「傘盗まれる」
ほら、やっぱり盗まれた。
うっかりしてた。やっぱり、盗まれた。
昨日買ったばかりの僕の傘。
僕が悪いの?
でも、ここは傘置場でしょ?
傘を置くためのところでしょ?
1本、2本、3本、数えきれないよ。
今まで盗まれたボクの傘。
だから、ビニール傘にしたのにさ。
なんでこんなに寂しい気持ちになるんだろ。
パーカーのフード被ってビショビショになっても。
出かけなきゃいけない今日があるから。
傘がなくたって、雨のなかを行かなくちゃ。
僕もとろうかな。
そこに置いてある赤い傘。
今まで盗まれた分考えれば、お釣りが来てもいいくらい。
そんなこと言うなら、少しは学習しろって話かもしれないけれど。
昇降口に置いてパクられない日を見てみたいのです。
平気で人の傘盗んで、
それで幸せそうに笑っていないで、
そのせいで雨に濡れる人のことも考えられないそんな人がどうして笑顔でいれるのだろう。
世の中不公平だ。
何もしてない僕が馬鹿をみて、
傘盗んだあの子は笑ってる。
そんなんでも天罰は下らない。
それとも僕は傘を盗まれ続けるという罰にあたいするほどの罪をどこかで犯したのだろうか。