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十九話、集合!ファミレス!

ググる。

「秋くん、厚樹ー! こっちだぞー!!」


ほぼ毎日お世話になっている例のファミレスの前で、美咲が大きく手を振っている

僕と厚樹は自然と駆け足になった



「おはよ、美咲一人?」

「おはよう二人とも! さつきのやつは、まだ来てないよ?」


「・・・ふぅ、おかしいな? こんなにも太陽は輝いているのに、君が視界にうつっている時だけは、あの太陽もただの石の塊に見えるよ、美咲ちゃん・・・Good Morning・・・」


美咲の前まで来て、挨拶を交わす

・・・厚樹がおかしな事を口走っているが、気にしないでおこう。



「それじゃ、後はさつきを待つだけだね」

「なんださつきちゃんまだ来てねーのか?」

なんでも無かった様に、話に加わる厚樹。さっきのは、一体なんだったのだろうか・・・



「なんだなんだ? そんなにさつきの私服姿を拝みたいってのかい?」

美咲がけたけた笑いながら言うと、面白いくらいに厚樹が慌てだす


「ち、ちげーって! さつきちゃんの私服姿がみたいのは、秋だっつの!」

「はぁ!?」

何言ってんだこいつは!

・・・まぁ楽しみだけど、さつきの私服なんて滅多に拝めないんだし。



「はははっ。冗談だよ、冗談! ・・・それにしても厚樹の服、面白いね!」

厚樹の上から下を指差す


「お、わかるか? カッコいいだろ?」

美咲に言われ、にやけながら照れる厚樹。だが、誰もカッコいいなんて言って無い


「面白いって言ったんだけどね?」

案の定、美咲は苦笑いを浮かべていた






さて、ここで厚樹選手のファッションチェック! ―――語り 萩又二郎


今時の流行を目聡く追い詰めている・・・と、はたから見た人は思うだろう!

なぜなら彼はチャラ男だから! ・・・しかし! その実態は真逆であった! 彼は、恐ろしいほどにセンスが無かったのだぁあああああ!!


彼の服装は真っ赤な生地に白い薔薇がいくつもプリントされているアロハシャツ、紺色のジーンズ。まぁここまでは許せる範囲! 多少派手だが、良く見る服装だ!

しかし、ここで彼は一つの間違いを犯ぁす! ごらんください、彼の腰に巻きつけられた3本のベルトを! アロハシャツの上から、見事なまでに意味の無いベルトを!


さて、この惨劇の感想を秋さんに聞いてみましょう

どう思いますか?


「・・・ごめん。この服着た奴の隣、歩きたくない」


もちろんでぇええええええええぇぇぇっす! もちの、ろんですねぇええええええええ!


街中でまれに見る、ワンピの上から巻かれた幅広ベルトとかありますね?

彼はあのファッションを見事なまでに勘違いしちゃってるようです!


さて、ご本人に話を伺いましょう!

なんですか、このベルトは?


「この三本の神聖なベルトはな! 『俺に惚れると、二度と離れられない様に縛ってやるぜ』という意思表示ってやつだ! どうだ・・・っ、伝わってくるか!?」


わかりにくい上に、見事なまでのセクハラあざぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっす!!



更に彼は「これが恋愛攻略本っていう雑誌に載ってる、流行りのファッションなんだ!」と言っております! その雑誌はいち早く燃やしてしまうのが吉ですね!


以上、ファッションチェック! のコーナーでしたー!







「なんだったんだ? 今の?」

当然又二郎が出てきたと思えば、すぐに消えていった

・・・なんだろう、もしかして今のは幻だったのかな?



「秋くんは普通だね? あたしと同じく」

「・・・え?」


「服だよ、服装!」

「あ・・・あぁ、服ね?」

美咲がなんでもなかったかのように振舞っているので、

もしかしたら僕の気のせいだったのかもしれない

・・・どっちにしても、暇だったんだな。あいつ。



「確かに、僕は服装とかにこだわったりしないからねー」


朝に弱いという特性があるので

休日の朝っぱらからタンスの前で頭を抱えることなど無く、手前にあった服を適当に着るのが僕スタイルである


ちなみに今日は黒の長袖Tシャツにピンクの文字で【ILOVE・ROCK】とプリントされている服を着て、ズボンは灰色のジーンズ

・・・自分で言うのもあれだけど、もっと他に選択肢はあっただろうと後悔する。


「普通が一番・・・だよね?」

苦笑しつつ同意を求めると、美咲も笑顔で「そうそう、無駄に気合い入れるよりましだよ!」と言ってくれた

いやぁ、親近感が湧いたよ・・・そしてたった今、厚樹がファミレスへ駆け込んでいったのだが、気にしないでおこう。



「おーい! みんなー!」


「あ、さつきだ」

「遅いぞー、さつきー!」

厚樹が消えるのと同時に、さつきが僕達の方に駆けてきた


「ご、ごめん待った!?」


「ううん。そんなに待ってた訳じゃないからさ」

「気にすんなよー」と言って二人揃って笑顔を見せる

さつきはホッとした様に胸をなでおろす


それから、恐る恐るといった感じで、僕の方を見る



「あ、秋。おはよ・・・えっと、その・・・」


「うん。おはよう、どうかしたの?」

何故だか知らんが、何かを期待しているような、そうでないような表情をしている

・・・うーん。なんだろう、これは?


「い、いや別に。何でも無いわ」

結局、何も言わないまま顔を逸らした

「・・・?」


・・・僕本当に何かしたっけか?

考えろ、真鍋秋! 考えるんだ!


さつきの様子は明らかにおかしい、このままではせっかくのデート? が台無しになってしまう

それは駄目だ、駄目だ駄目だ。どうにかして機嫌を取らなきゃ・・・でもどうやって・・・?



とりあえず、適当に喜びそうなことを言ってみることにした


「あ、そういえばさつきの私服とかあんまり見たこと無かったけど、かなり可愛いよね。びっくりだよ、はははー(棒読み)」

「え、えぇ!?」


だ、駄目か!? こんなんじゃ駄目か!!

こんなの『機嫌をとるために仕方なく言ったんですよ』って感じ丸出しじゃないか!!


恐る恐るさつきの顔色を伺うと、彼女の顔は苺の如く、赤く染まっていた



「え、えっと・・・っ! あぁ、あ、ありがと・・・」


彼女の言動、行動は全て、誰から見ても照れているようにしか見えない

が、この超鈍感女顔主人公は違った。


その鈍感さのため、数々のフラグを自ら折ってきたのだ

だから、さつきの見え見えな照れ具合も、彼の手にかかれば・・・



やべぇ! なんかすっげー真っ赤だ! これは怒っているのか!!? そうなのか!!?

どうしよう、これはもはやっ、素直に謝るしか・・・っ!


他に手段は無く、仕方なく頭を下げよとしたその時・・・



がしっ。


「え、何?」


突然美咲が肩に手を置いてきた

そして、いつもの笑顔で「やるねぇ秋くん! 見直したぜ!!」などと言う。


「な、何が?」

訳もわからず尋ねるが「教えないよーん」とおどけて、さつきの隣へと行ってしまった

・・・なんだったんだ?


こうして、波乱はなにも生み出さなかった・・・






それから少しして、厚樹がファミレスから出てきた

・・・体に巻き付けてあった神聖な3本のベルトとやらが、一つも無くなっているのはなぜだ


「いやぁ悪い悪い! 急にデラックスパフェ食いたくなったからさぁー、ははは!!」


「厚樹? お前ベルトは―――」

「さぁ行こう! 早く行かないと今日が終わっちまうぜ!!」


出遅れた原因である厚樹が先頭に立って歩き出した

皆頭にハテナを浮かべたが、立ち止まっていても仕方が無いと、後を追いかけ始める


「・・・はぁ」


先程の厚樹ファッションを、二度と見ることは無いんだろうな。

と思いながら、僕も厚樹の後を追った・・・




さつきの服装は、とりあえずおしゃれですとだけ言っておこう

この作者の執筆能力ではとても表現できないのが辛いところである。


次回、買い物!




又二郎:っく、なんとか書けた・・・もぉ間に合わないかと思ったぜ・・・

秋:お疲れー

厚樹:よく頑張ったねーえらいえらいー


又二郎:なんかむかつくなお前ら!!

秋:だって書き貯めしないお前が悪いんじゃん。

厚樹:身から出たサビって・・・知ってるか・・・?


又二郎:ええぃうるさい!!俺だって頑張ったんだ!!何かそれ相応な報酬が欲しい!!!


秋:報酬?

又二郎:そうだ!こうなったらなぁ・・・お前らの買い物の邪魔をしてやるぜ!!


厚樹:ほぉ、いい度胸だ。

秋:まぁ邪魔したら死んでもらうけどね。

又二郎:っへ、今こそ神の力を使う時さ・・・ふはははははっははははははは!!!!!


厚樹:ふん!!

又二郎:甘い!!


ぶぉんっ・・・


秋:何だと!?

厚樹:又二郎が、消えやがった・・・一体どこに?


秋:ってゆーか、本当に邪魔するのかな?

厚樹:・・・あいつならやりかねないな、どうする?


秋:まぁなるようになるって。


厚樹:しかし、邪魔することが報酬ってなぁ・・・

秋:出番が欲しかったんでしょ?単純だなぁ。


厚樹:んじゃ!また次回!!

秋:よろしく!!

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