何もしないというのは商人として許されない行為ですから、村長さんには私から説明させてもらいます。彼なら、快く迎えてくれるはずです。」

 「なら、お言葉に甘えさせてもらうよ。見た感じ、この馬車、なかなかいいものだろ?中で休ませたい子どももいるんだ…かまわないか?」


 商人は笑顔でそれに応じてくれた。馬車を曳いている馬も肝っ玉が据わっており、竜が近づいたぐらいでは怯えなかった。商人の勧めで俺だけがテイラーに乗り、他の3人はその商人の馬車に乗ることになった。


 「にしても、『クロスウェイ』に向かう途中だったんですか?」

 「ああ。少し、聞きたいことがあったんだ。」

 「私は村の事情に少し詳しいです。少しぐらいなら答えられますよ。」

 「『黄金の女王竜』って知ってるか?」

 「ええ。亡くなった国王は彼女と知り合いだったらしいじゃないですか。」

 「ああ。その彼女から託されたんだ。『黄金の女王竜』を。」

 「…もう驚きませんよ。で、なんであの村に。」

 「幻の果実が最近採れ始めたなんておかしな話だ。その真相が知りたくてね。もし、隠れた血筋が残っているなら、きっとこの子も成長すると思ったんだよ。」


 そう言って『ティア』を取り出した。その瞬間、『ティア』は飛び立ち、物凄い発光を伴い、急激に巨大化した。さすがに俺も唖然としてしまった。ちょうど、そんな話をしているときにまさか急成長するとは思わなかったのだ。


 「あー。商人さん。そんなうわさ、聞いたことない?」

 

 商人さんはさすがに知らないようだった。


 『待たせたな。竜騎士さん。この村の村長の…』とまでいって彼は言葉を切った。

 俺もその村長の姿を見て驚愕を隠せなかった。


 「直樹?」

 「おいおい。克己…生きてたんだな。」

 「そうさ…思い出話に時間を割きたいんだが…悪い。そんな時間がないんだ。少し厄介ごとを抱えてしまってな。手を貸してくれないか?克己。」


彼は俺と握手しながら、空いた手で肩を背中からたたきつつ、そう言った。

俺は数少ない友人の頼みを拒否するほど腐った人間じゃなかった。


克己(竜騎士)編第二章


これで克己編第二章は完結です。

次は康夫編になります。

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