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エピローグ

 その日はいつになく、ついていた。

 朝起きると雲ひとつない晴天。テレビの占いでは蠍座は一位だった。電車では珍しく座れて、仕事の休憩中にあの有名なお笑いの人を駅で見て、契約も2件決まった。


 ついてる・・・。

 

 でもそれだけじゃなかった。その日僕の人生の最大のツキがその後待っていた。

 

 商談を終えて直帰しようと思っていたが、リニューアルした駅ビルのカフェのコーヒー無料券をもらったので一息つこうと思ってカフェに入った。

 新宿の夜景は相変わらず綺麗で、思わず見ほれているときに、声をかけられた。


「ご注文はお決まりですか?」


 その一言を聞いた瞬間、僕の時間は止まった。


 あとで聞いたら、たまたま新宿店のヘルプでシフトに入っていたそうだ。本当にたまたま偶然。


「お客さま?」

 その懐かしい声で、もう一度呼ばれる。ゆっくり声の方に振り向く。


 彼女が驚いて息を止めたのがわかった。

 

 彼女に初めて会う時、なんて言おうかずっと考えていたのに、何も言葉が出てこない。

 それは彼女も同様らしく、二人して呆然と見つめ合い続けていた。

 そうしてやっと僕が捻り出した一言。



「見つけた」


 



 その一言を聞いた瞬間、恵美は泣いた。

 

 そして、泣きながら笑った。僕の大好きなあの笑顔で。  



これで二人の物語は終わりです。

実はひとつ前の話で終わりのつもりでしたが、短いですがエピローグを追加しました。

楽しんでいただけたら嬉しいです。ありがとうございました。


※亜美は異世界に転生して持ち前の女神っぷりで好きな人と幸せになっているので安心してください。



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― 新着の感想 ―
[良い点] キーワードがピタリと決まりましたね.カフェ勤めをしていたヒロイン編の伏線も,ものの見事に結実しています.私としては,もう少し甘酸っぱい感傷に浸っていたかったなあって…….それはさておき,完…
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