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四十五話、茶道部部室にて

ビタミンC!

「秋氏。カルピスとって」

「ん、はい」

 有紀に言われ、机の上のカルピスを紙コップに注ぐと、テレビの前でプ○ステをやっている彼女の隣に置いた


「どーも」

 それだけ言ってコントローラー片手に紙コップを掴むと、一気に煽る

空になった紙コップを僕に突きつけて「おかわり。」と一言。


「ん、はい・・・ってなんでパシられてんの!?」

 受け取った紙コップを畳に叩き付けながらツッコんだ

「なんでって・・・なんとなく?」

「意味がわからん!」

「うるさいなぁ、秋氏は・・・」


 しかも、何故あなたが迷惑そうな顔をしてらっしゃるのですか・・・

それ以上は何も言わず、がっくりと肩を落とした僕に慰めの言葉をかける未来

「まぁまぁ、有紀はいつもああだから。気にしないで」

 言いながら、チョコシュー(チョコレートシュークリーム)に手を付ける

あ、それ結構好物なんだよね。僕も貰おう。


「未来さんは優しいですなー・・・どっかのブリザード・ガールとは大違いだよ」

「ブリザード・ガール? 秋氏、それは誰の事を言っている? 素直に言えたら、この私が好きなだけ罵倒してやろう」

 ・・・いらねぇ。


「あ。このチョコシュー美味しい!」

「でしょ? これあたしの好物なんだよねー」

「おぉ、お菓子を見る目がありますなぁ。浅田さんや」

「っへっへー! 秋君もたいしたものですよー?」


「っく・・・この私をハブくとは、許せん!」

 そう言ってコントローラーを置き、こっちに寄って来た有紀は、チョコシューの入った袋を奪い・・・


「あ。」「えぇ!?」

「もぐもぐ・・・んっ、確かに、いけるなコレは。秋氏、これをもう一袋買って来てくれ」

「自分で食い尽くしたくせに!?」

 なんと、袋の中のチョコシューを一気に平らげてしまった

・・・っていうか、有紀は構って欲しいだけなんじゃないのか?


 ふぅ。そう考えると、有紀のツンツンした部分も可愛く見えるってもんよ・・・!

「ッフッフッフ・・・それなら僕と一緒に買い物でも行―――」

「黙れ」

 ・・・はい。調子に乗りました。

そこらにいるツンデレとは、訳が違います。はい。





 そんな感じで、しばらくまったりと過ごしていると、隣でお菓子を頬張っていた未来が急に席を立った


「あれ、どうしたの未来?」

 聞くと、未来は顔を赤くして笑った

「や、やだなぁ秋君。トイレだよトイレ」


「え、あ、ごめん。行ってらっさい」

 慌てて未来から視線を逸らす。未来は特に気にしていない様で「いいのいいの、気にしないで」と部室から出て行った

・・・しまった。これじゃ、この部室には・・・


「ふん。あの未来に『トイレ』と言う単語を言わせ凌辱するとは・・・秋氏は変態だな」

「・・・うるさいよ」

 ・・・ヤツと、二人っきり。ということか。


「なぁ、秋氏?」

「何さ」

「お腹は空いているか?」

 ・・・なんだ? 餌で釣る気か?


「いや、それはまぁ」

 実際、今朝から何も食べていない訳で

・・・仕方ない。何の目的があるのか知らないけど、ここはあえて釣られてみようか。


「そうかそうか。秋氏はお腹が空いているのか・・・ほぉー」

「うん」

「ほぉー・・・」

「・・・」


・・・


・・・・・・


・・・・・・・・・なんもねぇのかよ!?


「あの・・・」

「どうした秋氏?」

 どうしたっておい。


「なにか、くれるのでは?」

「あぁー 何か欲しかったのか? ふん、女子に食料をたかるとは。秋氏はハイエナのような男だな

 まぁいい、冷蔵庫にクッキーがあったような。それならお好きに食べてくれていいぞ?」


 ブリザァドガァルゥゥゥゥゥゥ!? 回りくどい上に、むかつく言い方を!!

だが、クッキーは食べたい。この際なんでもいいからお腹の中に何か入れたいのだ


「・・・いただきます」

 有紀の言ったとおり、冷蔵庫の中にはクッキーが入っていた

クッキングペーパーに包まれたクッキーを一つ取り出して、まずは匂いをかいでみる

・・・腐っては、ないな。甘い砂糖の香り。


 害はなさそうなので、早速口の中に放り込んだ・・・

ぼりぼり、ぼりぼり、ぼりぼり



「んぐんぐ・・・おっ、この砂糖のシャリシャリとした触感と、

 まるで砂漠を彷彿とさせる砂糖の触感と、このクッキーとは思えない、砂糖が凍っただけの触感・・・って砂糖菓子かあああ!!!」


「美味いか?」

「気持ち悪いわ! ひとつ食べただけで頭痛くなったわ!」


「・・・ふ、くふふっ」


 笑いおった! 笑いおったぞ、あのブリザード・ガールが!?

「やっぱり、何か裏があると思ったよ!! 今度という今度は、ゆるさっ―――」




『んぐんぐ・・・おっ、この砂糖のシャリシャリとした触感と、

 まるで砂漠を彷彿とさせる砂糖の触感と、このクッキーとは思えない、砂糖が凍っただけの触感・・・って砂糖菓子かあああ!!!』

「―――な、なんだ・・・とっ!?」


 さっき自分の言った台詞が、有紀の手から聞こえてきた!

驚いて、彼女の手を見ると・・・小型のボイスレコーダー。


「・・・ナンデスカ、ソレハ」

「なにって。ボイスレコーダーだが?」

 いや、知ってますがな。


「何故、ソンナモノヲ?」

「いやいや、私の日常生活の一部を、ここに記録しておいたのだ。秋氏が未来の作った美味しい美味しいクッキーを食べ、このような感想を言ったという記録だ」

「はぁ!? 一体なにを考えて―――」


 ・・・『未来の作った美味しい美味しいクッキー』ってまさか!?

さっきのアレか!? あの砂糖菓子か!?


「さて・・・このボイスレコーダー・・・どうしようか?」


 ・・・壊して、いいですか?


次回、有紀の策略!






秋:さ、説明してもらおうか。

又二郎:え・・・何が?


厚樹:なぜインフルのお前が・・・

秋:休み中に書き貯めをこんなに大量に書けたのか・・・ってね。


又二郎:ほ、ほらぁ、いいじゃんいいじゃん、書き貯め増えたんだからさぁ。

秋:三話先まで書いてあるのは普段のお前じゃあり得ない。

厚樹:さ、なぜこんなに書けたのか言ってもらおうか。


又二郎:えっと、高熱が出て、インフルだー!と気持だけ先走って・・・病院に行ったら、結局ただの風邪・・・

秋:光の裁き!!


又二郎:ふごぉぁおあぉあ!!


厚樹:制裁!!


又二郎:ぐははっはははははっ・・・・病み上がり、な、のに・・・ぐは。


秋:それじゃ、結局インフルじゃ無かったみたいなんで、明日も更新します!

厚樹:しっかし、こんなに書くとはな・・・


秋:うん、それは驚いた。

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