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三話、真鍋家の朝。そのいち。

イタリア最高!


 朝日がゆっくりと顔を出す頃。

 変に早起きをしてしまった僕はベットに寝転んだまま昨日のことを思い出していた。


 ……昨日は最悪だった。


 昨日ファミレスで女の子達をナンパしたところまでは良かったものの、一緒にお茶をしているところに彼女達の彼氏さん達と思われる三人組がやってきて『表出ろや!』って事になりまして。

 悪いとは思いつつ正当防衛でボコボコにしてやっている最中にお巡りさんが乱入。

 なぜか僕達が追いかけられて。と、思い出すだけでも鬱になる。

 ……というか、彼氏がいるなら一緒にお茶とかしないで欲しかった。



 そんなことを考えながら、しばらく横になってボーっとしていると、バタバタと階段を駆け上がってくる音が聞こえてくる。

 ばぁんっ! と勢いよく部屋の扉が開き、僕の姉 真鍋夏(まなべなつ)が部屋に入ってきた。


「おはよう秋! 起こしに来たわ!」

「おはよ。朝から元気いいのね我が姉さんや」

「今から朝練だからね! ところで秋さんや、もう朝ご飯出来てるからそろそろ起きなさいな」

「ワシももう歳でのぅ、体が言う事を聞かぬのじゃぁ」

「はいはいとっとと起きやがりくださいな、おじいちゃん?」


 キラリと怪しく光る姉の目が殺気を帯びた。


「んー……起きようかな! うん! そうしよう!」

「うんうん! 聞き訳がよろしい!」


 姉に逆らって永眠はしたくないのでしぶしぶ布団から這い出た。



 僕の姉。真鍋夏(まなべ なつ)はバレー部のキャプテンで、朝は帰宅部所属の僕よりずっと早く家を出る。

 僕は毎朝、そのついでに叩き起こされているという訳だ。


 容姿に関しては厚樹から『究極美人』の称号をもらっているようなのだが、いかんせん。弟である僕は実の姉が可愛いや可愛くないの判断が下せないのだ。


 髪は腰まで届くか届かないかくらいの長さで黒毛。目は僕と同じく大きくて茶色。

 歳は一つ違いで17歳。高校二年生と言う事になる。

 学校でもかなり人気があるらしいが、姉が誰かと付き合っているという噂は聞いたことがない。


 以上、姉の紹介終了!




「あ。母上」


 階段を下りると、母上が鼻歌を歌いながらキッチンに立っていた。


「あれ? 朝ご飯できてたんじゃないの?」


 フライパン片手に朝食を作っていた母上に声をかける。


「おはよう秋ちゃん。ごめんね、さっき夏が秋ちゃんの分まで食べちゃったのよ。すぐ作り直すから待っててね」

「え゛。う、うんわかった。それとおはよう」


 あの野郎、朝ご飯できてるとか言って自分で食うなよ。もう意味わかんないよ。


 仕方ないので朝食が出来上がる前に身支度を一通り済ませることにする。

 ダイニングに戻って来る頃には、既に朝食が出来上がっていた。


 ちなみに姉は僕が文句を言う前にさっさと家を飛び出ていきました……アイツはなにがしたかったんだ。





 僕の母上。


 主婦の基本である家事と呼ばれるもの全てをメイドさんもびっくりなくらい完璧にこなす超人である

 顔は日本美人。いつもノーメイクなのに老けて見えない(厚樹談)と周りから言われる。よくわからないが。


 いつもは穏やかな雰囲気で癒し系だが怒ると怖いらしい。しかし僕ですら怒ったところを見た事がないので本当かどうかは定かではない

・・・そして最後に、父親以外には年齢を把握されていないところがまた謎だ。


 ちなみに厚樹の付けた称号は『クッキングママ』。意味不明である。


 以上、母上の紹介終わり!



「いただきまーす」


 もしゃもしゃと目玉焼きを食べ始める。


「んなっ!? これは!!」


 口に入れた途端、朝特有の気だるさとかその辺のアレがすべて消滅した!


 こ、この焼き加減はっ!

 黄身は硬過ぎず柔らか過ぎず半熟!

 表面にはとろみが残るが口に入れると、しっかりと火の通った弾力感!

 調味料は塩コショウをまぶしてあっさりジューシー!


「これぞまさに、たまご界のっ、IT革命かぁあああああああああああああ!!」

「はいはい、毎朝ありがとねー」


 母上はふふ、と満足気に微笑んだ。





 ピンポーン。


 朝食を食べ終え、母上の淹れてくれたコーヒーを飲みながらのんびりしていると家のインターホンが鳴り響いた。

 続いて玄関から聞こえてきたのは厚樹の声。


「おい秋ー! あがっていいかー!?」


 厚樹か。朝から騒がしい奴だな。

 毎朝恒例のお客様を出迎えるため母上が玄関へ向かう。



「おはよう厚樹君。コーヒーもあるからあがっていって」

「おはようございます! はい、是非御邪魔します!」


 ちなみに厚樹は年上に対して礼儀正しいのでは無く、美人限定でかしこまる習性があったり。

 厚樹はダイニングに顔を出すと、僕に「よぉ」と言って向かい側の椅子にかけた。


「砂糖あるか?」


 コーヒーの入ったマグカップを片手に砂糖を探し始める。


「シロップが冷蔵庫の中にあるけど」

「悪いな。牛乳も入れていいか?」


 こいつは無糖のコーヒーが飲めないらしい。


「ご自由に」


 そういえば僕も昔は無糖コーヒー飲めなかったような。

 これが成長か。まぁどうでもいいや。



次回、クラスメイト達!


秋:三話連続更新ねぇ・・・

厚樹:結構頑張るなー。

秋:まぁそろそろ飽きてくる頃じゃない?


又二郎:ノノノ、俺をなめちゃいけないぜ御二人さん!

厚樹:暑苦しいのが来ちまった・・・

秋:なんだよ?また秘策か?もう秘策があるとは思っちゃないけどね。


又二郎:大丈夫!今回は俺がこの小説に飽きないようになぁ・・・

秋:今の台詞で読者減ったよ、数少ない読者減ったよ。

厚樹:身も蓋もない男だな。


又二郎:秋のクラスメイトの中に俺がいるんだよおおののいもこおおおおおお!初の本編にダル絡みだよぉおおおお!!

秋:あっそ

厚樹:だからどうしたんだって話だな。


又二郎:ほぉ、冷静だな君達。何か理由があるのかね?

厚樹:だってお前前の小説にも出てただろ?

秋:確か猫役だったよね。どうせまたエキストラか何かの類だろ?


又二郎:ふふふ・・・それは明日のお楽しみだな!!

秋:期待してないけどね。

厚樹:だな。

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