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四十六話、有紀の優しい罠。

シクラメン!!

「ってか、手作りクッキー・・・だったのですか? アレ・・・」

「そ。手作りクッキーだよ、それも未来の力作」

 有紀は再びTVの前に座り込むと、床に置いてあったコントローラーを手に取った

・・・ちなみに先程のボイスレコーダーは、彼女のスカートのポケット。盗れないね、確実に。


「う、嘘でしょ?」

「本当だ。しかし秋氏は酷い男だな。まさか、女の子の手作りクッキーを汚物扱いとは」

 ・・・いや、そんな酷い事は言ってませんが。


「そんなこと一言も―――」

『んぐんぐ・・・おっ、この砂糖のシャリシャリとした触感と、』

「流すなよ!!?」


 流れ始めたボイスを、止めてもらう

やばいな。あのボイスレコーダーは、軽くやばい。


「ってか僕、少なくとも汚物なんて言ってな―――」

『まるで砂漠を彷彿とさせる砂糖の触感と、このクッキーとは思えない、砂糖が凍っただけの触感・・・』

「やめてくださいお願いします!!!」


 うぉおおおおお! むかつくぅぅぅぅぅ!

正直、異性に対してここまでの怒りを覚えたことは・・・かつて無い! やはり、このブリザード・ガールに関わるべきではなかった!!


「わかった。もう言い訳はしな―――」

『って砂糖菓子かあああ!!!』

「いやぁああああああああああああああああああああ!!!!!!」


 この『構ってちゃん』がぁああああああああああああ!!!!


「一体なにがしたいんだよ有紀さん!」

「・・・さん?」

「・・・有紀様!」

 とことん性格が悪かった!


「ふ・・・なぁに。予想はできると思うが、ちょっと私に脅されてくれないか? 秋氏。」

「・・・お、脅される?」

 嫌な予感しかしませんね。わかります。


「まぁ。秋氏に拒否権は無いから、嫌でも私に従ってもらうことになるのだが」

「えぇー」

「対したことではないよ。それに、私の願いを聞き入れると秋氏にはとても素晴らしいメリットがある」

 ・・・メリット?

首をかしげる僕に、続けて話す

「毎日美少女達と、お菓子を食べたりお喋りができるメリット。素晴らしい、変態の秋氏には最高のメリットだな」

 すぐに、茶道部員の事と理解した。


「その内の一人は、性格が終わってるんだけどね」

「・・・さて、未来にこのボイスレコーダーを―――」

「ごめんなさーい! もう言いませーん!」

 逆らえない・・・辛いよぅ、怖いよぅ

未来、帰ってこなかなぁ・・・


「全く、秋氏は女の子の癖に口が達者だな」

「有紀に言われたくな・・・って、ウォーィ!?」

「冗談だ。」

 タチ悪っ!? もういいよ、有紀の悪口にいちいち反応していたら、きりがない!


「はぁ・・・結局のとこ、僕に拒否権は無いんでしょ? だったらそのお願いの内容を教えてよ」

「ふむ。ようやくわかったか、秋氏。と言っても、本当に対したことでは―――」




 がらがらがらー・・・


「ただいまー!」

 と、有紀が話し始めたところで部室のドアが開いた

タイミング悪く未来が帰って来たようだ。元気な声と共に、部室に入ってくる


「お、おかえり。遅かったな、未来」

 流石に驚いた有紀が、少々どもりつつ未来を出迎えた


「ごめんねー、途中で友達と会ってさー・・・ってあれ、お取り込み中だった?」

 なんともいえない空気を察した未来が小首を傾げる

うっ、ここでソレを聞いてくるとは・・・有紀のヤツ、黙っててくれるかな


「あぁいや! 秋氏とゲームの話で白熱してしまってな! 討論していたのだ、なぁ?」

 なぁ? の部分で、僕にウインクする有紀

・・・頼みごとを引き受けるまで、あの話は伏せてくれるらしい。


「そ、そう・・・やっぱりテトリスは、見極めが肝心だよね!」

「テトリスっておまっ・・・!?」

 さりげなく有紀の話にあわせてやったのだが、彼女の反応は悪かった・・・なんで?


「秋氏は何時代の文明人だ? テトリスのような低俗遊戯、私は好かん!」

「は、はぁ!?」

 テトリス嫌いなだけかよ! テトリス好きの皆さんに失礼だ!!


「な、なんか二人とも、急に仲良くなってない?」

「なってないよ!?」「馬鹿な、誰がこんな変態を!!」


 変態っておい!?



次回、姉、到来!








秋:さて、今週は心強い書き貯めがあるよね。

厚樹:そうだな、流石にこれだけあれば今週はおろか、来週も凌げるんじゃないか?


又二郎:まぁ努力のたまものだな!!

秋:黙れ


厚樹:んまぁ今日は又二郎が1500走だそうで・・・

又二郎:おぅ!風になってくるぜ!!

秋:黙れ


又二郎:さっきから何なんだよお前はああああああああああああ!!!!!

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