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『この滅び行く世界に祝福を』  作者: 早稲農家
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~直樹(帰還者)編Prologue~

 「王様?どうして…いったい何があったのですか?」


 私の声に反応してアリサ様がすぐ近づいてくる音が聞こえた。

 

 「アリサは…」

 「お父様!私はここにいます。」

 「アリサ…これを…キミは…野々村君かな?」

 「はい。」

 「キミにも頼みたい。アリサを…よろしく頼む…」


 そう言うと王様は急に力を失った。彼の体には無数の切り傷があった。これは明らかに誰かにやられたのだろう。アリサ様が持っている手紙には何かが書いてあった。アリサ様は王様の亡骸を泣きながら調べていた。


 「アリサ様…一旦、私の工房に。」


 小さい女の子は両肩を震わせながら、うなずいた。私は彼女と一緒に誰とも合わないように工房に戻り、誰も入らないように入口に鍵をかけた。


 「アリサ様…」

 「アリサでいいよ。京子お姉ちゃん。」

 「ごめんね。少しやらなくちゃいけないことができたから、少しここにいて。私はここの工房でやることをやったら、すぐ戻るから。」


 アリサはまだ震えていた。こんな幼い子の父親が目の前で亡くなったのだ。私には力がいる。そのために私でも使えて確実に人を殺せる武器を頭で描き出す。そして、そのイメージ通りに工房においてあった金属を打っていった。できたのは小型の銃。なんでこんなものが打てたのかはわからない。銃はいくつもの精密なパーツが組み合わさってできるのだから。でも、今はそんなことどうでもよかった。私はそれを胸にしまい、アリサの元に戻った。アリサは手紙を読んでいた。


 「アリサs…アリサちゃん。何が書いてあったの?」

 「ねえ。京子おねえちゃんは大和さんをどう思うの?」

 「え?…極力近づきたくない人よ。」

 「そっか。お姉ちゃん。この城から出るの、手伝って。」

 「急にどうしたの?」

 「私、このままだと襲われちゃうんだって。だから、逃げないと。」

 

 私は保木の奴だと一瞬で分かった。だからこそ、断るわけにはいかなかった。

 

 「わかった。一緒に行きましょう。」


 私たちはこうして警備兵たちが多くいる城内を脱出するという無茶な行為に出ることになった。


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